『スパイダー GT MAX トラス パター』なら前方重心でも、後方重心でも自由自在だ!

テーラーメイドは、『スパイダー GT MAX トラス パター』を2023年4月14日に発売する。SELECTFIT STORE 限定発売のパターである。

“カチャカチャ系スパイダー現る。”というコピーは、角型ヘッドのスパイダーが2023年春だから、進化したパターだと主張しているようだ。パターのトレンドは、たった2年で前重心のものに完全に移行したが、スパイダーは周辺分散重心が特徴なのである。

しかし、やるときはやる、できるからやる。。まさかの調整可能なスライディングウェイトを、トゥとヒールそれぞれに搭載したのだ。40グラムが2本。フェースに寄せれば前方重心になるし、後方に寄せれば後方重心になる。

そして『スパイダー GT MAX トラス パター』は、大評判で話題独占の「TRUSS ホーゼル」も採用している。ミスヒット時にヘッドがブレにくいだけでなく、ヘッドコントロールもしやすいことは書くまでもない。

テクノロジーがてんこ盛りで、ギミック好きなゴルファーにはたまらない1本である。1年もしないうちに「TRUSS ホーゼル」のスパイダー パターは、次々と市場投入されている。興味がない人にとっては、その差がわからないかもしれない。

さて、ではいよいよコースで打っていこう

先月も新しいスパイダーを試打した。面白いのはどれもかなりの高機能で、設計意図通りに使えることだ。

『スパイダー GT MAX トラス パター』は、角型のスパイダーの可能性をスライドウェイトと「TRUSS ホーゼル」で最大限引き出そうというパターだと思わせる。打ちたくてうずうずするのである。

新しいスパイダーのパターは、どんな進化をしているのか?試打の注目ポイントは、それである。

当日のグリーンコンディションは、10.0フィート。ボールは使い慣れている『TOUR B X』を使用した。

科学的な裏付け通りでも、逆に裏切られても『スパイダー GT MAX トラス パター』なら大丈夫!

『スパイダー GT MAX トラス パター』が発表されたとき、少し衝撃的な説明があった。

パターの重心の深さはフェースの開閉に強く影響する、という物理的な法則である。前重心のパターは閉じやすいので左に行きやすく、後方重心は開きやすく右に行きやすい、という特徴があるのだ。これは、慣性の法則などで考えればわかる理屈である。

パターにかんしては、物理の法則が逆に働くこともある。理由はいくつかあるが、パターを使い慣れているゴルファーは、ストロークしたときの感覚で開いていると思えば閉じるし、閉じていると感じれば開くという無意識の調整をするからだ。

開きやすいヘッドのパターなのに、打ってみるとむしろ引っ掛けやすいなんてことが起きることは有名な話で、パターに科学は不要、という考え方にも繋がる。

『スパイダー GT MAX トラス パター』のスライディングウェイトは、デフォルトは後方にセットされている。スパイダーらしい重心配分が、後方ウェイトだ。ポジションを変えて打ってみたが、ショートパットでは、ほとんど影響を感じなかった。

しかしコースで距離が長くなると、方向性に影響するのがわかった。全く違うパターというほどの差はないが、やや左に出やすいとか、後ろから押すような挙動が抑えられる感じもする。

右左の位置を変えることもできるので、ウェイトには9つのポジションがある。それをじっくりと試すだけでも数ヶ月ぐらいかかりそうで楽しめそうだと思ったし、調子や癖を修正する意味でも、『スパイダー GT MAX トラス パター』はオススメである。

いろいろと試すことで練習量が多くなるし、練習グリーンの検証を中心にしたとしても、それだけで確実に自らのパットの腕前にプラスになることも期待できる。

角型のヘッドの概念が変わった

パターそのものも機能性は、オーソドックスな角型スパイダーである。惚れ惚れしたのは、タッチが合いやすいことだ。敏感なタッチで打つパットを堪能した。

僕は、角型のヘッドに何度も挑戦しては数ラウンドで諦めた過去があるが、過去打った角型の中で最高に相性がいいパターになる可能性が高いと感じた。

試打したのは長さ33インチ、僕も普段から33インチのパターを使っている。だから慣れているせいもあったかもしれないが、そのままバッグに入れて、改めてウェイトの調整を始めたいと思ったほど良かった。

『スパイダー GT MAX トラス パター』は、スパイダーでありながらスパイダーらしくない部分も感じたが、「TRUSS ホーゼル」の安定感を活かす意味での角型ヘッドの可能性を教えられたパターだった。

僕の中では今のところスパイダーの中で第1位なのである




篠原嗣典
ロマン派ゴルフ作家。1965年生まれ。東京都文京区生まれ。板橋区在住。中一でコースデビュー、以後、競技ゴルフと命懸けの恋愛に明け暮れる青春を過ごして、ゴルフショップのバイヤー、広告代理店を経て、2000年にメルマガ【Golf Planet】を発行し、ゴルフエッセイストとしてでビュー。試打インプレッションなどでも活躍中。日本ゴルフジャーナリスト協会会員。


コースに持ち込み、ロマン派ゴルフ作家が検証
←『RB TOUR』『RB TOUR X 』
『TSR1 ドライバー』→

前回へ 次回へ

シリーズ一覧へ