“ながら”でも効果絶大! スムーズなスイングをマスターするための股関節のエクササイズ
ゴルフで美BODY|ゴルフピラティス/第13回 回旋の動き 股関節編
スムーズでバランスいい効率的なスイングを手に入れるには、そのベースとなる身体作りや身体のメンテナンスが重要。そこで、おすすめしたいのが、ゴルフピラティスだ。
ゴルファーのために考案されたゴルフピラティスは、美的スイングの要となる身体作りに効果があることはもちろん、美しい姿勢作りやシェイプアップ効果、ケガの予防にもつながる。
今回は、股関節の内旋・外旋について紹介する。
本連載第11回目で、股関節の内転筋・外転筋について解説しましたが、今回注目するのは股関節の内転筋・外旋筋です。
おさらいになりますが、股関節を曲げるための筋肉が「屈筋(くっきん)」、伸ばすための筋肉が「伸筋(しんきん)」、ももの内側を寄せる(脚を閉じる)ための筋肉が「内転筋」、ももを離す(脚を開く)ための筋肉が「外転筋」、外側に回すための筋肉が「外旋筋」、内側に回すための筋肉が「内旋筋」です。
実際のスイングではももを動かして内旋・外旋するのではなく、脚を固定して、その上にある骨盤を回す動きをします。これがミソ。
たとえば、アドレスからトップでは右の股関節が内旋し、ダウンスイングからフィニッシュでは左の股関節が内旋します。スイングする際はぜひ、その動きを意識するようにしてください。
そう考えると、スイングには股関節の動きがいかに重要か、よく分かるでしょう。
股関節まわりの筋肉が硬くなってスムーズに回旋の動きができないと、体重移動はスムーズにいかなくなり腰のキレが悪くなります。上半身と下半身の捻転差が小さくなるため、飛ばしのパワーも出ません。
とはいえ、本連載を読んできた方はもう理解されていると思いますが、股関節は日常生活であまり意識して使うことがないだけに、その機能や動かし方が分からない人はまだたくさんいます。
股関節の動きをよくすることはゴルフだけでなく、日常生活にもいい影響を与えます。人は歳を重ねるごとに足元がおぼつかなくなったり、つまずきやすくなったりするものですが、1日でも長く自分の足で若々しく歩くためにも、ぜひ日頃からエクササイズを行いましょう。
今回は内旋・外旋のエクササイズですが、股関節を鍛えるのに最も簡単な方法は、何よりもまず歩くことです。 カートに乗って楽々プレーも時にはいいと思いますが、ゴルフはそもそも歩くスポーツ。自分の足で歩くことで股関節周りの筋肉が自然と鍛えらますし、スイングリズムもプレーのリズムもよくなります。足裏から地面の起伏や芝の状態などを感じ、刺激が入ることで、ゴルフの上達に欠かせない五感も研ぎ澄まされていくので、まさに一石二鳥どころか一石三鳥なんです。
つまり、歩かないのはもったいない! 1歩1ヤードを目指し、颯爽とフェアウェイを闊歩しましょう。