フレンチゴルフのルネサンスなるか!?|世界選手権で快進撃! ビクトル・ペレスに熱視線
佐渡充高のテレビでは語れなかったPGAツアー
ゴルフ番組やゴルフ雑誌ではあまり語られることのないトピックを、ゴルフジャーナリストやトーナメント中継の解説者として活躍する佐渡充高が取り上げ、独自の見解とともにお届けします。
GOLF TODAY本誌 No.588/115ページより
世界選手権マッチプレーという大舞台で唯一のフランス選手ビクトル・ぺレス(28歳)が初出場にしてベスト4に進出! 準決勝で敗退も、ゴルフのルネサンスを願うフレンチゴルファーは興奮したことだろう。2018年史上初のフランス開催だった欧米対抗戦ライダー杯はフランス選手ゼロで盛り上がりきれず……。ギャラリーとして観戦していたペレスは、母国の誇りのため次大会でメンバー入りすることを目標のひとつに掲げ、それが躍進の原動力になった。
フランスのゴルフは長い歴史がある。フランス初のゴルフ場開場は欧州大陸初。日本より47年早い1856年(安政3年)。徳川家定と篤姫が結婚した年だった。皇帝ナポレオン、シャルル・ド・ゴール大統領、ココ・シャネルもゴルフを楽しんでいた。ビアリッツグリーン(中央部に窪み)は米国著名コースに受け継がれるなどフランス発祥のDNAは大きな影響をもたらしてきた。
メジャー勝利も1907年アルノー・マシ―が全英オープンで達成。五輪においてもパイオニアで、史上初の五輪ゴルフは1900年パリ大会。女子競技が10選手による9ホールストロークプレーで開催。優勝は当時22歳の米国人マーガレット・アボットでスコアは47。2打差2位はスイスのポリー・ウィッター。腰をコルセットで絞る舞踏会のような服装でヒッコリーシャフトのクラブを優雅に振りプレーした。(ちなみに五輪男子競技は1904年米国セントルイス大会から)