スコア80台でラウンドするためのゴルフ学|メンタル&マネジメント VOL.27
ゴルフプレーでは一打ごとに状況が変化する。その場面にマッチしたショットイメージやクラブ選択でスコアロスを最小限に食い止めよう。仮にミスして大叩きしたとしても慌てたりムキになったりしないこと。スコアを上手に積み重ねて、90切りのコツをつかもう。
ゴルフトゥデイ本誌587号/106〜107ページより
ボールはグリーン手前の花道上で、ボールのライは良好。「ピンが狙いやすい」と思ったらシャンクやトップ、チャックリなどが出て慌てたことはありませんか?「花道はボールが打ちやすい」という先入観からイージーに打ってしまう方が多いのですが、花道からのアプローチは決してやさしくはないのです。
日本のコースの大半は砲台グリーンですから、花道からはやや左足上がりとなります。傾斜を無視してボールを上げようとするのがミスの原因ですけれど、ちゃんと打てたとしても「あれ、全然届かないや?」という現象が起こりやすいので注意が必要です。ロフト角58度のSWを持つとすれば、花道上で構えるとロフト角が65度近くに増えます。ボールが高く上がりすぎてキャリーが少なくなり、手前にショートしやすい。つまりスイングのミスではなくて、クラブ選択のミスです。SWをAWに持ち替えるだけで十分対応できますし、ピンが奥めでピッチエンドラン、もしくはランニングアプローチで寄せたければPWを使いましょう。
いずれにしてもグリーン手前の花道からは最初からコロがすイメージで打つのが大正解です。
ピンが手前側のときも一緒。ボールから手前のグリーンエッジまで5ヤード、ピンまでは11ヤードといった場面で、「ピンの手前に落とそう」なんて難しいことを考えるとインパクトが緩んで、トップやチャックリが生じるリスクが大きい。「アプローチはボールをグリーンの面に直接乗せなくてはならない」という発想はもう捨ててください。
こんなときプロたちはPWを使ってグリーンの手前からコロがします。手前からクッションさせる作戦ですが、花道の面を利用することでピンに寄せやすい。上げて寄せるのではなく、コロがして乗せる。やってみたことのない人は一度トライしてください。体験して覚え、経験値を広げていくことが大事ですよ。