新しいヘッドである「+」は、中身が全く違うパターとして生まれた!
タイトリストは、スコッティ・キャメロン「SUPER SELECT パター」を2023年3月24日と5月26日に発売した。2023年モデルは、10モデル。
【3月24日発売の6モデル】
(1)オーソドックスなブレード:Newport
(2)幅を少し広げた新しいヘッド:Newport+
(3)代表的なブレードの:Newport 2
(4)新しい幅を広げたヘッド:Newport 2+
(5)「Newport 2+」ショートネックバージョン:Newport 2.5+
(6)幅広ブレードの定番:Squareback 2
【5月26日発売の4モデル】
(1)L字の定番:Del Mar
(2)ミッドマレット:Fastback 1.5
(3)コンパクトマレットに改良された:GOLO 6
(4)「Golo 6」そのショートネックバージョン:GOLO 6.5
まず、その中から新しく出た「+」に注目した。
わかりやすく(3)「Newport 2」のラインで確認すると、同じヘッドデザインで、少しだけ幅があるのが(4)「Newport 2+」、はっきりと幅が広い(6)「Squareback 2」の3タイプは、ただ幅を変えただけではなく、「アルミニウムソールプレート」やウェイトのお陰で全く違うのだ。アドレスビューは似ているのに、機能は違うのである。
(3)「Newport 2」は、ブレードの王道であるソリッド感が強く敏感だが、(4)「Newport 2+」は、アドレスビューはあまり変わらないのに、打つと別物のようにやさしい。少し鈍感になった分、やさしく打てる。これはお見事である。
さて、ではいよいよコースで打ってみよう
スコッティ・キャメロンといえば、「Newport 2」を想起するゴルファーはたくさんいる。現代において、憧れの1本とも言える。その狙えるDNAを引き継いて、打ちやすさと距離感で選べるパターがあるのは凄いことなのだ。
という感じで、興味が強かった6本の「SUPER SELECT パター」を順番にコースに持ち込んで打ってみた。
当日のグリーンコンディションは、9.0フィート。ボールは使い慣れていて、クラブの影響だけに集中できるので「TOUR B X」を使用した。
SUPER SELECT GOLO 6.5はツアーのトレンドを抽出した純度100%の最先端?
ここでは最も興味があった(4)「SUPER SELECT GOLO 6.5 パター」を打って、わかったことを挙げる。
● 打音:ほんの少しだけ控えめの音量でタッチにより変化あり。音質は硬質。
● 方向性:構えやすく、ストロークしやすく、打ち出しやすい。
● 距離感:転がり過ぎず、速いグリーン向け。合わせても、ヒットしても良し。
このパターは、スポーツカーのようなパターだ。まず、見た目がペタッと低いのだ。そして、ヘッドが小さく感じる。ネックがショートネックだということもあって、敏感で操作性の高さもある。ボールの半径ぐらいしか高さがないのではないか、と思えるヘッド形状のパターは(実際にはそんなに低くはないが、見た目の印象として)、2023年のトレンドの一つで新しい形状の、小さめのマレット型ヘッドだ。たぶん、ツアーからのリクエストなのだと思う。
2023年、トップツアーにおいて優勝者のパターは、ブレードと小さめのマレットに二極化している。後者の特徴の一つが、かなり低重心になっているタイプが多いということだ。「SUPER SELECT GOLO 6.5 パター」を試打してみたいと思ったのは、そういう流れを意識していたからだ。
【試打して良いと思った点】
● ヘッドが小さく見えるところが良い
● 構えやすく、狙いやすく、集中しやすい
● 何よりもパットが入った
入る入らないはパットの機能ではなく運次第、という考え方もあるが、もろもろの条件がそろうための要素には、狙い通りの方向に思ったタッチで打てていることが必要だ。これがなければ、無理なのである。
もう一つ言えるのは、ちょうどいいやさしさだ。敏感すぎて難易度が上がるパターも好きだが、特に距離感については、やさしさに救われることがあった。
こんなゴルファーにオススメ
「SUPER SELECT GOLO 6.5 パター」は、最先端のコンパクトマレットだ。もうワンランク上のパッティングをしたいと決意したゴルファーにオススメしたい。
「SUPER SELECT パター」は、ツアーの空気を持ったプロ仕様のパターである。今回10モデルの内の6モデルを打って、ブレードやL字などのオーソドックスなタイプはより繊細で、言い訳ができない仕上がりになっていた。マレットタイプは、程良いやさしさが助けてくれるけれど、気持ちが乗っていくことを忘れさせないパターになっていると感じた。
「いつかは、スコッティ・キャメロン」という合言葉があるようだが、2023年の「SUPER SELECT パター」は、それに見合うパターになっていると強く思った。
心に響く予感をさせる1本があったらぜひ、手にしてみることだ。たぶん、構えただけで相性はわかるはず。心に響くパットができるパターは、それだけで特別な宝物なのである。
篠原嗣典
ロマン派ゴルフ作家。1965年生まれ。東京都文京区生まれ。板橋区在住。中一でコースデビュー、以後、競技ゴルフと命懸けの恋愛に明け暮れる青春を過ごして、ゴルフショップのバイヤー、広告代理店を経て、2000年にメルマガ【Golf Planet】を発行し、ゴルフエッセイストとしてでビュー。試打インプレッションなどでも活躍中。日本ゴルフジャーナリスト協会会員。




