マジでぶっ飛ぶボールに!ディンプルで飛ばすという新しい発想の『RB TOUR』と『RB TOUR X』が4年振りに一新
ミズノの新技術で作られたボール『RB TOUR』『RB TOUR X 』を打ってビックリ!ロマン派ゴルフ作家が検証する!
4年振りにモデルチェンジしたミズノの『RB TOUR』シリーズのボールは、どこが新しくなったのか?コースに持ち込んで試打した様子をレポートする。
撮影/篠原嗣典
『RB TOUR ボール』は、不思議な弾道の飛距離系ツアーボールとして異次元のゴルフに誘う!
ミズノは2023年3月に『RB TOUR ボール』と『RB TOUR X ボール』を発売した。ミズノから新しいボールはもう出ない…という噂を吹き飛ばす4年振りのモデルチェンジである。
注目すべきテクノロジーは、業界初の「アクシアルフローディンプル」だ。ディンプルの最深部を中央から少し横にずらすことでディンプルの周辺に小さな空気の乱れを起こし、ボールの後方まで空気の流れを付着させることで、ボールの後方で起きる抗力(ボールを後ろに引っ張る力)を低下させるという。
後ろに引っ張る力が減れば、前に進みやすくなるので飛ぶというわけだ。
ミズノがゴルフボール業界初の新テクノロジーを採用した『RB TOUR』『RB TOURX』を発売。その性能やいかに!?競合他社との徹底比較も!
ミズノは、ボール業界初の新テクノロジー「アクシアルフローディンプル」を採用したゴルフボール『RB TOUR』『RB TOURX』を発...
本当ですか?と疑うのも無理はない。僕も、面白いけれどそんなことは飛びに影響しないのでは、と思った一人だ。ただ、ディンプル数が272個だと知ったときに、急に説得力が増した。
現在のボールはほぼ例外なく、320〜350個のディンプル数になっている。前に進む力が強くなると、ボールはドロップしやすくなる。ディンプル数は少ないほうが浮力が増して、結果として高く上がることは知られている。
前に行く力が今までより強くなったので、足りない浮力を得るために272個というかなり少ないディンプル数になったとしたら、新テクノロジーは機能を発揮する可能性が高くなると推測したのだ。
さて、ではいよいよコースで打っていこう
四の五の言わずに『RB TOUR ボール』をコースで試打した。実際に打ってみて、わかったことをまとめる。
● 打音:音量はやや控え目。音質はウッドは鞭系の乾いた音で、パットに向けて徐々に硬質になる
● 打ち応え:しっかりしていて、乗り感がある
● 弾道:低めの高弾道。曲げにくく、ストレートに飛ぶ
● スピン:その場で止まろうとする
● 飛距離:トップレベルの中のトップを狙える。ドライバー平均230ヤード
『RB TOUR ボール』は、名前の通りのツアーボールだ。表面のぬめり感は、こだわりのあるゴルファーを喜ばせるはず。ショートゲームの打音とスピンのかかり具合、タッチの出しやすさはスコアを出すために不可欠なので、ハイレベルなゴルフを助けてくれるはずだ。
ちなみに、ディンプルの数が少ないことはボールを見てもわからない。違和感があったら…と心配したのは無駄になった。ディンプルで飛ぶようになるというテクノロジーは、1ホール目から体感できた。
市場にあるトップレベルの飛ぶボールと同等か、その中でもトップを競える飛距離性能だったからだ。
ツアーボールらしくスピンもかかるので、キャリーの飛距離がしっかりしている。僕の知る限り、過去のミズノのボールの中で『RB TOUR ボール』は最も飛ぶボールだ。
『RB TOUR ボール』こんなゴルファーにおすすめ!
ショートゲームのスピンもしっかりとかかり、グリーン上のパッティングの感覚も素晴らしかった。スコアメイクしやすいボールで本当に感心したが、気がかりだったのは、弾道に少し違和感があることだ。
いわゆる棒球系の強いボールなのだが、打った感触と微妙にリンクしないことがあった。これはマイナスにはならないが、新しいテクノロジーが影響しているのかもしれない。
飛距離性能が高いツアーボールを使ってみたい、またはスコアメイクがしやすいボールを使ってみたいゴルファーには、『RB TOUR ボール』はオススメである。新しいツアーボールとして、実に面白い。打ってみるべきボールだ。
ツアーボールとしての完成度が高く、飛距離性能も楽しめるのが『RB TOUR X ボール』だ!
