町島久晴がレクチャーする90を切るための賢いコースマネジメント・Vol.15
思考をちょっと変えればミスが減る!スコアもまとまる!
スコアが良くなかったときというのは、パットが入らなかった場面が多いもの。「ロングパットがカップに寄らない。ショートパットが入らない。こうした悪循環がグリーン上の大叩きを招くんです」と町島久晴プロ。そこで3パット、4パットをなくすコツを教えてもらおう。
まずロングパットを打つときですが、多くのゴルファーはカップの近くになかなか寄らない一番の原因は距離感のイメージがはっきりつかめていないことです。打つまでの手順としては最初にボールの後ろからカップのほうを見て、グリーン全体の傾斜を確認し、ボールとカップを結ぶラインの右側と左側のどちら側が高いかを見ましょう。右側が高ければフックラインだとわかりますよね。
そして今度はカップまでの距離と、グリーンの傾き具合を見て、ラインの全体像をイメージします。時間の許す限り、カップまでの距離を歩測しましょう。見た目で「15メートルくらいかな」と予測するのと、実際に歩測して「16歩だったから、1歩80センチとして大体13メートルだ」と明確になるのとではまったく違います。安心感が生まれるというのはとても大事なことです。
アプローチショットを打つときもグリーンの傾斜を見て、グリーン上のどの辺に落とすかを決めるのと同じように、ロングパットでもグリーンの傾斜の度合いを見て、「この方向に打ち出せば、グリーンの傾斜に乗ってボールがカップに近づいていく」と予測されるポイント決めることが重要です。
ロングパットの場合、ストロークの振り幅が大きいですからボールの初速のスピードが速く、グリーンの傾斜にあまり左右されず、ほとんど真っすぐ転がります。ボールの転がるスピードが遅くなってきたところから、傾斜に乗ってカップの方向に向かって転がっていくのです。「どこから曲がり出すか」というポイントを目標として、そのポイントまでストレートに打ち出す。これがロングパットをうまく打つコツです。
距離感としては、曲がり出すポイントまで届けばOKと考えましょう。そのポイントまでが10メートルだとしたら、10メートルの距離感で打つのです。その先までのタッチで打つと転がりが強くなりすぎてオーバーしてしまうことになりかねません。曲がり出すポイントまで真っすぐ打っておいて、あとはグリーンの傾斜に委ねるという考え方です。
曲がり出すポイントの先は無視していいと思います。ボールの曲がりは自分でコントロールできないからです。打つ前にそのポイントを見たままで素振りを数回繰り返しましょう。目で見た感覚にまかせて振ることで距離感が合いやすくなります。