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町島久晴がレクチャーする90を切るための賢いコースマネジメント・Vol.15

思考をちょっと変えればミスが減る!スコアもまとまる!

2020/07/03 ゴルフサプリ 編集部

スコアが良くなかったときというのは、パットが入らなかった場面が多いもの。「ロングパットがカップに寄らない。ショートパットが入らない。こうした悪循環がグリーン上の大叩きを招くんです」と町島久晴プロ。そこで3パット、4パットをなくすコツを教えてもらおう。

町島久晴
まちじま・ひさはる/1968年生まれ、茨城県出身。地元の茨城県を拠点に多くのアマチュアゴルファーをレッスン。聴覚障害者のゴルファーにも手話でレッスンを行っていることで評判のティーチングプロ。

3パットを減らすコツを知ればベストスコアを出せる

ロングパットは「ボールが曲がり出すポイント」を目標にしてストレートに打つ

まずロングパットを打つときですが、多くのゴルファーはカップの近くになかなか寄らない一番の原因は距離感のイメージがはっきりつかめていないことです。打つまでの手順としては最初にボールの後ろからカップのほうを見て、グリーン全体の傾斜を確認し、ボールとカップを結ぶラインの右側と左側のどちら側が高いかを見ましょう。右側が高ければフックラインだとわかりますよね。

そして今度はカップまでの距離と、グリーンの傾き具合を見て、ラインの全体像をイメージします。時間の許す限り、カップまでの距離を歩測しましょう。見た目で「15メートルくらいかな」と予測するのと、実際に歩測して「16歩だったから、1歩80センチとして大体13メートルだ」と明確になるのとではまったく違います。安心感が生まれるというのはとても大事なことです。

アプローチショットを打つときもグリーンの傾斜を見て、グリーン上のどの辺に落とすかを決めるのと同じように、ロングパットでもグリーンの傾斜の度合いを見て、「この方向に打ち出せば、グリーンの傾斜に乗ってボールがカップに近づいていく」と予測されるポイント決めることが重要です。

ロングパットの場合、ストロークの振り幅が大きいですからボールの初速のスピードが速く、グリーンの傾斜にあまり左右されず、ほとんど真っすぐ転がります。ボールの転がるスピードが遅くなってきたところから、傾斜に乗ってカップの方向に向かって転がっていくのです。「どこから曲がり出すか」というポイントを目標として、そのポイントまでストレートに打ち出す。これがロングパットをうまく打つコツです。

距離感としては、曲がり出すポイントまで届けばOKと考えましょう。そのポイントまでが10メートルだとしたら、10メートルの距離感で打つのです。その先までのタッチで打つと転がりが強くなりすぎてオーバーしてしまうことになりかねません。曲がり出すポイントまで真っすぐ打っておいて、あとはグリーンの傾斜に委ねるという考え方です。

曲がり出すポイントの先は無視していいと思います。ボールの曲がりは自分でコントロールできないからです。打つ前にそのポイントを見たままで素振りを数回繰り返しましょう。目で見た感覚にまかせて振ることで距離感が合いやすくなります。

グリーンの傾斜を見て右と左のどちら側が高いかを判断する。
ボールからカップまでを歩測して正確な距離をつかんでおこう。
打つ前に素振りを繰り返すと距離感のイメージがつかみやすい。
ボールが傾斜に乗って曲がり出すポイントに向かってストレートに打ち出そう。
曲がり出すポイントまでの距離感で打つ。あとはグリーンの傾斜に委ねよう。

ショートパットは狙って入れるより、自分のストロークに集中することが大事

1メートルくらいのショートパットをポロポロ外してしまうという人は、気持ちがカップのほうにいってストロークの軌道がぶれるのが原因です。インパクト前にカップを見てしまうため、体がカップ側に流れてフェースの芯を外しやすいのです。インパクトで緩んでカップの手前で止まったり、フェースが開いて右に外したりするケースもありますが、カップを早く見てしまった場合は大抵フェースがかぶりやすいので、カップの左に外してしまうパターンが多いといえます。

そこはメンタルが大きく影響していて、「カップに入れたい」「外したくない」と結果ばかり考えて、自分のストロークを実行することに意識がいっていないのが一番の問題点です。フェースの芯でしっかりヒットするには、技術的にいえばカップインの音を左耳で訊くとか、左頬を壁に押し当てているイメージを持つなどして頭や顔を動かさないようにするのがいいと思いますが、自分のストロークに集中しやすくするにはボールの線をロ利用するのがオススメです。

最初から線や細い矢印が刻印されているボールもありますが、線がなければボールの真ん中にマジックで線を引いておき、ボールを置くときに線をカップにまっすぐ向けるのです。そうすると線の向きにしたがってフェース面をスクエアにセットしやすいし、ラインのイメージが浮かびやすいのでパターをストレートに振りやすくなります。

ただ短いパットを打つときは、「入って当たり前」という風に周りから見られるので、「これは入れなきゃ!」と自分に過度のプレッシャーをかけてしまいやすいもの。ドキドキしてくるし、結構イヤですよね。それでしたら5メートルのパットのほうが気楽に打てるでしょう。「入ったら儲けもの」と割り切れるからで、だとしたら1メートルの短いパットもあまり狙いすぎないで、気楽に打つのがいいと思います。でもストロークがルーズになるのはいけません。結果をあまり考えないで、自分のストロークに集中することが大事なのです。

