伝説のブランド「BIG BERTHA」が、つかまりと飛距離性能をアップして大進化
キャロウェイは、2023年7月14日に「BIG BERTHA」シリーズを発売する。
キャロウェイと言えば「BIG BERTHA」を思い浮かべるゴルファーがいる伝統のブランド。ドライバー、フェアウェイウッド、ユーティリティ、アイアンのフルラインアップが発売になる。
“つかまりビッグで、スライスゼロへ GO STRAIGHT”がコピーだ。スライサーのスイングに徹底的にフォーカスして、スライスキラーのクラブを開発したそうだ。具体的にはボールのつかまりの良さや上がりやすさ、ミスヒットへの強さなどをとことん追求したとのこと。
BIG BERTHA ドライバー
ドライバーにフォーカスしてみても、気合いの入り方がわかる。キャロウェイが誇るフェースの裏側でクラウン度ソールを繋いで、ヘッドの剛性を最適化する「JAILBREAK テクノロジー」も、ドライバーでは「専用のX字型JAILBREAK テクノロジー」に進化させて搭載して、初速アップに貢献するようだ。
「AI FLASHフェース」も、ドライバーの大きなフェースに合わせて専用設計になっている。高初速エリアが大きくなり、フェースのどこに当たっても高弾道で適切なスピン量になるように仕上がっている。
クラウンは「トライアクシャル・カーボンクラウン」で、ソールのヒールサイドにウェイトを設置したことで「PARADYM X ドライバー」を越えるドローバイアスになったということである。ロフトは10.5度のみだが、一般ゴルファーに絞ったチューニングをしている証拠だと言える。
BIG BERTHA フェアウェイウッド
フェアウェイウッドは、オーバーサイズのシャローフェース。ストレートに構えやすく改良。「JAILBREAK BATWING テクノロジー」、「トライアクシャル・カーボンクラウン」を採用。3番のロフトは16度、長さは42.75インチと、上がりやすく当てやすいスペックである。
今回は3番ウッドのみを試打した。
BIG BERTHA ユーティリティ
ユーティリティは、フォルムがスッキリしてストレートに改良。フェアウェイウッドと同様に、最先端の「JAILBREAK BATWING テクノロジー」、「トライアクシャル・カーボンクラウン」を採用。専用の「FLASHフェース」にも注目だ。高強度の「455スチール」を採用したからである。
今回は4番と5番の両方(この2本のみのラインアップ)を試打した。
BIG BERTHA アイアン
アイアンは、キャロウェイらしい独特のシェイプだ。大きなオフセットとワイドソール。ブラック仕上げが、締まって見せる効果を上手く使っている。タングステンウェイトを内外2カ所に搭載して、最適な重量配分を実現している。
「高強度450スチール製 AI FLASHフェース」は、飛距離性能と高弾道の貢献が期待できる。7番アイアンのロフトは27度で、ぶっ飛び系アイアンに分類される。
本来は6番〜PWの5本組みなのだが、オプションの5番、47度ウェッジを加えた7本を試打した。
さて、ではいよいよコースで打ってみよう
「BIG BERTHA」は、とにかくカッコ良いクラブに変身したので、打つのが楽しみだった。ドライバーとアイアンに注目しながら、どんなゴルファーに合うのかを探求する試打ラウンドになった。
ボールは使い慣れていて、クラブ影響に集中できる「TOUR B X」を使用した。
飛んで、安定して、止まって、BIG BERTHAなら全てがハイレベルにできちゃう!
