「Mizuno Pro 243」は使えば使うほど好きになるアイアンだ!新時代のツアーキャビティバックの基準になるはず
ツアーキャビティ「Mizuno Pro 243」をロマン派ゴルフ作家が検証する!
「Mizuno Pro 243」をコースに持ち込んで、徹底的にレポートする。
撮影/篠原嗣典
一つひとつが最新で、高い技術力に支えられた「Mizuno Pro 243」!
ミズノは「Mizuno Pro 243 アイアン」を2023年9月15日に発売した。コピーは、“クロモリの飛びと軟鉄の打感を1セットに共存”で、「24 シリーズ」の3種類のアイアンのトータルコピーは、“世界がまた、鍛造に恋をする。”だ。
コピーでわかるのは、クロモリと鍛造がキーポイントということだ。「Mizuno Pro 245 アイアン」は、4番から7番はクロモリ鍛造で作られて8番、9番、PW、GWは軟鉄鍛造で作られている。
クロモリは、「クロムモリブデン鋼(SCM435)」の略だ。比重が軽く、強度が高いことからフェースを薄くすることで反発係数を増して、反発エリアを増大する素材として注目されている。しかし加工が難しく、かつ、鍛造する場合は高い技術力が必要なのである。過去のゴルフクラブのクロモリ鍛造の多くの場合は、ただプレスする工程を入れただけの、鍛造風に過ぎなかった。
ミズノは鍛造技術では日本一、または世界唯一の技術力があり、「Mizuno Pro 245 アイアン」の4番から7番は1本の棒状のクロモリを素材に、ネックから鍛造で一体構造で作ったのである。
さて、ではいよいよコースで打ってみよう
それだけでは自己満足で終わる可能性があるが、ソールまで通す貫通型のスロットの「新フロー マイクロスロット構造」を採用しているところが凄いのだ。
小さなヘッドほど、貫通させるような穴を開ける作業は大変である。他のメーカーは穴を開けるのではなく、組み立ての際に空洞を作る形でスリットにしたケースもある。ミズノは打感を損なわず機能も我慢しないレベルを維持するために、穴を開ける技術も問われたわけだ。
番手ごとにスリットを最適な形状と大きさにしているところにも拍手である。そこまでやるかという意味で、やさしさを徹底したのだと予感させる。ツアーキャビティとしての宿命を背負いつつ、最先端のテクノロジーでゴルファーを助けるアイアンのようである。
ワクワクしながら、試打ラウンドをした。試打した「Mizuno Pro 243 アイアン」は、5番~PW。ダイナミックゴールド120(S200)のシャフト。ボールは、使い慣れていて、クラブの影響に集中できる「TOUR B X」を使用した。
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