新ルールによってピンを立てたままで打てるようになったのはよくご存知でしょう。ピンを抜いて打つのと抜かないで打つのとではどっちがいいかという点に関しては、ロングパットの場合はアプローチ感覚でストロークするのでピンを抜かないほうがいいと思います。カップだけだと距離感がつかみにくいものですが、ピンを立てたままなら目標が立体的に見えて距離感をイメージしやすくなります。短いパットをピンを立てたままで打つ場合は、タッチが強すぎないように注意しましょう。ピンに当たって跳ね返ることがよくあるからです。

もう一つマナーで注意して頂きたいのは、カップにピンを立てたままで打ってカップインしたボールを拾い上げるときに手がカップの縁になるべく触れないようにすることです。手のひらを丸めてピンを包むようにしてボールを指先でつかみ、手の甲側がカップの縁に当たらないように拾い上げるのがコツです。

ボールを置くときは線や矢印をカップに真っすぐ向けておくといい。
結果を考えるよりも、真っすぐストロークすることに意識を高めよう。
顔が早くカップを向くとフェースの芯を外してしまいやすい。
上体が流れるとフェースがかぶり、左に外れることが多い。
ボールを拾い上げるときは、ピンを包むように手のひらを丸めるのがコツ。
無造作に拾い上げてカップの縁に手が触れるのがマナー違反だ。

スタート前の練習でその日のグリーンの速さを必ずチェックしておく

パットのミスを減らすには、スタート前のパット練習が必須です。ボールを3個用意し、練習グリーンに足を運んでラウンドに向けての準備練習を必ずしておきましょう。同じコースでもプレー当日の気象状況や芝の刈り具合などによって、ボールの転がるスピードが絶えず変化します。

自分なりの距離感の目安を把握できている人でも、転がる距離は一定しないのです。このくらいの振り幅なら6メートル転がるといった目安があったところで、グリーンが重ければ4〜5メートルしか転がりませんし、速いグリーンなら7〜8メートルも転がるということもザラです。要するに実際に打ってみないと、その日のグリーンの速さにマッチした距離感の目安がつかめないのです。

練習法としては、カップから10歩の距離まで歩測し、その場所からカップの近くに寄せる練習から始めましょう。最初は右手だけでパターを持ち、カップを見たままで3球続けてポーンポーンと打ちます。これだけでグリーンの速さの大体の感じがつかめます。3球打ったら今度はボールが止まった場所から元の場所を目標にして、両手でパターを持って打ちましょう。10歩の距離を多めに練習しておくと、コースプレーでもロングパットへの対応がしやすくなります。

次に1メートルのパットの練習です。カップ周りの四方から色々なラインを打ちます。短い距離でもスライスやフック、上りや下りのラインがありますから、フェースの芯に当ててカップに向かって真っすぐ転がす感覚をつかんでおきましょう。スタートしたら練習でつかんでおいた10歩の距離の感覚を目安にしながらプレーし、各ホールのパットの結果を頭にインプットしておくことが大事です。

たとえば2番ホールで10メートルのパットを3メートルも手前にショートしてしまった。5番ホールで同じようなパットが残ったら、「さっきはこのくらいの振り幅でショートしたから、今度はもう少し大きめに振ってカップの近くまで届かせよう」と考えてストロークするのです。失敗の経験を自分の情報として後のプレーに活用すれば3パットや4パットは激減するはずです。

ロングパットの練習はカップから10歩の距離から始めよう。
右手だけでポーンポーンと3球続けて打つ。
カップを見ながら右手で打つと距離感のイメージがつかみやすい。
両手でパターを持ち、10歩の距離を多めに練習しておこう。
色々な場所から10歩の練習をして、いい感じをつかんでおくといい。
1メートルの練習はカップ周りの四方から入れる練習をする。
カップインするまで頭や顔を絶対に動かさないことが大切だ。

〈POINT〉
・ロングパットは曲がり出すポイントを狙って打つ
・打つ前に素振りを繰り返すと距離感がつかみやすい
・ショートパットは自分のストロークに集中しよう
・スタート前に練習グリーンで必ず練習をしておく

取材・文・写真/三代 崇 協力/サザンヤードCC



町島久晴がレクチャーする90を切るための賢いコースマネジメント

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【シリーズ一覧】
●Vol.1コースマネジメントの肝は「いいショットを打とう」と思わないこと
●Vol.2練習場のマットをイメージするだけで方向が安定しやすい
●Vol.3ピンよりも手前のエッジまでの距離を確認しよう
●Vol.4ボギーペースに徹すればパーセーブの回数も増える
●Vol.5フェアウェイの幅を広く使えばティーショットの成功率がアップ
●Vol.6パットを打つときはラインの奥側からも傾斜をチェックしよう
●Vol.7パー5ホールは2打目と3打目のつなぎを考えよう
●Vol.8ドッグレッグは自分の飛距離を計算に入れてターゲットを絞る
●Vol.9バンカーショットは打つ前に近くの芝で素振りして感じをつかんでおこう
●Vol.10フェアウェイが狭いホールはドライバーで打つリスクを考えよう
●Vol.11アイアンショット、これだけのツボを抑えておけば5打縮まる
●Vol.12打ち下ろし&打ち上げは景色に惑わされないで普段通りにスイングしよう
●Vol.13ピンを狙っていいときと狙ってはいけない場面を見極めよう
●Vol.14グリーン周りからは「3打」で上がればOKと考えよう
●Vol.153パットを減らすコツを知ればベストスコアを出せる
●Vol.16風が強い日は風に逆らうだけ損。シンプルに考えてスイングしよう
●Vol.17林からの脱出は、次のショットにしっかりつなげる意識を持とう
●Vol.18パー3は60〜70点のティショットが打てれば、パーだって取れる

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