プロギアの「RS」といえばギリギリを攻めた高初速性能が魅力
「RS」に「JUST」が付いて、「RS JUST」としてフルモデルチェンジした前作2022年モデルは、「4点集中フェース」「高初速フェース(CNCミルド)」「軸ズレ構造」「Wクラウン&Wソール」、さらにフェースを高精度CNCミルド加工した「ギリギリ設計」と専用検査機で全数検査を行う「ギリギリ管理」を導入して“高初速&広初速”をギリギリまで追求。結果、飛距離アップを望むアマチュアゴルファーだけでなく、著名な試打職人や有識者から、非常に高い評価を受けた。
真にギリギリまで“飛んで曲がらない”が追求された2022年モデルの「RS JUST」シリーズは、これ以上はもうないのでは?と思わせるほどの完成度だった。
だが、2024年モデルとなる新作「RS X」シリーズは、そんな2022年モデルを凌駕する飛びを追求、実現しているという。プロギアは、今度はどんな要素に着目し、進化させたのだろうか。
ギリギリ×ベリーイージー「PRGR RS X」公式HP
RS ドライバー(2024)
RS MAX ドライバー(2024)
RS F ドライバー(2024)
自慢の独自テクノロジーをさらに進化させて“ブレないやさしさと飛距離の両立”を追求
新作「RS X」シリーズは、「RS ドライバー」「RS MAX ドライバー」「RS F ドライバー」の3モデルがラインナップ。それぞれのヘッドには、これまで培ってきたプロギアならではのテクノロジーが、これでもかと搭載された。
「4点集中フェース」「ギリギリ設計」は、その精密性をますます向上させて2022モデルを超える高初速化を実現。フェースは、偏肉フェースの最薄エリアの肉厚を3.3㎜から2.9㎜に薄肉化した「CNCミルド Xフェース」となり、フェースセンターのたわみを拡大させてボール初速アップに拍車をかけている。
そして、大きな変化としてはカーボンクラウン・異素材複合構造ではなく「シームレス・フルチタンボディ」を採用し、より精密な重心設計によってエネルギー伝達効率の最大化を図っている。それに伴い、「Wクラウン&Wソール」はフェース下部にフランジを設けた「Wソール」に変更され、フェース下部のたわみを最大化させて“広・初速化”に繋げている。
「軸ズレ構造」も健在だ。ロフト角とライ角を調整できる“カチャカチャ機能(可変構造)”がありながら、シャフト軸と装着ネジをずらすことで、ヒール周辺の薄肉エリアを確保し、ヒール側を含めたフェース全域をたわむように設計。高初速エリアが約20%UP、ヒール寄りのミスショットにも対応可能なヘッドとしている。
さらに、カートリッジを改良。弾道調整幅を従来の2方向から4方向に拡大して、軸ズレ構造の高初速性能を生かしながら、弾道調整幅を拡大している。
この「軸ズレ構造」は、まさにプロギアらしい着想であり、手の込んだ構造なのだが……正直「こんなに贅沢な造りのドライバーで採算取れるの?」と心配になってしまう。とはいえ、初速アップ、高初速エリアの広域化を“手を替え品を替え”追求し続けてくれるのは、使い手としては喜ばしいことこの上ない。そして「RS X」シリーズの飛びに期待が膨らむばかりだ。
ギリギリ×ベリーイージー「PRGR RS X」公式HP
第一印象は“安定した飛び”「ヘッドスピード40m/sでも240ヤードを安定して飛ばせた」
事前に「RS X」シリーズの概要説明を受けた編集部員3名は、期待度MAXでスタートホールのティーイングエリアに立った。また、2022モデルの良さを知っているだけに、2024モデルの評価におけるハードルはかなり高くなっている。さて、ここで試打をする編集部員3名のプロフィールを紹介させてもらおう。ヘッドスピードは3名ともに40m/s前後だ。
のみ助 ドライバー飛距離220ヤード/ゴルフ歴40年/平均スコア90/どんなクラブもシャフトも器用に打ちこなすギア担当。
ゴルフライダーK ドライバー飛距離220ヤード/ゴルフ歴20年/平均スコア96/いつもフェースは開きがち。スライスが持ち球のザ・アベレージゴルファー。
編集長 ドライバー飛距離230ヤード/ゴルフ歴34年/平均スコア92.8/“カチャカチャ大好き”なゴルフヲタク。理想の球筋はストレート。頻繁にセッティングを変える。
試打は前半のラウンドで「RS」「RS MAX」「RS F」を3ホールずつ試し、後半は好きなヘッドでシャフトを差し替えたりもしながら行われた。ボールはプロギア「RS SPIN」(3ピース)を使用。
それでは、さっそく「RS X」シリーズを打った第一印象から聞いてみよう。
編集長 「RS X」シリーズは全体的にやさしくなっていると思うのだけど、どうかな?
