狙いの精度も上げ、新次元のぶっ飛びの飛距離を体感させてくれるinpres DRIVESTAR アイアン!
ヤマハの『inpres DRIVESTAR アイアン』をコースに持ち込み、ロマン派ゴルフ作家が検証する!
『inpres DRIVESTAR アイアン』は、どんな特徴を持っているのか?コースに持ち込んで、その真相をレポートする。
撮影/篠原嗣典
inpres DRIVESTAR アイアンは、打点、重心だけでなく、図芯でぶっ飛びを実現する!
ヤマハは、2022年10月21日に『inpres』の新シリーズ『inpres DRIVESTAR』を発売した。
『inpres DRIVESTAR アイアン』は、「シャープな顔で、圧倒的な飛びと高弾道。」というコピーだ。『inpres』といえば、ぶっ飛びアイアンだと考えているゴルファーは多いので、わかりやすいコピーだと言える。
テクノロジーを語る上で特筆すべきは、「図芯」である。「図芯」とは、フェースが一番たわむ点のことだ。ヤマハは「打点」、「重心」の位置、「図芯」が離れているアイアンが多いことに着目して、バックフェースのトゥ側の上部に独自のリブ構造を採用。
そうすることで「打点」と「重心」と「図芯」を集約することに成功したという。結果として、最大効率で飛ばせるアイアンになったというのだ。
更に、ヘッドに新素材「X37」を採用。1.1ミリの極薄ソールが可能になってインパクトのたわみを増加し、打点の反発性能をアップさせるらしい。
深いディープキャビティのトゥ側の底に大容量46グラムのタングステンを配置した(7番の場合)。重心高19.0ミリを実現したという。理想的なアイアンの弾道を生み、グリーンをとらえられることを狙っている。
そして『inpres DRIVESTAR』シリーズの特徴である「イイ顔」が、アイアンでも徹底されている。顔はアドレスビューでの見え方で判断される。ある意味で、横顔的な感じだ。
『inpres DRIVESTAR アイアン』は、もちろんイイ顔だと感じさせるが、それ以上にヘッド全体を見たり、バッグに入っている状態のソールビューを見たときに、スマートでシャープだと思わせるのだ。
ヤマハの『inpres』といえば、一般のゴルファーにゴルフの楽しさを伝えるブランドで、“ぶっ飛び系アイアン”として今でも使用者がたくさんいる『inpres UD+2』が有名である。
ヤマハ インプレスUD+2 アイアン|2番手違う飛びの、元祖“激飛び”アイアン
軽くしたい、もう少しラクしたい、飛ばしたい。頻繁に買い替えるクラブじゃないから、アイアンを買う時は、自分に合ったもの...
ヤマハは、企業としても日本が誇るレベルが高い製品を世に出している。ゴルフクラブでも、その企業精神は健在だと常々思っているのであるが、『inpres DRIVESTAR アイアン』は、精密機械のような雰囲気を持っている。
僕自身ぶっ飛び系のアイアンを使用しているので、7番アイアンのロフトが25度で、バリバリのぶっ飛び系である『inpres DRIVESTAR アイアン』には興味津々だった。
飛ぶだけのアイアンは市場にたくさんあるので、それ以外の要素にも注目しながら、試打ラウンドすることになった。試打したのは、オプションを含めた5番〜9番、PW、AW、AS、SWの9本セットで、純正スチールシャフトの「N.S.PRO 850GH neo」のSフレックスだ。
当日のコンディションは、気温0℃〜4℃、薄曇り、微風。ボールの影響がインプレの邪魔をしないように使い慣れている『TOUR B X』を使用した。
細かいところまで作り込まれたinpres DRIVESTAR アイアンの飛距離は2.5番手アップ!
