常勝を呼び込んだグリップ改造の正体とは?
アイアンが際立つ!強いスイングの作り方[第11回]
1940年代には、第二次大戦を挟みながら5回の賞金王に輝いたホーガン。グリップ改造が大きな転機になったというが、そのポイントはどこにあったのか。「左手が邪魔をしなくなった」と森プロは言う。
GOLF TODAY本誌 No.586 73〜77ページより
フックグリップをスクエアに直してフックのミスを解消し、優勝を重ねたホーガン。だが、いきなりスクエアグリップが完成したわけではない、と森プロ。
「1940年にメジャー勝者のヘンリー・ピカードから手を左に回すウィークグリップを教わってフック病が直ったという話ですが、練習量の多いプロほど急にはグリップを変えられません。
おそらく右手はかぶせられても、左手はフックグリップのまま、という状態でスタートしたはず。それでも、右手のスナップ動作をフルに生かしてもフックしないようになり、ショットが安定し、スコアを伸ばせたんです」(森)
だが、メジャーに勝てるようになるのは、第二次大戦後。
「左手親指を伸ばす、いわゆるロングサムから短く詰めるショートサムに。切り返しで左手親指からクラブがズレなくなり、より安定しました」(森)