飛距離の利点がないコースを制したのは、飛ばし屋のチャン・キムだった
一流キャディから人気レポーターへ! 世界の杉ちゃんが診る今月の一打
プロキャディー・ゴルフ解説者の“世界の杉ちゃん”こと、杉澤伸章氏が伝統の最終戦『ゴルフ日本シリーズ JTカップ』について解説します。
GOLF TODAY本誌 No.584/71ページより
最終戦の『ゴルフ日本シリーズ JTカップ(以下、日本シリーズ)』は、佐藤太平選手のバッグを担いでプロキャディとして試合に挑みました。今年は『フジサンケイクラシック』や『ダンロップフェニックス』でも佐藤選手のキャディをやりましたが、やはり外から見る感覚とは全然違うものです。
おそらく、テレビで見ていた皆さんも優勝を争っていた岩田寛選手、谷原秀人選手、大槻智春選手が3人とも最終日の18番ホールでボギーを打つとは予想できなかったと思います。結果的には18番ホールでパーセーブしたチャン・キム選手が優勝したのですが、プレーヤー目線では17番ホールが分岐点だったと思います。
18番ホールはすごく難しいパー3なのですが、17番ホールは最も簡単なパー5。最終日だけを見ても17番ホールは出場選手30人中16人がバーディ以上で、18番ホールのバーディはわずか1人で12人がボギー以下。感覚的には2ホール合わせてパー8という感じです。