『inpres DRIVESTAR アイアン』は、ミドルアイアンからショートアイアンの流れが素晴らしい、のひと言だ。まさに、イイ顔だと感じさせる。
面白いのはPW以下のウェッジで、フェースが大きくて丸くなることだ。これは、国内メーカーの大ヒットアイアンのウェッジの影響だと思われる。
イイ顔の定義はとても複雑だが、ボールを覆うようにアドレスすると、気合いの入った良い球が打てる。オプションだが、このウェッジの形状は好き嫌いがハッキリ出ると思う。
細かいところまで作り込んだアイアンだ。ぶっ飛び系アイアンの弱点は、飛距離がちゃんと出るものほど、ウェッジにしわ寄せがいき、番手間の距離が大きくなることだ。
オプションのウェッジは、番手差が開きすぎないように配慮されている。これは拍手である。
● 打音と打感
音量はちょうど良い大きさ。濡れた鞭系に硬質な音が混じる美しい音質。しっかりした重さがある打感。打ち応えはフェースの乗り感が強い。
● 弾道
高めの中弾道。少しボールをとらえにいく挙動がある。球筋はストレート系のボールが出て、打ち出しを操作できれば扱いやすい。
● 飛距離
オーソドックスなアイアンよりも、2番手半飛ぶ。スピンは最小限。
『inpres DRIVESTAR アイアン』はまず、ぶっ飛び、である。市場にあるぶっ飛び系アイアンの中でも、トップ争いができるレベルだ。
スコアを作れるアイアンとして使えるか、というポイントについては、ショートアイアンはワンピンぐらいで止まるので楽勝であるが、ミドルアイアンに関しては、2ピンから3ピンぐらいは前に行く感じだ。ギリギリ、グリーンを狙って、スコアを作れると個人的には思うが、イメージが湧かずに無理だと考えるゴルファーもいるであろう。
『inpres DRIVESTAR アイアン』は2番手半飛ぶと書いたが、キャリーが2番手、転がりが半番手というイメージだ。
アイアンはその場で止まるボールが打てないとダメだと考える上級者には、彼ら用のアイアンが市場にある。
ランも含めて考えることができれば、使い勝手が良い武器になる可能性があるのだ。
ぶっ飛び系アイアンの特徴でもあるが、ある程度アイアンが得意で、シャフトが長いことを苦にしないゴルファーが、しっかりと打たないと機能を出し切ってくれない。『inpres DRIVESTAR アイアン』もその傾向はある。
いわゆるやさしさよりも、飛距離というアイアンなのである。
こんなゴルファーにおすすめ!
ぶっ飛びアイアンの中でも確実に飛ぶアイアンが欲しいゴルファーには『inpres DRIVESTAR アイアン』はオススメである。また、キャリーとランを考えた上でグリーンを攻めることができるゴルファーであれば、面白いアイアンになるはずだ。
最後になるが、トゥ側にミスヒットしたときには、大きなミスヒットにならない特徴もあった。そして、僕の場合は、使い慣れていることもあるとはいえ、1ラウンド6回も2ヤード以内のベタピンがあった。
よって、スコアもかなり良いものになった。最大の理由は、イイ顔にこだわった構えやすさが、狙いの精度を上げたということがあると考察するが、キャリーとランを考えて打つ作戦が、バッチリとハマったということもあった。
『inpres DRIVESTAR アイアン』は、ぶっ飛びアイアンの弱点を逆手にとって、プラスにできる可能性を感じさせるアイアンだ。
スコアが崩れてもグリーンを越えてしまう飛びをアイアンに求めるゴルファーは、たくさんいると言われている。そういうゴルファーには、若干物足りない可能性はあるけれど、ぶっ飛びアイアンの一つの完成形を見せてくれるのである。
グッドルッキングな“ぶっ飛び系“|ヤマハ「inpres DRIVESTAR」登場
ヤマハのゴルフクラブ「inpres」の新シリーズとなる「inpres DRIVESTAR」が登場。2022年10月21日より発売される。
篠原嗣典
ロマン派ゴルフ作家。1965年生まれ。東京都文京区生まれ。板橋区在住。中一でコースデビュー、以後、競技ゴルフと命懸けの恋愛に明け暮れる青春を過ごして、ゴルフショップのバイヤー、広告代理店を経て、2000年にメルマガ【Golf Planet】を発行し、ゴルフエッセイストとしてでビュー。試打インプレッションなどでも活躍中。日本ゴルフジャーナリスト協会会員。
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