ムーンショットから50年|宇宙飛行士アラン・シェパードが愛したペブルビーチ

佐渡充高のテレビでは語れなかったPGAツアー

2021/04/06 ゴルフサプリ編集部



ゴルフ番組やゴルフ雑誌ではあまり語られることのないトピックを、ゴルフジャーナリストやトーナメント中継の解説者として活躍する佐渡充高が取り上げ、独自の見解とともにお届けします。

GOLF TODAY本誌 No.586/115ページより

PGAツアー西海岸シリーズ初戦ペブルビーチ・プロアマ開催の夜、今年は思わず月を眺めた。71年2月アポロ14号の船長アラン・シェパードが月面でゴルフショットを行ってから50周年。彼は61年米国人初の宇宙弾道飛行に成功後、メニエール病の手術を経て10年後の47歳で2度目の宇宙、そして月面へ。NASA引退後はテキサス州ヒューストンからペブルビーチに転居し金融や流通業で成功を収めた。

大会開催コースのひとつモントレー・ペニュンシラのメンバーとなり、ペブルビーチ・プロアマにほぼ毎年参加。いつもゴルフファンから盛大な拍手で迎えられ笑顔でプレーを楽しんでいた。当時のコース支配人や関係者からも「朗らかな人柄で優しいジェントルマン」「スイングも研究熱心」と親しまれ、ハンデ8に。

NASA時代はヒューストンのレジェンド、ジャッキー・バークJr.らから頻繁にレッスンを受け、月面ショット当時のハンデは15。転居後の充実ゴルフライフでさらに上達した。月面ショットを実現したアポロ14号のミッションの一つは“重力6分の1の月と地球ではどう違うかが一目瞭然となる実験”で、当初はハンマーと羽の同時落下が計画されていた。