パーマー、ホーガン、ミケルソン、シェフラーなどの名手ができなかった理由は?
「メンタルが大事」
短いウィニングパットを決め、世界ランキング1位のスコッティ・シェフラーに1打差をつけての優勝を決めたマキロイは天を仰いで雄たけびを上げました。
昨年大会に続く連覇はジャック・ニクラウス(1965&66年)、ニック・ファルド(1989&1990年)とタイガー・ウッズ(2001&2002年)に続いて「マスターズ」史上4人目です。
その快挙ができた理由について「どのスポーツでもメンタルが大事。いい状態を4日間続けて保つのはとても大変なこと」と言いました。
今大会は予選ラウンド終了時点で史上最大となる6打差をつけながら3日目にはキャメロン・ヤングに追いつかれる展開を経ての優勝だけに、いかにメンタルコントロールがタフなものだったかを物語っています。
なぜ連覇は難しいのか その理由は火曜日にある?
連覇を達成したのは前述の3人とマキロイで4人。一方で複数回優勝を達成したのはマキロイで19人目となります。
90回の歴史では少なくはない人数ですが、なぜ2年続けて勝つことは難しいのでしょう。
その理由のひとつに開幕2日前の火曜日に開催される「チャンピオンズ・ディナー」があるのかもしれません。
歴代優勝者がグリーンジャケットを着用して集う豪華なディナーは、前年チャンピオンがメニューの一部を考案します。
「マスターズ」の本戦には出場しないレジェンドも出席するディナーで全員を満足させられるものを提供できるのか。そのメニューはだいぶ前から公表され話題になるので、世の中の反応も気になるところです。
このディナーを考案したのはベン・ホーガンで初優勝した翌年の1952年に「マスターズ・クラブ・ディナー」として始まりました。そのホーガンは最終日に79を叩き、優勝したサム・スニードに7打差の7位に終わっています。
パーマー、ホーガン、ミケルソン、シェフラーも連覇できず、2年後に勝利
ホーガンはさらにその翌年=初優勝の2年後に2勝目を挙げています。
「チャンピオンズ・ディナー」との因果関係はわかりませんが、ホーガンの他にもサム・スニード、フィル・ミケルソン、バッバ・ワトソン、スコッティ・シェフラーといったそうそうたるメンバーが「2年後の優勝」をしています。
ニクラウスも初優勝は連覇の2年前でした。
歴代3位の4勝を誇るアーノルド・パーマーは1958年の初勝利から1964年まで2年おきに優勝しているという過去のデータを見ると、少しは関係あるのかも?と思ってしまいます。
マキロイ史上初の3連覇へのカギは、これ!
気が早いですが、マキロイが来年、前人未到の3連覇を達成するためのポイントは何になるのでしょう。ニクラウス、ファルドとウッズが3連覇に挑んだ年の成績を見ると興味深い共通点がありました。
ニクラウス、ファルド、タイガーが3連覇を阻まれた“共通点”
「マスターズ」で連覇をしているのですから、その時点での実力は世界でトップレベルと言って間違いありません。
ところが3連覇に向けて臨んだ大会の予選ラウンドでは誰ひとりとしてアンダーをマークできていないのです。ニクラウスは第2ラウンドに79を打って予選落ちしてしまっています。
「マスターズ」で3連覇がかかった年の成績
| 1967 | ジャック・ニクラウス (予選落ち) | 72-79 |
| 1991 | ニック・ファルド (12位タイ) | 72-73-67-70 |
| 2003 | タイガー・ウッズ (15位タイ) | 76-73-66-75 |
マキロイのこの2年の予選ラウンドのスコアは72-66 と67-65でした。
来年も予選ラウンドで確実にアンダーをマークすることが3連覇へのカギとなりそうです。
ちなみに前述の3人が3連覇に挑んだ際は全員が「マスターズ」8回目の出場でした。
マキロイは来年が19回目の出場となります。
この経験値も、3連覇へのアドバンテージとしてほしいものです。
(文/森伊知郎)