ゴルフライダーK 同感です。つかまり具合にしても芯の広さにしても、2022モデルの「RS JUST」との違いが明らかに感じられますよね。
のみ助 やさしくなったと言っても、【改悪】ではなく『改良』だよね。寛容性に優れている、という表現のほうがツアーモデルである「RS X」には適しているのかな。
編集長 つかまり具合に関していえば、2022モデルから2024モデルになって”ひとつずつズレた”ね。
ゴルフライダーK それが一番わかりやすい伝え方でしょうね。
編集長 2024「RS F」は2022「RS」のつかまりになっていて、2024「RS」は2022「RS D」で、「RS MAX」が2022「RS D」よりもつかまりやすい。
のみ助 うんうん。ところで飛距離はどうだった? よく飛ぶなと思ったけど、「RS JUST」もかなり飛んでいたからなぁ。
ゴルフライダーK そうですね。でも、僕は平均的に”よく飛んでくれていた”という印象があります。安定してよく飛んでたので………ということは、飛ぶってことですね(笑)
編集長 フェースのどこに当たっても飛距離ロスがないから、一発の飛びはないのかな?と思ったけど、どこで打っても飛んでたってことか(笑)
3名の編集部員は同じような飛距離の持ち主で、ドライバーの平均キャリーが200ヤード弱、トータル飛距離は平均して220〜230ヤードである。それを踏まえて彼らの会話を読み解くと、「RS X」シリーズはヘッドスピード40m/sのゴルファーに230〜240ヤードの飛距離をもたらしてくれると受け取って良いだろう。しかも、安定的に。
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「シームレスフルチタンボディ」でエネルギー効率を最大化。「どこで打っても飛ぶのは、フルチタンボディのおかげかな」(のみ助)
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飛距離が落ちやすいフェース下の打点も“たわみを最大化”。「この辺でよく打ってるので助かります」(K)
膨大なスイング解析データを持つプロギアだから辿り着いた3つのヘッド
それでは、3つのヘッドそれぞれに対する印象を聞いてみよう。
編集長 特に球が強いのは「RS F」かな。フケ上がらないし、叩いていける。従来の「RS F」よりもつかまりやすいけど、一般的に見れば”つかまり控えめ”なヘッドだから、ヒッカケが気になるようなことはない。
のみ助 新しい「RS F」はマッチするゴルファーの幅は広がったけど、これまで「RS F」を選んできたゴルファーを裏切るようなところもない。これまで通り、フェースローテーションが多いタイプや操作性を求めるゴルファーにも応えてくれるヘッドだよね。
ゴルフライダーK 僕みたいなスライサーでも『あれ、俺ってば「F」打てちゃうかも』って、一瞬だけ思っちゃいました。実際には、つかまりが足りないんですけどね。でも、球が強くてライナー性の弾道になるから、ランで距離をめちゃくちゃ稼いでくれます。
のみ助 Kはフェースが開いて当たるだけで、スイング軌道はマトモなほうだから、振りやすいヘッドだと感じ取ったんだろうね。
編集長 「RS X」シリーズって、アピールしないだけで慣性モーメントはかなり大きいでしょ?
ゴルフライダーK 言わないだけで、最大級クラスに大きいそうです。
編集長 にしては、もたつかないというか、たしかに振りやすいよね。
のみ助 各ヘッドのコンセプト通りの重心設計が追求されているからだろうね。だから、その人のニーズとヘッドの特性がマッチしたら、振りやすい・扱いやすいと感じられると思う。「RS F」は「RS MAX」向きなはずのKが振りやすいと感じるくらい、操作性に長けたヘッドなのだと思う。
編集長 大慣性モーメントだけど扱いやすいということか。でも、大慣性モーメントならではの直進性、打球の曲がりにくさはあるよね。
のみ助 「RS F」のトゥヒールMOIは4410g・㎠もあって、これは最大級と言っていい数値だよね。でも、ヘッドの動的特性は、「RS F」ではフェードバイアス設計になっている。つかまえて、ストレートに飛ばしたい編集長にも合ってそうだね?
