遅れてきた大本命!TSR1 ドライバーは軽量化でぶっ飛ばすドライバーの王様か!?
タイトリストは、2023年2月23日に『TSR1 ドライバー』を発売した。
『TSR2 ドライバー』『TSR3 ドライバー』『TSR4 ドライバー』に続いて、『TSR1 ドライバー』が出たことで、『TSR シリーズ ドライバー』のラインアップは完成である。
『TSR1 ドライバー』のコピーは、“ライトウェイト設計が生み出す驚きのスピード”だ。タイトリストの場合、数字の順番で難易度が上がっていく。『TSR1 ドライバー』は、コピーを見ても軽量化して、一般的な多くのゴルファーのためにやさしくチューニングされていることが想像できる。
ただ、タイトリストのドライバーはソールを見ても特別なアピールがないので、テクノロジーの裏付けを求めるゴルファーからすると、“謎でイマイチよくわからない”という感じが強いのだと推測する。
しかし、すでに実績がある「マルチプラトーVFTフェースデザイン」は、フェースの裏側の肉厚を精密に設計し加工することで、高反発力をフェースの広い範囲で実現している。そして、許容性能と初速をアップ。
『TSR1 ドライバー』専用シャフトの「TSP120」などの新しい部分も含めて、タイトリストの最先端を詰め込んでいるのである。
さて、ではいよいよコースで打っていこう
今回、発売から時間が経って『TSR1 ドライバー』を試打することになったのは、試打のスケジュールのタイミングで一度は諦めたのだが、評価の良さを知って、どうしても打ってみたい、と考えて実現したからだ。
面白いのは、試打クラブのロフトが9.0度のヘッド(別に10.0度、12.0度のヘッドもある)で、シャフトがSRフレックスだったことだ。ヘッドはボールを抑えるスペックで、シャフトは高さを出すためのスペック。こういう凸凹を均すようなパターンは、大概は上手くいかないものだ。だからこそ腕の見せ所だと、熱い気持ちで試打ラウンドに突入した。
コースは気温7℃〜19℃、晴れ、微風。使い慣れていて、クラブの影響だけに集中できるということで『TOUR B X』を使用した。
飛んで、曲がらない!ミスヒットにも最強の「TSR1 ドライバー」
『TSR1 ドライバー』は、アドレスすると少し戸惑う。昔のパーシモンヘッドのドライバーのように、ボールを包み込むような雰囲気があるからだ。さすがタイトリストだと感心した。もちろん、僕にとっては構えやすく、最高である。
試打してみてわかったポイントをまとめる。
● 打音:音量ちょうど良い。音質は鞭系で、美しい締まった音。手応えはやや鈍感だが、クリアな芯感は良い。
● 弾道:高めの中弾道。強い棒球系でストレート系。左に行きにくいのが良い。ミスヒットの許容性は満点。
● 飛距離:平均230ヤード、最長飛距離240ヤード。他のドライバーとトップ争いができるレベル。
僕のヘッドスピードは40m/sなので240ヤード飛ばすのは至難の業であるが、『TSR1 ドライバー』なら自然に出すことができた。それも、飛ばそうとか意識せずに芯に当てることに集中しただけで、クラブのお陰で出たのだ。
もう一つ、こっちのほうが個人的には大事だと考えているが、試打ラウンド中、使用ホールでは全て狙い通りにボールが飛んだ。つまり、コントロール性能がドンピシャだったのだ。構えやすさに感心したことはもう書いたが、この結果はそれにプラスして、振りやすさとクラブコントロールのしやすさが融合した結果である。
ミスヒットしても距離が落ちず、方向性にも影響しない性能は、市場にあるドライバーの中でもトップクラス。けっこう派手に芯を外れても助けてくれることに驚いた。あまりに高機能だと副作用的な癖が強くなったりすることがあるが、『TSR1 ドライバー』はそれが一切なかったのも大いなるプラスポイントだ。
こんなゴルファーにおすすめ
『TSR1 ドライバー』は、軽いクラブに苦手意識がないゴルファーにオススメする。打ってみればわかるすごいクラブであると、一発でわかるはずだ。また、本格的なツアーモデルの雰囲気を味わいながら、実はやさしく打てるドライバーを探しているゴルファーにもオススメである。
本格的なビジュアルで武装し、最先端のテクノロジーで高性能を誇れるドライバーとして完成していると言える。一般的なゴルファーにとってドライバーは、何かに特化した部分に期待をして、少し我慢をして使う用具になっている。しかし『TSR1 ドライバー』は、それぞれが特化しているといえるほど高レベルの総合力を堪能できるクラブになっていて、我慢を不要にさせる。
僕は今までタイトリストのドライバーを試打して、いいクラブだなぁと思うことは何度もあったが、それ以上にはならなかった。
しかし『TSR1 ドライバー』は、20数年振りに自分のバッグに入れてゴルフをすることを想像してしまった。そのくらいの出来の良さだったのである。
篠原嗣典
ロマン派ゴルフ作家。1965年生まれ。東京都文京区生まれ。板橋区在住。中一でコースデビュー、以後、競技ゴルフと命懸けの恋愛に明け暮れる青春を過ごして、ゴルフショップのバイヤー、広告代理店を経て、2000年にメルマガ【Golf Planet】を発行し、ゴルフエッセイストとしてでビュー。試打インプレッションなどでも活躍中。日本ゴルフジャーナリスト協会会員。




