『PLD ミルド ANSER 2 パター』『PLD ミルド ANSER D パター』は、プロ支給品のような逸品なのだ!

ピンゴルフは『PLD ミルド パター』に3種類のパターを、2023年4月6日に追加発売した。

●『PLD ミルド ANSER 2 パター』
●『PLD ミルド ANSER D パター』
●『PLD ミルド OSLO 4 パター』

ブラックのヘッドの3モデルである。

『PLD』は”パッティング ラボ デザイン”の略で、ピンゴルフのUSA本社のパター研究開発室がデザインしたパターだ。契約プロが求める精度と転がりやフィーリングを追求する中で生まれたのが、『PLD ミルド パター』である。

その代表的なテクノロジーが、「新ディープAMP(アンプ)溝」だ。ツアーで実証済みの、最も打感と転がりがいいデザインのフェースミーリングになっている。ヘッドとシャフトのカラーを連動させることにこだわったのも、なかなか面白い。

ミルド、というくらいなので、「精密な完全削り出しヘッド」になっているのも特徴だ。実は、ピンゴルフが提唱する「完全削り出しヘッド」は珍しいのである。ヘッドからネックまで一体成型した精密鍛造のヘッドをトリミングして、ミーリングと刻印をいれ、削り出しの最終加工と仕上げという工程は手間がかかるからだ。

面倒な部分を排除するため、ネックは別に作って圧着するほうが圧倒的に多いのだが、一体型でなければ得ることができないフィーリングにこだわるプロがいることも、事実なのである。

さて、ではいよいよコースで打っていこう

いずれにしてもプロだけにしか触れることができなかったはずのパターを、一般のゴルファーが使えるだけでも、奇跡的なことなのだ。『PLD ミルド パター』は、そういう意味でも打ってみるべきパターといえる。

今回追加モデルのうち、ソール幅が広くなった『PLD ミルド ANSWER D パター』と、新しいヘッド形状の『PLD ミルド OSLO 4 パター』の2本を試打することにした。新しいスタンダードと、ショートネックの新しいヘッドに興味があったからだ。

どちらも、ヘッドがシャープでコンパクトにできているところが、特別感とプロ仕様を感じさせられて、パッと見ただけで拍手をしたくなった。

当日のグリーンコンディションは、10.0フィート。ボールは使い慣れている『TOUR B X』を使用した。

『PLD ミルド パター』の『ANSER D』もいいけれど、『OSLO 4』もなかなかのプロアイテムなのである!

まず『PLD ミルド ANSWER D パター』を打ってみた

アドレスして、丁寧に細部にまで神経を使っている仕上げの黒いヘッドは、カッコ良くて気分が上がる。ただ、幅広タイプのヘッドで感じるスクエア感、四角な感じはあまりない。ヘッドの大きさなどが影響しているのだと思われる。

●打音:大きさもちょうど良く、硬質で気持ちがいい音。
●打ち応え:軽い弾き感がある打ち応えで、敏感な手応えもある。
●方向性:不安なく狙い通りに打てるので、グリーン上に持って上がるのが楽しみになるようなパターに仕上がっている。

特徴と呼べる部分は、転がりの良さだ。最近のパターは速いグリーンへの対応ということがあって、とにかく転がりの良さではなく、特に長い距離に行くほどパンチが入ってしまうのを吸収するような機能を持つことがトレンドになっている。

結果的に”飛ばない”パターになっているのだが、『PLD ミルド ANSWER D パター』は昔のパターのように、変なブレーキがなくナチュラルなのだ。懐かしくていい、と感じた。

アンサータイプのパターが好きだけれど、ミスヒットを助けてくれるやさしさのある、今風の機能を持つパターが欲しいゴルファーにオススメだ。自分のパッティングに自信があり、それと融合して結果を出すパターが欲しいゴルファーにも『PLD ミルド ANSWER D パター』はオススメできる。

次に『PLD ミルド OSLO 4 パター』を打った

半円形のマレットだが、ボールにセットするとヘッドの大きさがちょうど良く、かなりシャープな印象になる。この部分のバランスは、流石プロ仕様だと感動できるレベルで素晴らしい

●打音:音量はちょうどいい大きさで、音質は澄み切っていない微妙な歪みが入った高音。好き嫌いの範疇であるが、個人的にこの打音は快感だった。
●打ち応え:しっかりと重さがあり、かなり敏感なフィードバックもある。

ヘッドは、ブレードのようにストローク中に微調整ができる扱いやすさがあり、感覚とマッチして結果も伴ったときには使い熟した達成感が得られる。むずかしいと感じるゴルファーもいると思うけれど、マニュアル操作でなければできないパッティングができるパターに仕上がっている。

『PLD ミルド OSLO 4 パター』も球足が長い転がるパターで、タッチの感覚は昔のパターのようで気持ちが良かった。敏感だけ、しっかりと転がる、自分の手の延長のように使えるパターが欲しいゴルファーにオススメだ。

また、ショートネックのパターが好きなゴルファーにも『PLD ミルド OSLO 4 パター』はオススメである。ショートネックの利点を生かすためのパターになっているからだ。

2モデルを比較して感じたこと

『PLD ミルド ANSWER D パター』と『PLD ミルド OSLO 4 パター』で共通して感じたのは、二刀流的な使用法を考慮している、ということだった。

特にショートパットで考えるとわかりやすいが、ジャストタッチでカップひとつ分曲げて入れる、カップの内側を狙って強めにラインを消して入れる、という使い方ができる。それらが、パターの機能としてやりやすくなっているのだ。オートマチック感が強いパターの場合、こういう敏感な使い方は苦手なので対極と考えるといい。

個人的にはどちらかを選ぶのなら『PLD ミルド OSLO 4 パター』のほうだと思った。自分が持っているテクニックを使ってパターを機能させるのは、プロ仕様以外ではあり得ない時代になっているので、そういう1本として意味があると思うからだ。

追加バージョンだけではなく、『PLD ミルド パター』は合計で7機種になった。ピンゴルフの底力というか、技術力の結晶を強く感じるパターに7種のラインアップがあるというのは、理想を越えて非現実な感じがする。

パターは個別の用具で、自分に合うものは自分にしかわからない。まずは、このラッキーな状況をスルーせずに打ってみることをオススメする。




篠原嗣典
ロマン派ゴルフ作家。1965年生まれ。東京都文京区生まれ。板橋区在住。中一でコースデビュー、以後、競技ゴルフと命懸けの恋愛に明け暮れる青春を過ごして、ゴルフショップのバイヤー、広告代理店を経て、2000年にメルマガ【Golf Planet】を発行し、ゴルフエッセイストとしてでビュー。試打インプレッションなどでも活躍中。日本ゴルフジャーナリスト協会会員。


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