ゴルフライダーK お次は「RS」です。歴代の「RS」の中で、最も万人が打ちやすくて守備範囲の広い「RS」だと感じましたが、いかがでしょうか。ちなみに僕はDiamana FOR PRGR(S)との組み合わせがお気に入りでした。
編集長 シャフト次第でどんなゴルファーにも合いそう。操作性は「RS F」と同等で、とても扱いやすい。僕はTOUR AD FOR PRGR(S)だと球が強くなって、TENSEI FOR PRGR(S)だとドローが打ちやすくかった。VENTUS REDだと、また振り味が変わって楽に打てるし、このヘッドは守備範囲広い。
のみ助 球のつかまりもいいし、ドローもフェードも打ちやすい。
ゴルフライダーK 珍しく……僕でもスイング中にヘッドの位置とフェース向きをつかみやすいです。
のみ助 「RS X」の3モデルの中でニュートラルな位置付けだけど、タイプ的には「RS F」に近いと思うし、重心距離が絶妙なのかも。
編集長 買うなら「RS」か「RS F」かな。
ゴルフライダーK まだ「RS MAX」のレポートが残ってますけど……
編集長 では、「RS MAX」について話そうか。つかまりとボールの上がりやすさ、それから直進性が3モデルの中では一番だね。
のみ助 芯の広さをすごい感じる。特に左右に打点が外れた時に飛距離ロスがほぼ感じられない。
ゴルフライダーK 上下左右に打点をバラして打ちましたけど、飛距離が変わらないです!
編集長 打点がブレブレな時でも、ほぼフェアウェイを外さなかったのはスゴイ。飛距離も出てたね?
ゴルフライダーK 打ち出しが高くてキャリーが出てくれるので、僕はこれが一番飛ばせます。それと……芯を喰った時の感触がたまらなく気持ちいいです!
のみ助 「RS」と「RS F」は少し打球音が低めというか抑えめで、それによって打感がソフトに感じられるけど、「RS MAX」は感触自体が気持ちいいね。
編集長 やっぱりモデルによってフェースの厚み・設計を変えているのかな。明らかに違うね。
ゴルフライダーK でも、芯を外した時には『トゥ寄りだな』て感じで、どこに当たったかはわかります。この辺はツアーモデルって感じがしますね。
のみ助 女子も含めてツアープロは「RS」か「RS F」なのだろうけど、「RS MAX」を使うプロモいそうだよね。
編集長 そういえば、Kは右にプッシュするとか、スライスも出てなかったね?
ゴルフライダーK 一発も右に飛んでいません。
のみ助 大慣性モーメントって、真っすぐ飛ぶには飛ぶけど、フェースが向いた方に真っすぐ飛ぶのが一般的だよね。
編集長 てことは、スクエアに戻ってきてるってこと?
のみ助 そういうことになるね。「RS MAX」は直進性に優れていて真っすぐ飛ぶという結果を出すだけでなく、文字通り真っすぐ飛ぶようにヘッドがスクエアに戻りやすい動的特性を持っているのかも。
ゴルフライダーK めちゃくちゃ優秀じゃないですか。
編集長 Kは「RS MAX」で決まりかな。
編集長のお気に入りは「RS F」(10度)
以前の「RS F」だと球をつかまえきれなかったんだけど、新しい「RS F」はつかまりがちょうどいい。だから、難しい感じがまったくしないところもいい。今まで「RS」を選んでいた人は「RS F」でちょうどいいんじゃないかな? それと8gと3gのウェイトがソールにあるので、これを動かして遊ぶのも楽しいですよ。
「RS F」ロフト角10度、ディアマナWS(50-S)
のみ助が選んだのは「RS MAX」(10.5度)
「RS」もよかったんだけど、ラクさせてもらえそうなので「RS MAX」に決めた。とにかく直進性の強さが魅力的すぎる!弾道も高いし、簡単に飛ばせるのも最高。曲がらないというのは、スコアメイクに置いて必須の要素。スコアのために「RS MAX」を選んだ。
「RS MAX」ロフト角10.5度、TheATTAS V2(6S)
Kは当然「RS MAX」(10.5度)
どのモデルも球が強くなって、飛距離を伸ばしてくれましたが……「RS MAX」はフェアウェイを外さなかったので、これしかないと思いました。打点のブレにとても強いので、平均点以下のティショットを打つのが難しかったくらいです。Diamana FOR PRGRはタイミングが取りやすくてミート率が上がりそうだったので選びました。
