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ゴルフの神様の忠告!?急にボールが飛ばなくなったときは赤信号…ゴルファーの健康と飛距離の関係

ロマン派ゴルフ作家・篠原嗣典が現場で感じたゴルフエッセイ【毒ゴルフ・薬ゴルフ】第71回

2023/06/01 ゴルフサプリ編集部 篠原嗣典

ゴルフスイング,インパクト

ゴルフの虜になってもうすぐ半世紀。年間試打ラウンド数は50回。四六時中ゴルフのことばかりを考えてしまうロマン派ゴルフ作家・篠原嗣典が、コースや色々な現場で見聞きし、感じたことを書いたのが【毒ゴルフ・薬ゴルフ】です。大量に飲めば死んでしまう毒も、少量なら薬になることは、ゴルフにも通じるのです。

写真提供/篠原嗣典

ベテランキャディはその兆候に気づいていた

26歳のある日の僕は、いきなり入院してお見舞いに行く間もなく亡くなった先輩の追悼ゴルフコンペに出席していました。先輩は人当たりが良く、いわゆる人格者で、ガッツがあるゴルファーでした。50歳になったばかりの訃報に、その4ヶ月前に一緒にゴルフをした僕もその仲間たちもビックリして呆然としたのです。

先輩がメンバーだったコースで開催されたそのコンペで、僕の組に付いたキャディは半年前のクラブ競技で先輩の組を担当していて、先輩の異変に気が付いて忠告もしていたと話し始めました。

急にボールが飛ばなくなったメンバーさんが、その後大病で入院というのはキャディの間では有名な話なんです。だから、ラウンド後に真剣にその話をしたんです」
先輩と最も仲が良かった人は、そんなことを言ってもヤツが戻るわけじゃないといいましたが、似たような話はその後も何度か様々な場所で耳にしました。

当時の僕はバリバリの競技ゴルファーで、他者のプレーにあまり興味がありませんでした。亡くなる直前に一緒にプレーしたとき、先輩が一人負けしたことは記憶していましたが、ボールが飛ばなくなっていたかまでは定かではなかったのです。元気がなかったという人もいましたが、僕はそんな印象は受けませんでした。

ゴルフの神様の暗号的な忠告を、僕はスルーし続けていたのです。

炎天下のラウンドを乗り切る裏ワザ!グローブを外して、両手のヒラを冷たいタオルやペットボトルで冷やすだけ

夏ゴルフは、熱中症に注意しなければなりません。特に炎天下でのゴルフには、万全の準備でのぞみましょう。

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170ヤード飛んでいたのに100ヤード…縮小コピーのような現実を前に

ゴルフ,ラウンド

28歳で競技ゴルフの引退を決めてから僕のゴルフは良くも悪くも緩みましたが、39歳になってもプレーンな7番アイアンで170ヤードを楽に打つことができるゴルフはしていました。

でも40歳を越えたある日突然、ボールが飛ばなくなりました。ゴルフに行くたびに、少しずつですが確実に距離が落ちました。最も飛ばなくなった時期は、7番アイアンで100ヤード。ショットとしてはしっかりと打てていて、ジャストミートし弾道もきれいなのに、とにかく飛ばないのです。縮小コピーしたみたいな感じでした。

結果として、30代後半に甲状腺の病気になっていたのです。精密検査を何度か受けていたのに見つからず、自分でも全く気が付きませんでした(後から考えれば、症状は出ていました)。

170ヤードが100ヤードになった理由

41歳になった春の日、ゴルフコースのお風呂場で全く知らない人から声をかけられたのです。

「痩せ方(当時、30キロくらい体重が落ちていた)が自分の亡くなった兄弟にそっくりなのですが、甲状腺の病気では?騙されたと思ってすぐに専門医を受診したほうがいい」

翌日病院に行くと、そのまま大学病院に行くように手配されて検査をし、治療がスタートしました。「こんな数値で生きていることも不思議ですし、歩いてここに来たことも本来あり得ません。普通ならベッドから起き上がることすらできないはずです」医師の説明を聞きながら、170ヤードが100ヤードになった理由が判明してホッとしていました。

「今心臓が止まっても、何ら不思議はありません。とにかく安静にして…」医師の話は衝撃でしたが、病気がわかったたことのほうが嬉しかったので、思わずニヤニヤしていました。そして、何人かのキャディが話していた生死に関わるような病気の人はボールが飛ばなくなる、という話を思い出して急に怖くなったのです。

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