「BIG BERTHA」シリーズのクラブをコースで打った。
BIG BERTHA ドライバー
打ってみて、わかった基本的項目をまとめる。
● 打音打感:音量はちょうど良く、音質は鞭系で締まった音。打感は軽め、芯感はしっかり。
● 弾道スピン:高弾道。曲がりにくい。少し捉える挙動がある程度のドローバイアス。
● 飛距離:平均補距離は225ヤード、最高飛距離ホール235ヤード、キャリーで飛ぶ。
BIG BERTHA アイアン
打ってみて、わかった基本的項目をまとめる。
● 打音打感:音量はやや控えめ、音質は鞭系と硬質のミックス。打感は軽めもしっかり感あり。
● 弾道スピン:かなり高弾道。低めの球も打てる。スピンはぶっ飛び系としては効きが良い。
● 飛距離:ぶっ飛び系の中でも飛ぶほうに分類される。ミスヒットにも強い。距離感出せる。
BIG BERTHA フェアウェイウッド
これも素晴らしかった。やさしくなっているフェアウェイウッドは、飛距離性能が犠牲になりがちだが、15度で普通の長さの3番で、飛ぶほうに分類されるクラブと同等に飛んだ。
このスプーンが、生涯最高だと評価するゴルファーもいると想像できるほど素晴らしい。
BIG BERTHA ユーティリティ
ユーティリティも良いクラブだ。まず、球が拾いやすく上がる。飛距離はロフト通りだが、転がり過ぎず、グリーンを直接狙って止められるユーティリティに仕上がっている。こういう性能のユーティリティは市場に少ないので、注目すべきだ。構えたときの癖のなさも高得点である。
まとめ
「BIG BERTHA ドライバー」は、右にすっぽ抜けるミスに悩んでいるゴルファーを助けてくれる機能は感じたが、スライス防止よりも、高弾道で安定して飛ばすことができるドライバーとしての完成度を讃えたい。
大きなヘッド、大きなフェース。安心して振り抜けば、あとは勝手にクラブがやってくれる。オートマチックでで高機能なドライバーになっている。
「BIG BERTHA アイアン」が今回のラインアップで、最も高得点を叩き出したクラブだ。(どれも素晴らしいデキなのだが)
まず、飛距離性能が素晴らしい。ぶっ飛び系よりも番手によっては飛ぶ。そして、普通に打つと高弾道。狙ってそれを越える超高弾道も打てる。面白いことに低めのボールも打てる。その結果、距離感を作ることも可能だった。ぶっ飛び系アイアンで飛距離が出るアイアンとしては、現在の市場にあるクラブの中でスピンが効くのも1番だと感じた。
個人的に唯一残念だったのは、5番と6番のグース度合いが強する点。スライスを押さえ込んでくれるので性能的には素晴らしいのだが、もう少しグース度合いが弱ければ、と感じてしまった。
こんなゴルファーに打ってみてほしい
前モデルの「BIG BERTHA」シリーズは、過去の遺産を整理するようなチャレンジングなクラブだった。それは面白かったし、それなりの評価を得た。2023年、生まれ変わった「BIG BERTHA」は、キャロウェイらしさを出しながら、癖が強くなりすぎないようにしつつ、機能を最大に発揮できるようにしたラインアップになっている。
かつてブンブン振り回していたのに、今は普通のゴルファーになった人たちが、もう一度ベストスコアの更新を狙って使うのがこのシリーズのクラブだ。本当に良くできていて、素晴らしかった。
キャロウェイファンで、「BIG BERTHA」という伝説を知っているゴルファーには、素通りせずに打ってみて欲しい。飛ばしを諦めたくないゴルファーを救い、ベストスコア更新への挑戦を後押ししてくれる、新しい「BIG BERTHA」にエールを送りたい。
篠原嗣典
ロマン派ゴルフ作家。1965年生まれ。東京都文京区生まれ。板橋区在住。中一でコースデビュー、以後、競技ゴルフと命懸けの恋愛に明け暮れる青春を過ごして、ゴルフショップのバイヤー、広告代理店を経て、2000年にメルマガ【Golf Planet】を発行し、ゴルフエッセイストとしてでビュー。試打インプレッションなどでも活躍中。日本ゴルフジャーナリスト協会会員。


