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藤田さいきの11年振りVの影で…鈴木愛が史上最多の同一大会6度目の2位!

「いまどきツアーをデータ斬り!」国内外のゴルフツアーをあらゆるデータで一刀両断 Vol.159

2022/12/04 ゴルフサプリ編集部

lpga.or,jp

藤田さいきが11年ぶりの復活優勝を飾った大王製紙エリエールレディス。その陰で鈴木愛が大会6回目の2位に甘んじた。同一大会でこれだけ多くの2位を経験した選手は過去にいるのだろうか?

徳島県出身の鈴木愛にとって、四国開催(2012、15年は福島県開催)の大王製紙エリエールレディスはジュニア時代から出場している思い入れのある大会だ。

プロ入り後初めての出場となった2014年には3日目を終えて2打差首位。いきなりチャンスを迎えた。

だが、最終日はスコアをひとつ伸ばすにとどまり、横峯さくらに逆転負け。1打差の2位に終わった。

lpga.or,jp(2014年大会)

ここから今年まで9回の出場で2位が6回。プロ入り後は実に3分の2が2位なのである。そして優勝は、まだ手にしていない。

女子ツアーにおいて、同一大会で6回も2位になった例は過去にない。優勝がないだけに本人は悔しさが募っているだろうし、讃えられる記録かどうか判断は難しいところ。だが、極めて高い実力が伴わなければできない記録であることは間違いない。

同一大会5回の2位でも過去3例しかない。その顔ぶれは樋口久子(東海クラシック)、大迫たつ子(日本女子プロ)、福嶋晃子(NEC軽井沢72)という豪華なもの。鈴木を含め4人全員が賞金女王を複数回獲得した実績がある。

樋口、大迫、福嶋の3例が鈴木と異なるのは、いずれも当該大会で何度も勝っていること。2位も多いがそれと同じくらい優勝している(樋口7勝、大迫と福嶋は4勝)のである。

鈴木の大王製紙エリエールレディス通算スコア(プロ入り後)は実に119アンダーだ。これだけのスコアを出しながらも、常に誰かが上にいるのは運がなかったとしか言いようがない。来年こそ惜敗の歴史に終止符を打ち、大会初優勝の悲願を叶えたい。

鈴木愛の大王製紙エリエールレディス2位

スコア 優勝者(優勝者との差)
2014 −17 横峯さくら(1打差)
2015 −11 イボミ(5打差)
2017 −15 申ジエ(2打差)
2019 −18 渋野日向子(1打差)
2021 −14 原英莉花(3打差)
2022 −20 藤田さいき(1打差)


文・宮井善一
1965年生まれ。和歌山県出身。スポーツニッポン新聞社でゴルフ記者を8年間務め、2004年にフリーのゴルフライターとして独立。ゴルフ誌などに執筆のほか日本プロゴルフ殿堂オフィシャルライターとして活動している。元世界ゴルフ殿堂選考委員。


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