日本女子アマも制した尾関彩美悠が19歳でツアーV。歴代優勝者のツアー勝利率がすごい!
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住友生命Vitalityレディス東海クラシックで初優勝を飾った尾関彩美悠は昨年の日本女子アマチャンピオンでもある。日本女子アマ優勝者はプロの世界でも成功した選手が多い。ツアーで勝った選手はどのくらいいるのか、調べてみた。
19歳川﨑&尾関Vで“10代優勝者”は15人に。過去13人のその後の実績がものすごい!
日本女子プロで川﨑春花、住友生命Vitalityレディス東海クラシックで尾関彩美悠と2戦連続で19歳のルーキーが初優勝を飾った。...
歴代優勝者のツアー勝利率がすごい!
歴代の日本女子アマ優勝者でプロに転向した選手は34人いる。その中で、ツアーで優勝したのは尾関彩美悠で23人目。勝率は68%という、なかなかの高率だ。
日本女子アマの歴史は1953年に始まっている。日本に女子プロゴルファーが誕生したのは1967年だから、それよりも前だ。
初めてプロに転向した日本女子アマチャンピオンは清元登子である。1969、72、73年と日本女子アマを3度制した清元は1973年にアマチュアとして史上初めて女子プロのトーナメントで優勝したことでも知られている。この優勝も含めてツアーで計8勝。後に日本女子プロゴルフ協会会長を務め、不動裕理、大山志保、古閑美保と3人の賞金女王を育てた名伯楽でもあった。
国内の優勝回数が最も多いのは服部道子と大山志保の18勝。ともに賞金女王経験者でもある。
後に米女子ツアーで優勝する宮里藍と宮里美香も日本女子アマ優勝者。公式競技3冠の諸見里しのぶもそうだ。
黄金世代では勝みなみと高橋彩華。勝はツアー優勝が先という、稀有な例である。高橋は同世代のエース・畑岡奈紗を抑えての日本女子アマ優勝だった。昨年ツアー2勝した吉田優利、今年大ブレークした西郷真央も女子アマチュア日本一の称号を持っている。
冒頭でプロ転向した日本女子アマ優勝者のツアー優勝率は68%と書いたが、2010年以降に限定すると10人中8人となり、勝率は80%に跳ね上がる。最近の日本女子アマチャンピオンの方がプロで結果を出す確率が高くなっているわけだ。
2010年以降でツアー優勝がないのは蛭田みな美と安田祐香。蛭田はステップ・アップ・ツアーでの優勝はあり、安田は今季、何度か優勝争いを演じている。結果を出す日はそう遠くないかもしれない。
ツアー優勝歴がある主な日本女子アマ優勝者
選手 | 実績 |
---|---|
清元登子 | 8勝 |
小田美岐 | 6勝 |
服部道子 | 18勝 |
大山志保 | 18勝 |
米山みどり | 7勝 |
上原彩子 | 3勝 |
宮里藍 | 15勝、米9勝 |
宮里美香 | 2勝、米1勝 |
諸見里しのぶ | 9勝 |
酒井美紀 | 2勝 |
比嘉真美子 | 5勝 |
森田遥 | 1勝 |
勝みなみ | 7勝 |
高橋彩華 | 1勝 |
吉田優利 | 2勝 |
西郷真央 | 5勝 |
尾関彩美悠 | 1勝 |
※日本女子アマ優勝の年代順。住友生命Vitalityレディス東海クラシック終了時
文・宮井善一
1965年生まれ。和歌山県出身。スポーツニッポン新聞社でゴルフ記者を8年間務め、2004年にフリーのゴルフライターとして独立。ゴルフ誌などに執筆のほか日本プロゴルフ殿堂オフィシャルライターとして活動している。元世界ゴルフ殿堂選考委員。
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