結果にばかり縛られてない?イップスに陥りやすい人に共通している心理状態

スコア80台でラウンドするためのゴルフ学|メンタル&マネジメント VOL.20

2023/10/22 ゴルフトゥデイ 編集部



ゴルフには常に「不安」がつきまとう。しかし、「ここでミスしたらどうしよう」などと、先のことばかり心配していると、今やるべきことへの集中力がそがれてしまう。こうした悪循環はイップスとなって表われやすい。技術的な対策よりも思考をガラッと変えてみよう。

ゴルフトゥデイ本誌580号/114〜115ページより

先日、あるイベントに呼ばれたときのこと。女子プロの方が1人と、アマチュアの方が3人、そして私がプロキャディの立場でアマチュアの方々にアドバイスしながらラウンドするという企画でした。そのときに気づいたのは、アマチュアの方々はラフからのショットでは打つ前にアバウトな素振りしかしないということです。

フェアウェイからは「ナイスショットを打ちたい」という心理からかショット前の素振りを丁寧にやるのですが、ラフになるとクラブを軽く振ったり、空振りの素振りをちょっとやるだけ。ここがプロとアマチュアの大きな違いかなと感じました。

ラフからのショットでは打ち方などの技術面より、ラフにうまく対処するための考え方が大事だと思います。ボールがラフの芝にどのくらい沈んでいるかで使うクラブや攻め方が変わりますが、重要なのはショット前の素振りでラフの芝の抵抗の強さを必ずチェックすること。ボールの近くのラフで本番のショットのリハーサルのつもりでクラブを数回振るのです。

残りが145ヤードとして7番アイアンを選択したとしましょう。ところが本番のつもりでスイングした結果、インパクトの抵抗が予想以上に強くてクラブがスムーズに抜けない。こんなときはグリーンに届かせるのは断念し、9番アイアンやピッチングウェッジくらいまでに番手を下げるのが正解です。

そのまま7番アイアンで打つと、インパクトが詰まってキャリーが著しく低下する可能性大です。

「上から打ち込みすぎたかな?」とスイングのミスを疑う人が多いのですが、そうではなくてクラブ選択のミスなんです。それにラフの芝がグリーン方向に向かって順目か逆目かで芝の抵抗の強さも変わります。ラフもトラブルのうちですから、軽視してはダメ。ショット前の素振りをしっかりと行なって感じをつかんでおきましょうね。