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本当に激飛!『G430 ドライバー』は、ゴルファーの数だけ選択肢がある!

ピンゴルフの三種類の『G430 ドライバー』をコースに持ち込み、ロマン派ゴルフ作家が検証する!

2022/11/09 ゴルフサプリ編集部 篠原嗣典

G430 ドライバー

3種類の『G430 ドライバー』は、どんな特徴を持っているのか? コースに持ち込んで、その真相をレポートする。

撮影/篠原嗣典

あなたに合うG430 ドライバーは、MAX? SFT? それとも、LST?!

ピンゴルフは、2022年11月11日に3種類の『G430 ドライバー』を発売する。『G430 MAX ドライバー』、『G430 SFT ドライバー』、『G430 LST ドライバー』の3つのラインナップである。

コピーは“激飛。快音。”だ。激飛はわかりやすいが、快音のほうは打感などにもこだわったという意味だと思われる。

3モデルともクラウンはマットブラック調で、ソールもイエローの差し色とPINGのロゴ以外は最小限で、渋くてカッコいいヘッド。そして、アドレスビューはやさしそうに感じさせるところがプラスポイントだ。

すでに試打前の速報はアップしているので、いきなりコースでの試打ラウンドの様子をレポートする。

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『G430 MAX ドライバー』

G430 MAX ドライバー

メインモデルになるヘッドである。ロフトは10.5度、シャフトはPING TOUR 2.0 CHROME Sフレックス。

● 打音と打感:大きめの打音、シャープで硬質な音質。乗り感がある手応え。
● 弾道:やや低めの高弾道。基本はストレートで敏感に曲げられる。ややとらえる挙動がある。
● 飛距離:平均220ヤード。最長飛距離ホール240ヤード。

ソールの後方には、左右の弾道調整の移動可能なウェイトが付いている。試打中はスタンダードのままで使用した。

第一印象はとにかく振りやすい、だった。
気持ちよく振って、楽々ボールが上がる。前モデルの『G425 MAX』よりも明らかにやさしいドライバーだという感覚。

具体的な部分で書くと、癖がなく、いきなりコースで打っても使えてしまうという意味でのやさしさだ。

テクニックを活かす意味で、ボールは曲がりやすく、持ち球で攻めるゴルファーには最高。特にドロー打ちには最適である。
慣れてくれば、ストレートにボールを打つことをオートマチックにできる点にもやさしさを感じる。
育てて使い熟すのではなく、一発目が良ければそのまま使えるドライバーなのである。

もう一つ明確なのは、前モデルよりも明らかに飛ぶということだ。芯に当たったときの飛距離性能は、トップクラスの飛ぶドライバーと同等である。ミスヒット時には、少しだけ飛距離は落ちるものの全く違うものというほど極端ではない。

ドロー打ちで練習をあまりしなくとも、やさしく飛ばしたいドライバーが欲しいゴルファーに『G430 MAX ドライバー』は、オススメである。

『G430 SFT ドライバー』

G430 SFT ドライバー

3機種の中で最もやさしい位置付けになるヘッドである。ロフトは10.5度、シャフトはALTA J CB BLACK Sフレックス。

● 打音と打感:やや大きめの打音、パシッという濡れ感があり、残響も美しい音質。弾き感と乗り感のバランスが良い手応えがある。
● 弾道:高めの高弾道。ドローバイアスは軽めの効果だが、確実に効く。普通に打てば10ヤードドロー。フェードも打とうとすれば打てる敏感さもある。
● 飛距離:平均220ヤード。最長飛距離ホール230ヤード。

『G430 SFT ドライバー』で新しくなったところは、ソール後方にドロー+とドローの弾道調整機能が付いたことである。ドロー+のほうがよりドローがかかる設定になるが、出荷時はそのポジションになっているので、そのまま打つことにした。

