スイング中ビクともしない“我慢強いヒザ”が、大きなパワーと正確なショットを実現!
ゴルフで美BODY|ゴルフピラティス/第15回 ヒザのアライメント
スムーズでバランスいい効率的なスイングを手に入れるには、そのベースとなる身体作りや身体のメンテナンスが重要。そこで、おすすめしたいのが、ゴルフピラティスだ。
ゴルファーのために考案されたゴルフピラティスは、美的スイングの要となる身体作りに効果があることはもちろん、美しい姿勢作りやシェイプアップ効果、ケガの予防にもつながる。
今回は、ヒザのアライメントについて紹介する。
いうまでもありませんが、ショットは飛距離も精度も命! いくらスゴく飛ばすことができても、思った方向に適正な距離で打たないと、ゴルファーはコース内を何度も行ったり来たりするはめになります。逆に、方向性はいいけれど飛距離が伸びないのも、困りものです。
そこで、皆さん練習に励むわけですが、「どうしてもスウェーが直らない」「フォローで身体が開いてしまう」という人は、ヒザの動きをチェックしてみてください。ダウンスイングで右ヒザが大きく外に開いていたり、インパクトで左ヒザが後ろに引けていたりしませんか?
そうした症状があると、身体がグラついて軸がブレます。十分な捻転でできず、そのパワーをしっかりボールに伝えることもできません。方向性も距離感も狂って、ボールは明後日の方へ……そうなりたくない! という思いが皆さんを練習場へとさらに駆り立てるわけですが、何十球もひたすらボールを打つ前に、今回紹介するエクササイズをぜひお試しください。
やみくもに練習するよりも、確実に効果的です。
その名もズバリ、【モンスター】というエクササイズです。なぜモンスターなのかというと、実際にやってみればきっと、納得できる思います。フランケンシュタインというかゾンビというか、何となくモンスター的な動きに思えませんか?(笑)
とはいえ、名前のインパクトの割には、地味なエクササイズに見えるでしょう。ところがどっこい、これがかなりハードで、左右の足でそれぞれ1セット行うと息が切れるほどになります。でも、モンスター級の効果は得られますよ。
モンスターのポイントはいくつかあって、まずは、輪にしたセラバンドを常にピーンと張った状態にすること。両足が離れる時も寄せる時も、常に左右の足で引っ張り合いをしてください。ちょっと気を抜くとセラバンドがゆるんでしまうので、くれぐれもご注意を。
セラバンドは足首に引っ掛けますが、セラバンドを引っ張る原動力となるのは、お尻の奥のほうにあるインナーマッスル・中殿筋。骨盤~大腿骨の外側にある筋肉です。お尻を使ってセラバンドをぐいっと引っ張り、足首はあくまでもその接点と考えましょう。
セラバンドの弾性はつまり、スイングにおける捻転のパワーや遠心力の代わりです。
テークバックでは、右足がブレないようにしっかり踏ん張ること。右ヒザが右に流れないよう、グッと我慢する力が必要です。
ダウンスイングでは体重を一気に左足に乗せますが、ここでも左足がその力に耐えられるよう、左足を踏ん張ることが欠かせません。
セラバンドを使うことで、そうしたスイングの動きにも“我慢”できる、強いヒザ(お尻~足)をつくります。
ヒザとつま先が、常に正面を向くようにすることも非常に重要です。特に、【モンスター/前進】の際、つま先が外を向いてガニ股になったり、ヒザが内側に入ってしまったりしては、エクサイズ効果が半減です。
どんな力がかかってもヒザの向きがブレず、正しい方向でキープできるようにしましょう。