やさしさと直進性が際立つ「GTS2」

僕が今回打ったのはタイトリストの「GTS」シリーズのドライバー。いつものように「GTS2」「GTS3」「GTS4」の4種類のヘッドが用意されています。僕は現行モデルの「GT4」を使っているので、一体どんな進化をしているのかがとても楽しみです。

まず最初に打ったのは「GTS2」。構えてみると相変わらずの綺麗な顔です。ネック側が少しシェイプされた洋梨形状で、少しだけ後ろに長いかなという感じ。少しだけつかまり感があるように思いました。ソールにはフェイス側にウェイトが配置され、ヘッドの後方にもウェイトが配されています。2箇所のウェイトがあることで、前作よりも色々と調整ができるようになっていますね。

打ってみると、打感は本当にいいです。少しヘッドに食いつくような柔らかさもありながら、その後に少し弾くような感覚。打音も低めの音で、とても気持ちいい。やはり打感と打音はタイトリストだな〜という感じで、玄人好みのものに仕上がっています。
弾道は結構な高弾道。楽にボールが上がって、つかまりも悪くはないです。僕は元から少し弾道が高くてスピン量も多いので、僕が打つと少し弾道は高すぎるかなという感じでした。スピン量は2700rpmくらいだったので、これも少しだけ多めかな。

この日はトラックマンで計測しながらの試打だったのですが、ご存知の通りトラックマンさんはかなり数値が厳しい。なので、僕のヘッドスピードだと初速は60m/sって出ないんですよね。この「GTS2」のヘッドだと初速が大体58m/s〜59m/sの間くらい。飛距離的にはキャリーが210ヤードには少し足りず、ランを入れて230ヤードあたりでした。トラックマンでこの数字だと個人的には満足な数値です。今使っている「GT4」とも打ち比べましたが、初速は1.5m/sほどアップしていました。

そして驚いたのがミスヒットした時の数値があまり変わらないこと。明かにフェース下目でヒットしてもほんの少し初速が落ちる程度で、飛距離もほぼ変わらない。寛容性という面では確実に前作よりもアップしていると感じました。

飛距離と安定性のバランス型「GTS3」

次に「GTS3」です。構えてみると、形状的には「GTS2」とあまり変わらないのですが、ほんの少し後ろが短めで、逃げ顔になっているのかな〜と感じました。「GTS2」よりも左に行かないような感じがします。ソールのウェイトは前作と同じような形状のものがフェース側に配され、ヒール方向、トウ方向にウェイトを動かせるようになっています。さらに今作はヘッド後方にもウェイトがあるので、重心の深さなども調整できるようになっていますね。

打ってみると、これも柔らかい打感ですが「GTS2」よりは少ししっかりとした手応えを感じます。これは重心位置の関係かもしれません。打音も低めでとてもいい音。
弾道は中高弾道で、前に行くような弾道。「GTS2」よりはこちらの方が少し低くなりますね。スピン量は2500rpm前後でちょうどいい感じ。

初速は「GTS2」の時よりも少しだけ速く、59〜60m/sくらいになりました。その結果キャリーは210ヤードを超え、ランを入れた飛距離は240ヤードまで伸びました。トラックマンの計測でこの数値は個人的にはかなり満足です。

寛容性に関しては、この「GTS3」もかなり高く、ミスヒットした時の飛距離もあまり変わらない感じでした。やはり今作は初速だけでなく、寛容性も高くなっているということなのでしょう。

操作性重視のアスリートモデル「GTS4」

最後に「GTS4」です。これが一番前作と変わっているんじゃないでしょうか。前作では430ccだったのですが、今作ではおそらく他のモデルと同じ460ccになっているようです。構えてみると、後ろが少し短くなり洋梨感が少し増している感じがしますね。ほんの少しだけですが「GTS3」よりも小ぶりに見えますが、本当に綺麗な顔をしています。
ソールのウェイトは「GTS3」と同じような可変式のウェイトがソール前方に配され、ヘッド後方にもウェイトがあるので、これも重心深度なんかを調整することができますね。

打ってみると、「GTS3」に近い打感ですが、少し締まった感じになっているように思いました。打音はこちらも低くていい音。前作の「GT4」は少し高めの打音だったので、これは随分良くなったように感じます。

弾道は「GTS3]とほぼ同じ感じになりました。弾道の高さ、スピン量ともほとんど同じ。なので飛距離もほぼ同じですが、「GTS4」の方がバラツキが少し多くなりました。やはり寛容性という面では少し「GTS3」よりも落ちるのかなという感じです。ちゃんと当たった時にはほぼ同じでも、ミスヒットした時に違いが出る感じ。その分操作性という面では一番高いので、球筋を打ち分けたい人にはこのヘッドが一番いいでしょうね。

3モデルに共通する“初速アップと寛容性の進化”

フィッターさんの提案で、ウェイトを変更してフェース寄りのウェイトを少し軽く、ヘッド後方のウェイトを少し重くして打ってみました。重心位置的には「GTS3.5」という感じです。これを打ってみると、確かに少しミスに強くなり、弾道的にも少し安定しました。今作はこういう調整がしやすくなっているんですね。

今回タイトリストの新作「GTS」シリーズのヘッドを3つ打ち比べましたが、全体的に初速が速く、寛容性がアップしているということを感じました。顔や打感、打音という面ではもちろん良くできていて、タイトリストらしさがありながら優しく飛ばせるようになっている気がしました。
フィッティングをした結果、僕には「GTS3」が合うんじゃないかということになりました。「GTS4」のウェイト変更もとても良かったのですが、やはり安定感という意味で「GTS3」が良さそうです。優しさという面では「GTS2」が一番なのですが、僕には少しスピンが多く、弾道が高すぎました。
一体どういうテクノロジーで初速や寛容性がアップしているのかは分かりませんが、確実に前作よりも進化していることは感じられました。これならプロが続々と変更しているということにも納得です。発売日も含め詳しいことはもう少ししたら発表されると思うので、楽しみに待ちましょう。

ゴルフバカイラストレーター、野村タケオ。
京都府出身。様々なゴルフ雑誌やウェブサイト等にイラストやイラストコラムを寄稿。
毎週水曜の22時からYouTubeライブで生放送「野村タケオゴルフバカTV!」を放送中。