シャフトのせいかもしれないが、気合いを入れて振っても、軽く余裕を持って振っても、結果に差がなかった。
過去のピンゴルフのSFTのドライバーの中で、最もやさしいかもしれないと感じた。
特にパワー不足のゴルファーが安定して、良い球を打てるようにチューニングされている。今までのピンゴルフのドライバーで結果が出なかったゴルファーでも、余裕で打てると思う。

純正で用意されているシャフトがたくさんあるので、少しパワーがあるゴルファーはハードめのシャフトを選ぶことで、飛距離はもっと出ると感じた。

スライスに悩んでいるゴルファーに『G430 SFT ドライバー』はオススメであるが、同時にやさしく飛ばしたいゴルファーにも、オススメである。

『G430 LST ドライバー』

G430 LST ドライバー

3機種の中で最もハードな位置付けになるヘッドである。ロフトは9.0度、シャフトはPING TOUR 2.0 BLACK Sフレックス。

● 打音と打感:ちょうど良い大きさの打音、パシッという濡れ感がある音質。芯に当たったときだけ金属系の響きがある。手応えは鈍感。
● 弾道:中弾道。棒球系の強いボールが出る。曲げることに敏感に反応する。
● 飛距離:平均220ヤード。最長飛距離ホール230ヤード。

『G430 LST ドライバー』は、装着した純正シャフトがかなりハードだったということもあって、僕のヘッドスピード40m/sではオーバースペック。かなり振らないと打てないし、機能を引き出せないと感じた。

ヘッドスピード47m/sと45m/sのゴルフ仲間に打ってもらったが、260ヤード、250ヤードと、その飛距離性能の高さと、弾道も安定もすることが証明された。特筆すべきは、試打慣れしていないゴルファーがいきなりコースで打っても、その性能を発揮するという部分だ。

シャフトをもっと甘めのものにすれば、ヘッドスピードが遅くとも低スピンで飛ばせるドライバーとして『G430 LST ドライバー』を楽しめる可能性があると感じた。

アドレスビューでは、シャローバックを感じるしハードな印象は薄目だ。440ccという小ささも感じさせない。

試打した3本の中で『G430 LST ドライバー』だけがロフトが立っていることや、ハードなシャフトを装着したことなどがあって、急にむずかしくなったような印象を持ったが、実際はそこまでではないと思う。

とはいえ、わかりやすく3機種の中では一番むずかしいことは間違いなく、油断できないのが『G430 LST ドライバー』である。スピン量を減らしたいと考えているゴルファーにはオススメであるが、やさしすぎずにハードなセッティングで飛ばしたいというゴルファーにも、強くオススメである。

最後に

個人的には、試打をしてないが『G430 MAX ドライバー』のシャフトは試打したのと同じPING TOUR 2.0 CHROMEのSフレックスで、ロフト角9.0度を使ってみたいと思った。

『G430 ドライバー』は、個性的な3種類のヘッドと、ロフト角の違いや弾道調整機能とシャフトなどの組み合わせで、自分に合った1本を探し出して激飛を可能にするドライバーである。過去に試打したことがあるピンゴルフのドライバーの中では、一番飛ぶドライバーになっていることは間違いない。

もう少し時間があれば、もっと検証を繰り返して細かくゴルファーのタイプ別のオススメをレポートできたと思うが、ピンゴルフには的確なフィッティングシステムがあるので、それを利用するのもオススメである。

自分に合った1本を探して、使い熟すのはゴルファーの理想だ。『G430 ドライバー』は、理想を実現できるかもしれないと信じられるドライバーなのである。

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篠原嗣典

篠原嗣典
ロマン派ゴルフ作家。1965年生まれ。
東京都文京区生まれ。板橋区在住。中一でコースデビュー、以後、競技ゴルフと命懸けの恋愛に明け暮れる青春を過ごして、ゴルフショップのバイヤー、広告代理店を経て、2000年にメルマガ【Golf Planet】を発行し、ゴルフエッセイストとしてでビュー。
試打インプレッションなどでも活躍中。日本ゴルフジャーナリスト協会会員。


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