NEW・名門ゴルフ場|サニーカントリークラブ(長野県佐久市) Part1

リサオの『NEW・名門ゴルフ場』探訪

2019/10/01 リサオ(大隈 里砂)



名門ゴルフ場という言葉があります。名門テニスクラブはあるけど、名門卓球場は聞かないので、たぶんハイソサエティの人々が集まる方便にスポーツを使った名残なんでしょう。イメージは歴史がある、閉鎖的、特権階級。でもゴルフは草っ原で始まったスポーツ。肩肘張らない開かれた名門ゴルフ場も実は数多くあるのです

さて、名門ゴルフ場。そこで悠久の歴史を感じられたら嬉しいけれど、そのぶん高額だったり、敷居が高かったり、気を遣わなきゃいけなかったり。実際に足を運ぶと「なるほどー!頑張って来てよかったー!」って思うことは確かにある。でもその一方で、なんでここ名門って言われてるのかな?って思う場所もなきにしもあらず。とある名門はトーナメント開催もしていて、そのために普段はまるまる修理地扱いで使えない場所がたくさんあった。これは、設計者に対する冒瀆ではなかろうか。美しい景色がたくさん見られるコースだったのでとても残念だけど、また訪れることはないかな。

たとえば、テニスのウィンブルドン選手権のセンターコートと第1コートは、1年のうち、選手権の期間中、つまり2週間しか使用されない。それ以外はずーっと芝の整備に費やしてるのです。それと同じことでしょ?って思うかもしれないけど、違うの。ウィンブルドンには他にテニスコートが何面もある。センターコートと第1コートを聖域として大事に思うクラブメンバーはそれらのコートを喜んで使う。パトロンとしての誇りを持って。そもそもテニスコートであることに違いはないわけだから。整備もちゃんとされてるしね。しかし、ゴルフコースの場合は修理地扱いされてしまうと、マネジメントが変わってしまう。それでは同じコースとは言えないと思うのです。もちろんメンバーコースの場合はメンバーがよければそれでよし、なんだけど。それならゲストに開放しなければいいのになってちょっと思っちゃう。もちろんそのゴルフ場、いいとこいっぱいあったし、修理地扱いのこと気にならないひともいるだろうけどね、わたしは期待が大きすぎたせいでガッカリしてしまいました。

また、女性にとって、名門といわれるところは、白ティと赤ティの差が30センチしかなかったり、赤ティが存在しないところもあり、歓迎されてない感が満載だったりします。それなら赤より前のティまであってティーイングエリアの選択肢が充実してるゴルフ場のほうが、行ったみんなが楽しく遊べる。

余裕があるはずの上級者はそのへん特に気を遣うように。間違っても「おまえ飛ぶくせに赤からとかズルイよ」なんて言ってはいけません。言ったらわたしが絶対に個人的に成敗しにいきます。物理的にパーオンしないゴルフは男性諸氏のやっているゴルフとは別のものです。飛ぶ女性だって2打目を常にアイアンで打てるほどの飛距離ではありません。女性のドライバー平均飛距離140yって想像できないでしょ?わからないことについて余計な口は叩かないのが吉です。それは女性同士でも男性同士でも一緒。同じティーイングエリアからプレーすることを強要してはいけません。シニアの男性はもしかしたら女性以上につらいことあるんじゃないかな。ほんとは自分の好きなところから打つ権利があるというのに。