「クロム ツアー」と「クロム ツアー X」は最先端を取り込んで進化したツアーボールに!
キャロウェイは、「クロム ツアー」と「クロム ツアー X」を2024年3月1日に発売。「クロム ソフト」シリーズのボールの中で、ツアーボールはどれなのだ、という議論があったが、今回のリニューアルで「クロム ツアー」、「クロム ツアー X」と名称にツアーが入ることで論争に決着がついたといえる。
ツアー投入されて、契約選手がテスト期間をほとんど取らずに「クロム ツアー」と「クロム ツアー X」に変更している事実があり、更に好成績を残しているのだから、注目は自然と集まっていた。
(1)「クロム ツアー」
●「クロム ソフト X LS」の後継機種。
● ロースピンの中弾道が特徴になるようだ。
● コピー:“LSから受け継ぎ、超えた飛距離性能 強弾道で握るビッグアドバンテージ”
(2)「クロム ツアー X」
●「クロム ソフト X」の後継機種。
● しっかりした打感と中高弾道が特徴になるようだ。
● コピー:“飛び、スピン、フィーリング より万能性を高めて、新たな名称に”
テクノロジーとしては、生産管理体制をより厳しくして、いわゆるエラーボールが市場に出ないようにしたそうだ。これはツアーボールとしては大事なことである。その上で、素材の配合を見直した「ハイパー・ファストソフト・コア」で、ボール初速アップと打ち出し角の最適化に貢献するという。
外観でわかることとして、キャロウェイといえば六角形のディンプルだったが、新しい「ヘックス・エアロネットワーク パターン」には、複数の円形のディンプルも配合された。風に強く、キャリーがもうひと伸びするようになるという。最後にウレタンカバーの成型方法を見直して、より均一な厚みにできるようになり、ショートゲームでのスピン性能がアップすることが期待されている。
どちらも前モデルの完成度が高く、ツアーボールとして欠点が少なかったことから今回のリニューアルでどこが進化したのか?ワクワクさせる。コースに持ち込み、楽しみながら試打ラウンドをすることとなった。
「クロム ツアー」は低スピンで飛び!「クロム ツアー X」はスピンで止める!
打ってラウンドして、わかったことを挙げる。
(1)「クロム ツアー」
● 打音打感:音量はやや大人しめ、やや硬質で鞭系の音が得意。打ち応えやわらかい。
● 弾道球筋:低めの高弾道。棒球で、強いボールだが、スピンはしっかりかかる。
● 飛距離:トップレベルに飛ぶ。ドライバーからウェッジまで凸凹しない。
(2)「クロム ツアー X」
● 打音打感:音量はちょうど良い大きさ、硬質と鞭系のミックス音質。打ち応えはやわらかく敏感。
● 弾道球筋:高弾道。球筋が美しい。スピンは強めにかかる。
● 飛距離:トップレベルにキャリーで飛ぶ。点で攻めるイメージが出しやすい。
共通の第一印象は、表面のぬめり感がちょうど良い感じでツアーボールらしさが増したな、だった。そして、パットをする際にディンプルに感じていた違和感が薄くなった、とも感じた。
コアを新しくすると、飛距離性能に悪い影響が出たりすることもあるが、悪い影響は感じなかった。前モデルでしっかりと飛距離が出るようになったプラスは、そのまま引き継いでいる。
違うのは、打感と弾道だ。面白かったのは、「クロム ツアー」でやわらかい感触が際立つのだが、弾道は強くて打感のイメージと違うのだ。結果として、ハードヒッターでやわらかい感触が好きなゴルファーにとっては、最高のボールだと感じるケースが増えると思う。
「クロム ツアー X」もやわらかいが、伸びがある弾道と打音がマッチするので、敏感さが勝ってツアーボールっぽくコントロールしたくなるボールとして仕上がっている。
「クロム ツアー」と「クロム ツアー X」の試打まとめ
好みの問題であるが、前に前に攻めていくのが「クロム ツアー」で、狙い澄まして攻めるのが「クロム ツアー X」だと感じた。弾道もかなり違うので、弾道の好き嫌いでチョイスしても良い。そういうボールは案外と市場には少ないので貴重である。
個人的に注目したのはパットの感触だった。「クロム ツアー」は、やわらかい感触とヒット感のバランスが絶妙で、やわらかさの感じが好きなゴルファーにはこれしかない、という唯一のボールになる可能性がある。
「クロム ツアー X」は、多くのツアーボールが競っている硬質感の小気味良さに挑戦している。今までツアーボールを使っていて、それが好きなゴルファーにはこっちが合っている。
ということで、ツアーボールとしての完成度の高さ、感触が選べる面白さで本当に良い出来だった。上手くなりたいゴルファー、繊細な感性でゴルフを楽しみたいゴルファーにをオススメする。まずは、黙って打ってみるのが正解である。
篠原嗣典
ロマン派ゴルフ作家。1965年生まれ。東京都文京区生まれ。板橋区在住。中一でコースデビュー、以後、競技ゴルフと命懸けの恋愛に明け暮れる青春を過ごして、ゴルフショップのバイヤー、広告代理店を経て、2000年にメルマガ【Golf Planet】を発行し、ゴルフエッセイストとしてデビュー。試打インプレッションなどでも活躍中。日本ゴルフジャーナリスト協会会員。




