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幅広いラインナップのミズノの主力ブランド「JPX 923」アイアンの評価をご覧あれ

気になるギア|驚きの5モデル同時発売 JPX923アイアン打ち比べ

2022/11/13 ゴルフサプリ編集部

5モデル同時発売 JPX923アイアン

ミズノのアイアンと言えば「ミズノプロ」が真っ先に思い浮かぶが、それは日本国内に限ったこと。グローバルな視点に立つと「JPXシリーズ」ということになる。
JPX921ツアーは海外メジャーを何度も獲っているし、国内ではJPX921フォージドを西郷真央が使用するなど、十分以上の実績を持つ。そんなミズノの世界戦略アイアンがモデルチェンジ。しかも、5モデル同時発売。気にならないわけがない。

GOLF TODAY本誌 No.605 125〜127ページより
取材・構成・文/大塚賢二 撮影/相田克己 協力/サザンヤードCC(茨城県)

アスリート向けからラク飛びまでのフルラインナップ

JPXがミズノの主力ブランドだから、5モデル同時発売

5モデル同時発売 JPX923アイアン

JPXのNEWアイアンが5モデルも同時に発売されるのは、JPXがミズノの主力ブランドだからだ。日本国内ではミズノプロとJPXが併売されていて、前者のほうが歴史が長く、なじみも深い。だから、どうしてもミズノプロが主力ブランドに思えてしまう。

しかし、JPXがミズノの主力である証は構造からも読み取れる。5モデルすべてが打感に対するミズノのこだわりを具現化するために製造コストをかけてまで、あえて一体成型を採用している。

その上で「JPX」は主力ブランドなのだから、アスリート向けから、シニアや女性向けまでのラインナップが必要となる。だから、5モデル同時発売なのだ。

5つのモデルを見渡すと「ツアー」はリアルアスリート、「フォージド」はやさしいアスリート向き、「ホットメタル」はアベレージゴルファー向け、「ホットメタルHL」はヘッドスピードが遅い人向き、ということがうかがい知れる。「ホットメタル プロ」の位置づけだけが?となるが、これは試打評価をご覧いただきたい。

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ちなみにドライバーのヘッドスピードはプロ48m/s、
アマチュア40m/s。

JPXアイアン5モデルそれぞれに特性の差はあるけれど、共通しているのはミズノの打感へのこだわり。

JPX923 ホットメタル|飛距離よりもやさしさを感じる打ち味

JPX923 ホットメタル

SPEC
●7番ロフト/28.5度
●ヘッド素材/ニッケルクロムモリブデン鋼
●価格(5本セット:6 ~ 9I、P)/スチール:11万円、カーボン:11万5500円

田所プロ ロフトだけを見れば激飛びに近い飛び系ですが、弾きが控えめで球のつぶれを感じる打感です。スピンもしっかりかかって、高さも出るのでやさしく飛ばせるという印象。スピンがかかるので球も少し曲げられます。

のみ助 ストロングロフトなのにフェース下部のミスヒットに強く、下に当たってもトップにならない。初速も出るのでラクに飛びます。

JPX923 ホットメタルHL|シニアだけではなく初心者・初級者にもオススメ

JPX923 ホットメタルHL

SPEC
●7番ロフト/31度
●ヘッド素材/ニッケルクロムモリブデン鋼
●価格(5本セット:6 ~ 9I、P)/カーボン:11万5500円

田所プロ 純正シャフトがカーボンのみなのでシニアや非力な人向けのようですが、7番のロフトは31度で、打ち出しは高いもののスピンは多くなり過ぎないので飛距離も十分に出ます。曲がらないので初心者にもオススメです。

のみ助 勝手に球が上がるので超簡単に感じます。また、純正シャフトはカーボンのRですが、頼りなさが無く、誰でも使えそうです。

JPX923 ホットメタルPRO| 高い直進性と飛んで止まる弾道が特徴

JPX923 ホットメタルPRO

SPEC
●7番ロフト/28.5度
●ヘッド素材/ニッケルクロムモリブデン鋼
●価格(5本セット:6 ~ 9I、P)/スチール:12万5400円

田所プロ ホットメタルを少し小ぶりにしただけのようですが、弾道が変わります。PROの方が少し低めの打ち出しからスピンで上に伸びて、上からグリーンに落ちる“止まる球”になります。上に伸びる分曲がりも減ります。

のみ助 ホットメタルより、サイズが少し小さくなって、球が少し低くなります。あまり差を感じないので大きさの好みで選んで良さそうです。

JPX923 フォージド|打感、打音、やさしさすべて備えたフォージド

JPX923 フォージド

SPEC
●7番ロフト/30度
●ヘッド素材/クロムモリブデン鋼
●価格(6本セット:6 ~ 9I、P)/スチール:12万6000円

田所プロ クロムモリブデン鋼の鍛造ですが、軟鉄との差は感じません。打感も音も良く、スイートエリアも広いやさしいプロモデルといえますが、フェース下側のミスにはあまり強くないのでダウンブローで打てる人向けになります。

のみ助 球がつぶれてから、弾き出される打感です。ポケキャビのやさしさにフォージドの打感といった感じです。

JPX923 ツアー|打感と操作性重視の軟鉄鍛造モデル

JPX923 ツアー

SPEC
●7番ロフト/34度
●ヘッド素材/軟鉄
●価格(6本セット:6 ~ 9I、P)/スチール:13万8600円

田所プロ ハーフキャビティの軟鉄鍛造ですから、スイートエリアは広くない分、上下左右への操作性が抜群です。もちろん打感・打音とも心地よく、球がゆっくりと飛ぶように感じます。球が上がるので見た目よりやさしく感じます。

のみ助 スイートエリアが狭いので、少し外したというショットが多くなります。でも球が上がるのでショットの結果は打感ほど悪くなりません。

テスター

田所嵩瑛

田所嵩瑛(たどころ・たかあき)
1998年生まれ、茨城県出身、サザンヤードCC所属。小学6年でゴルフを始め、2016年研修生となり、2019年プロテストに一発合格を果たした、気鋭の若手プロ。

のみ助

のみ助
ゴルフトゥデイ編集部ギア担当。ゴルフ歴35年、平均スコア90。パターでスコアを稼ぐシニアゴルファー。HC.12。

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