町島久晴がレクチャーする90を切るための賢いコースマネジメント・Vol.13

思考をちょっと変えればミスが減る!スコアもまとまる!

2020/06/20 ゴルフサプリ編集部



アイアンショットの目的は狙ったターゲットにボールを運ぶこと。でもターゲットはピンばかりとは限らないのだ。「ピンの位置の確認も大事ですが、グリーン周りの状況をよく見ておくことが重要です」と町島久晴プロ。スコアをロスしないための考え方を学習しよう。

写真はフェアウェイからの2打目で、ピンまで残り140ヤードの場面。ピンの位置はグリーンの右側です。あなたはどこを狙いますか?

ピンを真っすぐ狙うと答えた人は正解!。どうしてかというと、ピンを直接狙える条件がそろっているからです。では、もう一つの質問です。この場面でもしピンがグリーンの左側に立っていたとしたらどこを狙うでしょうか?

やっぱりピンを真っすぐ狙うと答えたとしたら、あなたは状況次第で大叩きしてしまう可能性大です。グリーン周りの状況を見てください。グリーンの手前の花道の左側から急な下り傾斜になっていて、グリーンの左手前にアゴの深いバンカーが待ち受けています。バンカーの下は崖で、崖下まで転がり落ちたらOBです。

こんなときピンが左側に立っているからといってピンを直接狙った結果、左側に外してしまったらどうなるかを考えましょう。アゴの深いバンカーにつかまったら1回で出すのは難しいですし、バンカーに入らなかったとしても急斜面からのアプローチとなるか、あるいはOBです。ピンが左の位置でもグリーンの右半分のスペースを狙って安全に打つのが正解なのです。

グリーンに向かって打つショットの鉄則に「ピンの逆サイドに打つ」というのがあります。仮にグリーンが平らとして、グリーンの周りにバンカーなどのハザードが何もなかったとします。ピンが左側に立っている場合は、グリーンの真ん中から右半分のスペースを狙うのが基本です。グリーンの右側に外しても、次のアプローチでグリーンの面を広く使えますから、低く転がせばピンに寄せやすくなります。
 
ところがピンを真っすぐ狙って、もしグリーンの左に外してしまうと次のアプローチでグリーンの面を使えるスペースがとても狭く、ピンに寄せるのが難しくなってしまいます。ピンの位置が右側であれば、グリーンの真ん中から左半分の広いスペースを狙って打てばグリーンに乗る確率が高いですし、グリーンの左側に外しても次のアプローチが比較的易しく打てます。

ただし、それも状況次第。写真のようにピンの位置が右でもグリーンの左側が危険な場合はリスクを避けて右側に打つのが安全だということです。ピンの位置がどこであろうと、グリーン周りの状況を十分に観察し、絶対に打ってはいけないエリアはどこなのか、グリーンを外すとしたらどの辺のエリアが安全なのかを考えて、どこを狙うのがベストかの判断を下してください。