“重めのカーボンシャフト”「TRAVIL」を打ってみた

T島 最近アイアン用の重めのカーボンシャフトが流行ってるの?

市川 そういえば、最近は各社が力を入れていますね。

T島 カーボンシャフトといえば、軽くてシニアや女性向きという印象でしたが、70グラム以上の重さのカーボンシャフトが徐々に市民権を得てきた感があります。

市川 T島さんは昔からアイアンもカーボンでしたね。

T島 そうですね、フジクラさんの「MCI」とか三菱ケミカルさんの「OT」とか「OTツアー」、USTマミヤさんの「アッタスアイアン」とか使っていました。

市川 今もカーボンですか?

T島 そうですね。エアロテックのスチールファイバーとかデザインチューニングのAIMIXとか、もちろんスチールもありますが、メインはカーボンです。フジクラさんから今月20日に発売される「TRAVIL」が気になっております。

市川 もう打ちましたか?

T島 もちろん。なんだか面白いカーボンシャフトでした。85、95、105、110と重さが4種類あります。重いカーボンっていうと、今まではガッチガチというシャフトが多かったけど、結構しなやかです。

市川 フジクラさんお得意の金属を使ったメタルコンポジットテクノロジーで、スチールシャフトのようなバランスと、ラバーコンポジットテクノロジーというゴムを使って、打感のやわらかさとしなりのコントロールをしているという。

T島 うん。しなやかな感じで硬すぎないけど、ヘッドの入射角が安定している。打ち出しから糸を引くような綺麗な弾道で、落下角度を強く意識して作っているという。

市川 落下角度も最近認知されてきましたね。ボールの最高到達点から落ちていく時の角度です。アイアンだとグリーン上でボールが、“止められる”“止められない”に影響します。

T島 今までカーボンというと打ち出し角度を上げて、棒球という印象がありますけど、「TRAVIL」はスピンが入るので、糸を引くような弾道になるわけです。

市川 もうリシャフトする気満々ですね。

T島 バレましたか(汗)

カーボンシャフトのメリットとは

市川 当店では三菱ケミカルの「ディアマナ サンプ」なども人気があります。

T島 今年、スペックが追加になり、おまけにコスメが変わってかっこよくなったね。85のRとか使いたいです。

市川 そうですね、重さがあるけど80グラム台にはRが設定されているのが嬉しいですね。

T島 そうなんだよね!

市川 昨年、グラファイトデザインさんから発売になったラウネも人気があります。

T島 一時は商品供給が止まってしまってたけど、今は?

市川 ようやく順調です。

T島 国内シニアツアーで人気があるって話を聞いた。このシャフトも硬すぎない重さのあるカーボンシャフト。米国、国内女子ツアーで人気があるのは「スチールファイバー」だね。海外だと畑岡奈紗、コ・ジンヨン、ミンジー・リー、ネリー・コルダ、リディア・コ、そして国内だと稲見萌寧、西郷真央、植竹希望、ささきしょうこ、全美貞と…

市川 国内女子ツアーでは、フジクラさんの「MCI」も人気がありますが、新しい「TRAVIL」に移行しているようですね。

T島 そうそう。重いアイアン用カーボンシャフトは、スチールのフィーリングを残しつつ、カーボンのメリットを出そうとしている。

市川 スチールとカーボンは肉厚が違います。スチールは金属ですから比重が重いので、肉厚は薄いです。カーボンは何層にも繊維を巻いて作るので肉厚になります。繊維の選び方や、巻き方を変えることで、様々な味付けができるのがカーボンの良さですね。

T島 そうだね、スチールシャフトの値段がこの間上がったとは言え、まだまだカーボンより安いからメリットがないと誰もカーボンを使わない。

市川 T島さんが使い始めるきっかけになったのは、ヒジを痛めたからでしたよね?

T島 そうそう。まだ大蔵ゴルフスタジオが町田にあった頃です。

市川 重さがあるのに硬すぎないカーボンない?って相談されました。

T島 そうそう。三菱ケミカルさんの「OT」を紹介してもらいました。良いシャフトです!