「RS MAX」ロフト角10.5度、Diamana FOR PRGR(S)
さて、「RS X」シリーズの特徴や性能は、十分に伝わっただろうか。プロギアの「RS」といえばツアーモデルで上級者向けという印象を持っている人もいるかもしれないが、試打レポートを読んでもらえたのであれば、その認識は修正するべきだということがわかるはず。
「RS X」シリーズは、従来モデルよりもやさしさ、寛容性が底上げされてはいるが、それぞれのヘッドがゴルファーのニーズに合致した結果を導き出してくれる。低スピン・強弾道・優れた操作性を求めるツアープロやアマチュアゴルファーには「RS F」がピッタリ。「RS」は操作性もありながら、強弾道が打ててつかまりもいいのでツアープロから中上級者まで幅広くマッチする。「RS MAX」は適度なつかまりと寛容性で圧倒的な安心感を与えてくれるが、ツアープロや上級者にも使いたいと言う声があるだろう。
その大きな理由としては、やはり大慣性モーメントでありながらも、もたつくことなく振り抜けること、そして必要に応じてスクエアにインパクトしてくれる動的特性を備えたヘッドに仕上がっていることが挙げられる。これまでとは違う大慣性モーメントのドライバーを試したいという人は、「RS X」シリーズに迷いなく手を伸ばすべきだ。
ギリギリ×ベリーイージー「PRGR RS X」公式HP
欲しくなった「RS MAX」が本当に飛ぶのかトラックマンで確かめてきた
コースでの試打取材では、3モデルともに良い飛びを見せてくれた「RS X」シリーズ。中でも編集部員Kは「RS MAX」(10.5度/Diamana FOR PROGR・S)が、ドンピシャにハマっていた。だが、日替わりスイングのアマチュアゴルファー代表のような編集部員Kなので、その日がたまたま良かっただけ、ということもある。
そこで、後日トラックマンを使って試打測定をすることで、試打取材当日は“飛びに飛んでいた”「RS MAX」が本当に飛ぶのかを確かめることにした。「RS MAX」だけでなく、「RS」「RS F」でも試打測定をしたので、さっそく下の画像で測定結果を見てみてほしい。
『室内、鳥カゴで打つのは嫌い。ついでに調子が悪かったんです』という言い訳とともに、測定結果を提出してきた編集部員K。だが、「RS」「RS F」に関しては予想通りの結果だと言える。シャフトは3モデルともDiamana FOR PRGR(S)を使用。
『コースだったらもっと飛んでるはず、です。でも、やっぱりフェースが開いて当たりがちな僕の場合、RS FとRSだとつかまりが足りないのでしょうね。この2つのヘッドだったらTENSEI FOR PRGRほうが、つかまってくれたかもしれません。
ただ、トラックマンで計測すると、常にトータル飛距離が200ヤード弱にしか達しない僕としては、RSとRS Fのトータル飛距離が210ヤードを超えていたので、RS Xシリーズはやっぱり飛ぶんだなと思いました。普段、マイドライバーで何発測定しても、トータル210ヤード止まりですから(泣)』
編集部員Kの自己申告によれば、普段よりも良い数値が出ているとのこと。では、目的の「RS MAX」の結果を見てみよう。
『RS MAXは1発目から、このデータが出たので「もう打たなくていいや」と思いました(笑)。しかも、この画像はフェースの下のほうで、ちょっと振り遅れ感のあるインパクトで出た結果なんです。もうちょっと当たりが良くなると、キャリーが20ヤードくらい増えてくれて、スピン量は2000前半、トータル飛距離は230台で安定していました。
正直、室内だと萎縮しちゃって、いまいち振り切れないんです。それでも、こうした結果が得られたので、コースでの体験はまぐれではなかったということがわかってうれしいです。
僕みたいに打点がブレブレだけど、球をつかまえて、高弾道でキャリーを伸ばしたいというゴルファーには救世主的ヘッドですよ〜!』
芯の広さと球のつかまりを求める編集部員Kにとって、「RS MAX」は理想的なドライバーだということが証明された。この結果を見て、さらに「RS X」シリーズに興味を持ってくれたのであれば幸いだ。ぜひ、自身のスイングで性能を確かめてみてほしい。
ギリギリ×ベリーイージー「PRGR RS X」公式HP


