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全てが合格点で参りました。『スパイダー GTx トラス パター』はあなたの唯一無二になる

テーラーメイドの『スパイダー GTx トラス パター』をコースに持ち込み、ロマン派ゴルフ作家が検証する!

2023/03/03 ゴルフサプリ編集部 篠原嗣典

スパイダー GTx トラス パター

スパイダー GTx トラス パターのオススメの2本をコースに持ち込んで、徹底的にレポートする。

撮影/篠原嗣典

前代未聞の154グラムの後方ウェイトが『スパイダー GTx トラス パター』の新しさでありやさしさの源

スパイダー GTx トラス パター
写真は『スパイダー GTx トラス パター』

テーラーメイドは、『スパイダー GTx パター』『スパイダー GTx トラス パター』を2023年3月10日に発売する。

“パッティングがもたらす力”というコピーは、ドライバーで世界をリードするテーラーメイドのテクノロジーが、パターでも活かされるよう日々努力を重ねた結果、進化した『スパイダー』が生まれたのだという物語を感じさせる。

前重心のパターが次々に市場に投入されて、新しいパターのトレンドになっている2023年春。スパイダー型パターの他メーカーの新作も、その例外ではない。しかし本家の『スパイダー』は、今までの伝統をベースに進化を続けていく独自路線を突き進んでいるのだ。

『スパイダー GTx パター』は、ヘッドの外周に重量を配分することでボールの直進性と安定性をより高めたのだ。時代に逆行しても、良いものは良いという自信が見えてきそうである。

テクノロジーとして注目すべきは、パターのコア部分を中空構造にして「6061アルミニウム」でボディを作ったことで、かなりの余剰重量が生まれた。それだけではただの軽いパターになってしまうが、スレンレススチール製の「ウェストリング」を後方に設置したのだ。重量154グラムもある。

ひと昔前に後方に重量を集中させることで、パターとして敏感すぎないやさしさがあるという機能がトレンドだった時代もあったが、その頃でも154グラムの後方ウェイトなんで聞いたことがない。

そして、前モデルで度肝を抜かれた「トラスホーゼル」のモデルは、新しい『スパイダー GTx パター』でもラインアップされている。

面白いのは、オーソドックスなブラックのヘッドカラーだけではなく、デューンシルバー、レッド、アイスブルー、ホワイト(セレクトショップ限定)というバリエーションがあるのだ。

ヘッドカラーなんて機能とは言えない、という人もいるが、それは知らないだけの話だ。同じヘッドでカラー違いを試打してみると明白になるのだが、想像以上にヘッドのカラーは方向性にも、タッチにも影響する。

自分に合っているヘッドカラーのパターは、鬼に金棒なのである。

さて、ではいよいよコースで打っていこう

今回『スパイダー GTx ブラック トラスヒール パター』『スパイダー GTx レッド トラスセンター パター』の2本を試打ラウンドすることにした。僕は元々スパイダーを使っていたし、ツアーレッドを使用していたこともあるのでよく知っている。

新しいスパイダーのパターは、どんな進化をしているのか?試打の注目ポイントは、それに尽きると考えた。

当日のグリーンコンディションは、9.5フィート。ボールは、使い慣れている『TOUR B X』を使用した。

前モデルを買った方々、ごめんなさい?新しいスパイダーのほうがより進化して入ります!

スパイダー GTx トラス パター

僕は「トラスホーゼル」が初搭載された前モデルのスパイダーを大絶賛した。本当に素晴らしいパターだったし、試打ラウンドで入りまくって感動すらした。

今回、新しい2本の『スパイダー GTx トラス パター』を打って、その個性的な仕上がりに正直戸惑った。ひと言で書くと頑固なパターなのだ。融通が利かずに、僕がやりたいことをやらせてくれない。

後方のウェイトの存在感が強烈で、打ち手のテクニックが必要なのは距離感ぐらいですね、みたいなパターのメッセージを感じるのだ。

結論から書くと、意識しないで打つと、全て微妙に引っかかって転がり出してしまうのだ。しかしタッチは最高で、ボールの転がりもスムーズで気持ちが良い。

打音、打ち応えなどは素晴らしいできで、まさにスパイダーなのだ。数ホールを経て、フェースローテーションを一切せずに、余計な動きをロックしてストロークすれば機能することがわかった。

