アイアンの飛距離が出ない原因と対策方法
人気プロコーチ・大西翔太がわかりやすく解説!
アイアンは狙ったターゲットに運ぶためのクラブだけど飛距離が全然出ず、「またショートしちゃったよ〜」の繰り返しではゴルフが面白くない。「アイアンが飛ばない悩む人のスイングには共通の欠点があります。それを直せばクラブの番手どおりの距離が打てるようになりますよ」と大西翔太コーチは言う。アイアンの飛距離不足を解消するコツをアドバイスしよう。
皆さんの周りに、「7番アイアンで150〜160ヤード飛ばせるよ」と自慢気に口にする人がいらっしゃると思います。でも実はそんな人たちは、ピンまで残り140ヤードの場面で、7番アイアンで打ったらオーバーしてしまった失敗体験から、「オレって飛ぶんだな」と自己満足しているのでは? グリーンオーバーしたら大叩きのピンチなのに、飛んだという結果をひそかに喜んでいる人が結構多くて、グリーン手前にショートする分にはそんなにスコアメイクに苦労はしないけれど、届かなかった結果を悲観している人はもっと多いのです。
自分の予想以上に飛んだ人は、たまたまトップしてキャリーオーバーしたのかもしれませんし、グリーンに乗ってボールがどんどんコロがって最終的に止まった場所までのトータルの距離を、自分の本当の飛距離だと思い込んでいる可能性だってあります。7番アイアンで150〜160ヤードのキャリーが打てる人はかなりの上級者であり、パワーヒッターです。大半のアベレージゴルファーはバックスピン量をそんなに多くかけられませんから、150ヤード飛ぶと口にする人でも実際はキャリーが130ヤードで、ランが20ヤードだったというパターンがほとんどです。
アイアンショットで重要なのは、何回打っても同じくらいのキャリーが打てるようになること。7番アイアンで160ヤードを1発打てても、あとの4〜5球がダフって100ヤードしか飛ばないようでは、スコアアップは期待できません。
前置きが長くなってしまいましたが、アイアンが飛ばないことを悲観することはないのです。そこをちゃんと理解した上で、アイアンショットの平均飛距離をもう少し上げたいと願うゴルファーの皆さんに、飛距離が出ない原因と対策法をお教えしましょう。一番の原因は、ハンドファーストインパクトが作れていないことです。ボールを上げようとしてダウンスイングで右肩が下がったり、手首が早くほどけたりしてハンドレート型のインパクトになってしまうのです。また、クラブを手先だけで操作するのもいけません。カラダの回転が止まると手首をコネるようなインパクトとなり、ミート率が著しく低下します。