市川 カーボンは振動減衰性が高いので、インパクトの衝撃を緩和してくれます。なので打感も良く感じるんですよ。

T島 そうそう、アイアンは地面とコンタクトするので、ヒジを痛めた人はカーボンが良い。今ヒジは痛くないけど、あの時の痛みが蘇るようでカーボンがメインです。

市川 特性的にはスチールの日本シャフトの「モーダス120」が好みだそうです。たしかにしなり感がありますね。

女子プロに重めのカーボンシャフトが人気になってきた理由

T島 昔はアイアンのカーボンシャフトは、縦の距離がブレるとか言われた時期もありますが、多分プロの気のせいです。なぜならジャンボ尾崎の全盛時代はずーっとアイアンはカーボンでしたもん。

市川 ジャンボさんに縦の距離がブレますよ、とか誰も言えないですよね。

T島 市川氏的に今の重めのカーボンシャフトが人気な理由はどう見る?

市川 そうですね、女子ツアーの使用率が高いのは、理想の弾道に近づけたいのでしょう。彼女たちやコーチは、トラックマンなどの弾道計測器を使って日々練習しているから、理想的なシャフトを見つけやすくなったというのもあるでしょうね。カーボンのが味付けの自由度が高い。

T島 なるほど、以前女子ツアーは“宮里藍さんみたいにスチール”って感じだったけど今はイメージよりデータ。

市川 後は練習量も半端ないので、故障予防もあるんじゃないかな?あとは重くしてもガッチガチじゃないカーボンシャフトが人気ですから、スチールから変えても違和感がない。

T島 なるほど、明確な回答ありがとうございます。

市川 まあでも強い人が使っているから真似するという、T島さんみたいなプロも居ると思いますけど。

T島 うんうん。わかるわかる!

市川 T島さんみたいに

T島 そうそう。

市川 でも、設計の自由度が高い分どのシャフトも個性的です!

T島 だよね。デザインチューニングの「AIMIX」は大蔵ゴルフスタジオのYouTubeの撮影で打って、あっコレ良いなと思ったからです。

市川 当店でも人気あります。スチールっぽいタイミングの取りやすさがあります。

T島 「TRAVIL」は、ヘッドの入り方がすごく良くなる気がする。

市川 なるほど。「ラウネ」はロングアイアンがメッチャ打ちやすくなったとお客様に言われました。

T島 昔みたいに飛距離が落ちたからカーボン!という感じじゃ今はありません。それよりもグリーンでしっかり止まるとか、タイミングが取りやすいとかなど要素も加わって。

市川 スチールより少し軽くされる方が多いので、飛距離もアップすることが多いですよ。

T島 スチールシャフトも軽くて良いものが増えているし、カーボンも軽いのだけじゃなくて重いものが増えている。ますます選ぶのが複雑になるね。

市川 大丈夫です。当店にお越しいただければ。

T島 Don’t worry. I’m fitting!

市川 トニー、ありがとうございます。

文・T島

T島氏のプロフィール
ゴルフ関連のライター、動画撮影編集、ブロガー、フォトグラファー、YouTuber的な(笑)、いろいろやってます。ゴルフ、クルマ、カメラ、音楽、映画、ガジェット、が好きです。以前は、店舗の運営、出店、立て直しを25年やってましたが、何故かこんな仕事をしています。

大蔵ゴルフスタジオ

上記動画はT島氏が特派員ブログを勤めている東京都世田谷にあります大蔵ゴルフスタジオの説明。大蔵ゴルフスタジオ世田谷のクラブフィッティングの流れを説明しています。

取材協力/大蔵ゴルフスタジオ世田谷
住所:〒156-0053 東京都世田谷区桜3-24-1 オークラランドゴルフ練習場内
営業時間:11:00〜19:00
定休日:毎週月曜日
TEL:03-6413-9272
https://www.ogs-p.jp/


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