参ったな、と正直に思った。こんなに前モデルと変わってしまったパターをどう評価したら良いのか?初めてのことでわからなかった。
実は、この試打ラウンドの同伴者は僕のインプレ記事を見て、「トラスホーゼル」の前モデルのスパイダーを購入したゴルフ仲間だったのだ。彼は、その「スパイダー GT TM2 パター(センターシャフト)」にして好調だと喜んでいたが、新しいパターも打ってみたい、というのは当然の成り行きだった。

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ラウンドの途中から、彼が使用しているのと同じセンターシャフト仕様の『スパイダー GTx レッド トラスセンター パター』を試打した。結果として凄いことになった。6ホール連続1パット。長い距離も、短い距離も、いわゆる入りまくりだったのだ。

その前と最終ホールで彼のマイパターである「スパイダー GT TM2 パター」を使用していてわかっていたのは、ゾーンに入ったとか、絶好調というわけではなかったのだ。新しいクラブがとんでもない結果を出すことを新車効果というが、それとも違うのである。

彼と話してわかったのは、『スパイダー GTx レッド トラスセンター パター』のほうが重く感じて、明らかに転がりが良いこと。プレッシャーがかかっても、真っ直ぐ狙った通りに転がる、ということだった。

腕をロックして、肩でストロークするタイプの彼にとって『スパイダー GTx レッド トラスセンター パター』はドンピシャなのだ。
「スマン。今のパターはどこかで売って、改めてこのパターを買うことをオススメするよ」と話した。彼がどうするかはわからない。

『スパイダー GTx トラス パター』がどんな感じかをまとめよう

基本性能は、今までのスパイダー同様、打音、打ち応え、方向性、距離感、全てが合格点で素晴らしい。

「トラスホーゼル」でヘッドがブレない感じは、ワンランク上がった。前モデルは「トラスホーゼル」が重いので、フェース寄りに重量が増えて、意図しない前重心になっていたのだと思う。後方の154グラムの重量は中央が軽くて、前と後ろが重いというスパイダーのコンセプトを、再び可能にするために強烈に仕事をしている。

冒頭に書いた引っ掛ける動きの原因は、僕のストロークがフェースローテーションをするタイプだから。そしてもう一つ、前重心のパターばかり打っているので、後ろの重量がインパクトの瞬間にパターフェースを押す挙動が違和感になったからだと思われる。

時代の流れではなく、独自路線を行くのはテーラーメイドの歴史でもある。やはり、流石だというべきなのだと思った。

こんなゴルファーにオススメ!

『スパイダー GTx トラス パター』は、ワンピースなストロークができるゴルファーや、重めのパターが好きだというゴルファーにもオススメだ。また、前重心のパターが並ぶ市場にウンザリしているゴルファーにも強くオススメする。

僕はパターを感性の用具だと思っているので、マシンのように打つゴルファーのためのパターがあるとは考えていなかった。しかしこのパターは、そういう意味で徹底しているパターなのである。

「トラスホーゼル」は、今のところテーラーメイドの独占の武器であり、『スパイダー』は資産というべき歴史も持っている。『スパイダー GTx トラス パター』は、これじゃなければダメなのだ、という唯一無二になるパターなのである。




篠原嗣典

篠原嗣典
ロマン派ゴルフ作家。1965年生まれ。東京都文京区生まれ。板橋区在住。中一でコースデビュー、以後、競技ゴルフと命懸けの恋愛に明け暮れる青春を過ごして、ゴルフショップのバイヤー、広告代理店を経て、2000年にメルマガ【Golf Planet】を発行し、ゴルフエッセイストとしてでビュー。試打インプレッションなどでも活躍中。日本ゴルフジャーナリスト協会会員。


コースに持ち込み、ロマン派ゴルフ作家が検証
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