シャフトメーカーの傾向と特徴|フジクラ・グラファイトデザイン編
ゴルフライターT島が切り込む!フィッティングショップだから分かるゴルフギア最新事情/第5回
写真は大蔵ゴルフスタジオの金子フィッター
前回に続き大蔵ゴルフスタジオ(東京都世田谷区)で販売されたシャフトのシェア情報なども交えながら、T島氏がシャフトメーカーごとの傾向や特徴についてズバッと切り込む。今回はフジクラとグラファイトデザインについてだ。
写真提供/大蔵ゴルフスタジオ
ゴルフライターのT島です。前回は三菱ケミカルさん、USTマミヤさんのシャフトの傾向と特徴について大蔵ゴルフスタジオのフィッターたちに話を伺ったのですが……
「過去に使っているたった一本のシャフトのために」ネガティブな固定観念を持ってしまったという話が気になりました。
大蔵ゴルフスタジオの市川フィッターに「その話をお客さんに突っ込んで聞いたことがありますか?」と聞いてみました。やはり「話題のシャフトだったようで、〇〇プロが使用しているから、と言う理由で入れてみた」であるとか、「シャフト自体の相性は悪くないと思うけど、スペックがハードすぎる。もしくはアンダースペックな人も少なくないです」とのこと。
市川フィッターは、大蔵ゴルフスタジオの代表でもあるのですが、リアルゴルファーとして失敗を繰り返さないために、このスタジオを作った経緯があるのです。「学生の頃から、ゴルフをやってきたけど、やっぱり〇〇使用クラブとか、プロが絶賛しているから、と言う理由で、衝動買いしたり、リシャフトしたりして失敗してきた自分がいた。あとシャフトは悪くないんだけど、自分が試したかったスペック(70グラム台のX)などが試打できるところがどこにもなくて、試打シャフトの定番と言うべき60グラムのSを盲信して買っていた」そうです。
かなり遠回りしてクラブやシャフトを選んできたということですね。
そのため、自分の体験から、ゴルファーにとってのベストなフィッティングは、どんなフィッティング? を考えて今のスタイルになったと言います。
じゃあ“〇〇プロが使っているから使ってみたい!”というのはお店のコンセプトと真逆ですよね? と聞くと「もちろんフィッターがコレは勧められないというシャフトは勧めませんが、やっぱりゴルファーって、話題のシャフトって打ってみたいじゃないですか? 私だって、それで失敗してきたのです! あなたにこのシャフトが合います! と言われても、気になるシャフトは打ってみる。その結果を見て判断しないと後悔が残ります。そんなゴルファーの揺れる心も大切にしたいと思います」
フィッターを疑うわけではないけど、憧れのシャフトは打つだけ打ってみることで、“これじゃないんだ”と納得できる。それって大事ですよね。打たなきゃ絶対後悔すると思います。