続いて、『RB TOUR X ボール』をコースで打った。実際に打ってみて、わかったことをまとめる。
● 打音:音量は控えめ、音質はウッドは濡れた鞭系の音だが、パットに向けて硬質になる
● 打ち応え:少しやわらかく、手応えはしっかりと重さを感じる
● 弾道:高弾道。伸びがあるボールが全番手で出て、曲げることにも敏感に反応する
● スピン:その場で止まろうとする強いスピンがかかる
● 飛距離:トップレベルに飛ぶ。ドライバーの平均補距離は230ヤード
内部構造も新しいディンプルパターンも、姉妹ボールの『RB TOUR ボール』とほぼ同じで、ミッド層とコアのマッチングを変えることで個性を出しているようだ。
『RB TOUR X ボール』は、気持ち良く伸びるボールが出る。それでいて、ちゃんと飛距離も出るのだ。
評価が分かれるのは、ボールの曲がりに敏感なことである。少しカットしただけで、スーッと大きくフェードするし、ドローも同じなのだ。現在の市場にあるボールは、曲がりづらいことを機能の一つにしているものが多いので、打っていて懐かしくなった。誤解を恐れずに書くなら、昔の糸巻きボールでゴルフをしているような感じだった。
プレー中に何度も、「やばっ」と声を出してしまった。意味は若者風に、「凄く楽しい」である。
ボールをコントロールすることはゴルフの神髄だが、そういうことに敏感なボールは、ミスをしたときにも同じように敏感に反応する。ミスが激しくストロークを浪費する原因になるのだ。だから現在では、それは古い考え方だと否定されているのであるが、『RB TOUR X ボール』は結果だけでなく、その行程も敏感に楽しめた。
『RB TOUR X ボール』こんなゴルファーにおすすめ!
結果オーライ的な風潮で良いの?と挑んでくる強い意志を感じた。上手く使えば、スコア以上の快感を味合わせてくれるボールに仕上がっていることは間違いない。
クラブの試打ラウンド中でも、もし“柵”がなければこのボールをしばらくは使ってみたい、と素直に思ったのである(ミズノ製のボールでは初めて)。
使い熟している快感を味わいたいゴルファーには、『RB TOUR X ボール』がオススメである。徹底して持ち球で狙っていくゴルファーにもオススメだ。
『RB TOUR シリーズ』は以前とは全く違うボールになったのだ
試打ラウンドして感心したのは、『RB TOUR ボール』と『RB TOUR X ボール』は同じ素材で作られた和食と洋食ぐらいの差があるということだ。
『RB TOUR ボール』は珍しい創作洋食。『RB TOUR X ボール』は伝統的な会席料理。
どちらも同じぐらい素晴らしく美味しい。あとは好みの問題である。
今回の『RB TOUR ボール』と『RB TOUR X ボール』は、過去最高の仕上がりで、飛距離性能についてはダントツで優れている。
そしてもう一つのプラスポイントが、ツアーボールの命ともいえるショートゲームでの使いやすさだ。パッティングのときでもアプローチでも、ツアーボールを普段から使っているゴルファーなら、すぐにアジャストできる見事なチューニングだった。さり気ない部分であるが、ツアーボールなのにこの部分がガタガタなボールもあるから、プラスだと判断した。
過去に『RB TOUR シリーズ』のボールを使って、「自分には合わないかも…」という印象を持ったゴルファーにも、新しい『RB TOUR シリーズ』のボールを使ってみて欲しい。全く違うゴルフをさせてくれるボールになっていることを、実感できるはずなのだ。
篠原嗣典
ロマン派ゴルフ作家。1965年生まれ。東京都文京区生まれ。板橋区在住。中一でコースデビュー、以後、競技ゴルフと命懸けの恋愛に明け暮れる青春を過ごして、ゴルフショップのバイヤー、広告代理店を経て、2000年にメルマガ【Golf Planet】を発行し、ゴルフエッセイストとしてでビュー。試打インプレッションなどでも活躍中。日本ゴルフジャーナリスト協会会員。
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