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アイアンの飛距離が出ない原因と対策方法

人気プロコーチ・大西翔太がわかりやすく解説!

2021/06/11 ゴルフサプリ 編集部

アイアンは狙ったターゲットに運ぶためのクラブだけど飛距離が全然出ず、「またショートしちゃったよ〜」の繰り返しではゴルフが面白くない。「アイアンが飛ばない悩む人のスイングには共通の欠点があります。それを直せばクラブの番手どおりの距離が打てるようになりますよ」と大西翔太コーチは言う。アイアンの飛距離不足を解消するコツをアドバイスしよう。

アイアンの飛距離が出ない原因と対策方法

アイアンの飛距離が出ない原因とは

皆さんの周りに、「7番アイアンで150〜160ヤード飛ばせるよ」と自慢気に口にする人がいらっしゃると思います。でも実はそんな人たちは、ピンまで残り140ヤードの場面で、7番アイアンで打ったらオーバーしてしまった失敗体験から、「オレって飛ぶんだな」と自己満足しているのでは? グリーンオーバーしたら大叩きのピンチなのに、飛んだという結果をひそかに喜んでいる人が結構多くて、グリーン手前にショートする分にはそんなにスコアメイクに苦労はしないけれど、届かなかった結果を悲観している人はもっと多いのです。

自分の予想以上に飛んだ人は、たまたまトップしてキャリーオーバーしたのかもしれませんし、グリーンに乗ってボールがどんどんコロがって最終的に止まった場所までのトータルの距離を、自分の本当の飛距離だと思い込んでいる可能性だってあります。7番アイアンで150〜160ヤードのキャリーが打てる人はかなりの上級者であり、パワーヒッターです。大半のアベレージゴルファーはバックスピン量をそんなに多くかけられませんから、150ヤード飛ぶと口にする人でも実際はキャリーが130ヤードで、ランが20ヤードだったというパターンがほとんどです。

アイアンショットで重要なのは、何回打っても同じくらいのキャリーが打てるようになること。7番アイアンで160ヤードを1発打てても、あとの4〜5球がダフって100ヤードしか飛ばないようでは、スコアアップは期待できません。

前置きが長くなってしまいましたが、アイアンが飛ばないことを悲観することはないのです。そこをちゃんと理解した上で、アイアンショットの平均飛距離をもう少し上げたいと願うゴルファーの皆さんに、飛距離が出ない原因と対策法をお教えしましょう。一番の原因は、ハンドファーストインパクトが作れていないことです。ボールを上げようとしてダウンスイングで右肩が下がったり、手首が早くほどけたりしてハンドレート型のインパクトになってしまうのです。また、クラブを手先だけで操作するのもいけません。カラダの回転が止まると手首をコネるようなインパクトとなり、ミート率が著しく低下します。

アイアンの飛距離が出ない一番の原因はすくい打ち。構えたときよりもロフト角が増えてしまう。
腕や手でボールに合わせるような打ち方になるとカラダの回転が止まって、手打ちとなる。

アイアンの飛距離が出ない悩みを解消するには、すくい打ちのクセを直すことが先決です。ポイントは構えたときよりもロフト角を減らすつもりで、ハンドファーストのインパクトを作ること。7番アイアンのロフト角は31〜33度くらいですが、これを25〜27度くらいまでフェースを立てるイメージで打ちましょう。アイアンの飛距離が出ない人は、構えたときよりもロフト角が増えてしまうようなスイングになってしまうため、番手どおりのキャリーが出せないのです。すくい打ちになりやすい人は、左手の甲を斜め下に向けるイメージで振り下ろすとハンドファーストインパクトが作りやすくなります。

アドレスよりもフェースを立てるイメージでインパクトすることが重要なポイント。
すくい打ちになりやすい人は、左手甲を斜め下に向けるイメージでインパクトするといい。
インパクトで左手甲が上を向くのはNG。フェースが開くため飛距離が出ない。

もう一つ重要なポイントは、ハンドファーストインパクトは手先の動きではなく、カラダの回転で作るということ。腕や手を使う意識は、いっさい捨ててください。ボクのいうカラダの回転は、肩や腰ではありません。お腹です。お腹はカラダの中心であり、重心となる部分です。バックスイングではお腹を右に回し、ダウンスイングではお腹を先に左へと回して、お腹が目標を指すまでターンしましょう。バックスイングで体重を右足に乗せようとか、切り返しで体重を左に乗せようなどと考えなくて結構です。バックスイングでお腹を右に回せば重心が右に移動して体重が自然と右足に多く乗ってきますし、ダウンスイング以降でもお腹をグイッと左に回すだけで重心移動とともに、体重が左足に移動します。

