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タイガー・ウッズ招集の緊急会合！なぜそこに松山英樹の姿がなかったのか

タイガー・ウッズ招集の緊急会合！なぜそこに松山英樹の姿がなかったのか

佐渡充高のテレビでは語れなかったPGAツアー

2022/10/31　ゴルフサプリ編集部

選手会長としてPGAツアーを強力にバックアップしているローリー・マキロイ。会長のジェイ・モナハンとも密に連絡を取り合っているようだ。

ゴルフ番組やゴルフ雑誌ではあまり語られることのないトピックを、ゴルフジャーナリストやトーナメント中継の解説者として活躍する佐渡充高が取り上げ、独自の見解とともにお届けします。

GOLF TODAY本誌 No.605／99ページより
写真／Getty Images

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理由は「通訳が必要だったから」？

松山英樹は負傷に見舞われながらもトップ30出場の最終戦に史上最長9年連続進出、堂々のプレーに風格を漂わせるようになった。初夏からLIV移籍の噂が流れ米国では賭けの対象になるほど過熱していたがシーズン最後の会見で「来季もPGAツアー参加」を表明。とは言え、僕の脳裏にある出来事が浮かんだ。

8月16日プレーオフ2戦の開幕前にタイガー・ウッズがフロリダ州の自宅からデラウェア州の現地に駆けつけ主力選手と選手会の新役員（移籍選手の後任）23人による緊急会合を行った。LIVに対するPGAツアーの改革案や意思共有が目的だった。

当然、そこに松山も参加していると思ったが呼ばれなかった。韓国最上位イム・ソンジェの姿もなく、その理由が「通訳が必要だから」と聞き懐疑的になってしまった。

ランク125位で終えたリッキー・ファウラーはウッズに同伴し会議に参加したのに、マスターズ勝者、ツアー8勝の松山がなぜ外された？移籍の噂が影響したか？

新シーズンのツアーに期待

2024年からバーチャルとリアルを融合した新たな試みを企画しているタイガー・ウッズ。

現在PGAツアーはウッズと選手会長ローリー・マキロイを中心に動いている。彼らはツアーとビジネスでも密接な協力関係にあり、2年前からツアーと米TV局とともに準備してきた新リーグを8月末に発表。

バーチャルとリアル融合のチーム戦で画期的なサイバードリームゴルフが実現する。2024年1月から年間15試合放映予定で、長距離歩行が困難で休場が続くウッズのスーパーショットが集中的に見られる！と期待を集めている。

ジョーダン・スピースは昨夏にツアーが提携するスポーツベット企業のアンバサダーに就任。システムは彼の父親経営の会社が担うなど、主力選手の多くはツアーと関係が深く全力サポートを明言している。

一方、会合の議決で韓国系米国選手J・ハーンは反対票を投じ、来季から出場義務20試合による負担増を懸念する選手も。ツアーはLIV対抗策で奇しくもフィル・ミケルソンが提言した賞金やチャリティ増額などに着手。

待遇面も大きく改善され全選手が何らかの恩恵を受けることに。移籍で空いたスポットに繰り上がりでシード権獲得などLIV出現を歓迎する選手が増え、PGA選手の思いは不揃いだ。

松山の残留はZOZO選手権の連覇挑戦、プレジデンツ杯出場のケジメ、マスターズ生涯出場権を含めメジャー出場が主な理由だと思う。

「移籍タイミングは今ではない」「PGAツアーに専念したい」と揺れる思いを吐露したのはツアーでの貴重な経験に感謝しつつも、会合外し等による感情的な影響があるかもしれない。

新シーズンは競争による進歩を成し遂げねばならない重要な年。ツアーは今こそ選手の思いに寄り添い、松山がいかに大切な存在であるかを、もっと伝えてほしい。