スイングの原動力となるのは、お腹の回転だ。バックスイングではお腹を右に回すことを意識しよう。
フォロースルーでお腹が目標を指すまでカラダをターンすることを意識する。

ボクはドライバーからパターまで、すべてのショットはお腹の回転がスイングの原動力と考えます。手にするクラブでお腹の回転量や回転スピードに違いはありますが、腕や手は自分で振るものではなくて、お腹の回転で勝手に振られるものと認識しています。カラダの中心であり、重心でもあるお腹の回転に着目することで上体と下半身の動きのバランスが整い、ハンドファーストインパクトが作りやすくなるのです。切り返しでお腹を先に左に回せば、インパクトでお腹が少し開いて手元が左モモの前となる。重心がやや左に移動した状態だから、体重が左足に多く乗る。結果、手元よりもクラブヘッドがやや遅れて下りてきてダウンブロー、かつハンドファーストにボールをとらえられる。

そこを理解すれば、アイアンの飛距離が出ない悩みを解消できます。

お腹の回転がリードするから、インパクトでお腹がやや開き、手元が左モモの前となる。
腕とクラブはお腹の回転についてくるだけのイメージ。これでカラダ全体を使ってスイングできる。

フォロースルーではお腹がほぼ目標を指しますが、両ワキがあかないように注意しましょう。左ワキも右ワキもほどよく締めておき、両腕とクラブがカラダの真正面にキープ。

その流れでフィニッシュまで振り抜けばOKです。フォロースルーで手首をコネたり、左ワキがあいたりするのは手打ちになっている証拠です。アドレスで両ワキを適度に締めて構えたら、両ワキを締めたままでお腹を左右に回すだけのイメージでスイングしてみだください。カラダの全体が使えますから、パワー効率が上がってクラブの番手ごとのキャリーもアップします。

フォロースルーでは両ワキが締まり、腕とクラブをカラダの真正面にキープする。
お腹の回転が不十分だと手首をコネてしまいやすい。
フォロースルーで左ヒジがあくのも手打ちになった証拠。

〈アイアンの飛距離が出ない悩みを解消するポイント〉
・アイアンが飛ばないのは、すくい打ちと手打ちが原因・
・構えたときよりもロフト角を減らすつもりで打つ
・お腹の回転主体でスイングすれば、ハンドファーストインパクトが作りやすい
・フォロースルーで両ワキがあかないように注意

アイアンで番手どおりの距離を出す練習方法

次にアイアンで番手どおりの距離を出す練習法を紹介しましょう。オススメの練習法は次の2つです。

・グリップエンドをお腹につけて構え、お腹を左右に回してスイング
・テークバックをとらず、フォロースルーだけでボールを飛ばす

シャフトの部分を握り、グリップエンドがお腹に軽く触れるくらいまでクラブを短く持ちます。そしてアドレスの前傾姿勢を作り、バックスイングでお腹を右に回し、ダウンスイング以降はお腹が目標を指すまで回しましょう。この練習のポイントは腕や手を使わず、お腹の回転だけでクラブの動きをコントロールする感覚を養うこと。実際のアイアンショットではトップやフィニッシュに近い部分では、グリップエンドがお腹から離れますが、お腹よりも下の部分ではお腹とグリップエンドが連動するイメージが大切です。

グリップエンドがお腹につくまでクラブを短く持って構える。
バックスイングでお腹を右に回す。練習ではこの高さまで上げればOK。
お腹を左に回してインパクト。腕とクラブはカラダの真正面にキープ。
お腹が目標を指すまで回してフォロースルーへと振り抜こう。

フォロースルーだけでボールを飛ばす練習は、最初にアドレスからインパクトの形を作って、フェース面を真っすぐ押し込んでボールを目標方向に飛ばします。距離が出なくて構いません。ハンドファーストインパクトの形から、お腹を一気に左に回してボールを数ヤード飛ばせれば合格。これも手先でボールを飛ばそうとすると、まったく飛びません。腕や手に依存しないで、カラダの全体を使うことが大切なポイントです。

アドレスしたらハンドファーストインパクトの形を作る。
テークバックはとらないで、そのままフェース面を押し込んでボールを飛ばそう。
お腹が回らず、手先だけで飛ばそうとするのはNG。

大西翔太のアイアンショット

お腹の回転でハンドファーストインパクトを作る!

※動画はショット音が流れますので音量にご注意ください。

取材・文/三代 崇
写真/渡辺義孝
協力/船橋カントリークラブ


大西翔太
大西・翔太/1992年6月20日生まれ、千葉県出身。水城高校ゴルフ部を経てティーチングプロの道に進む。日本プロゴルフ協会公認A級の資格を取得。現在はジュニアの育成に尽力する一方で、青木瀬令奈のコーチもつとめる。メンタルやフィジカルの知識も豊富。女子ツアープロの大西葵は実妹。


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