弾道測定器で計測時だけ「無茶振り」「スイング変更」するので正確なデータが測れない

ゴルフライターT島が切り込む!フィッティングショップだから分かるゴルフギア最新事情/第8回

2021/07/31 ゴルフサプリ編集部



クラブ購入やフィッティングの際、弾道計測器でデータをとることが当たり前になってきた昨今。実はこの弾道計測器が、クラブ選びに悪影響を与えていることもあるそうです。ゴルフライターT島が弾道測定器の功罪について、大蔵ゴルフスタジオ(東京都世田谷区)の市川代表に話を聞きました。

写真提供/大蔵ゴルフスタジオ

ゴルフライターのT島です。今回のテーマは弾道計測器。皆さんも一度は計測したことがあるんじゃないでしょうか。最近では試合会場の練習場で使っているツアープロも増えましたね。大手量販店や、フィッティングスタジオでも導入している所が増えてきて、フィッティングスタジオには必須アイテムとなってきました。もちろん大蔵ゴルフスタジオにも導入されています。市川フィッターはこんな事を話してくれました。

「大蔵ゴルフスタジオも最新のトラックマンを導入しています。世界のトッププロも愛用しているオレンジのヤツです。でも最初のフィッティングでは使いません。」

えっ?、そう言えば大蔵ゴルフスタジオ、フィッティングはオークラランドゴルフの打席で行っていますね。

「トラックマンに限らず、最新の弾道計測器はハイブリッドカーが新車で買えるぐらいのお値段がします。データも正確ですし、昔メーカーさんが作っていた計測器みたいに、飛距離を盛ってくれないのでかなりシビアです。まあただ正確なだけなんですけどね(笑)。でも表示されるヘッドスピードや、飛距離に、“こんなはずはない”と無茶振りする人が少なくありません。フィッティングする時、いつものスイングじゃないと困るんですよ」

確かに、一世代前の計測器よりもシビア(正確)ですよね。大手量販店の試打打席で“おかしいなぁ”とマン振りを繰り返している人見たことあります。

「シャフトの振りやすさとかタイミングのとりやすさよりも、数値に目が行ってしまうんです。ミスばかりのシャフトが、一発だけまさかの最長飛距離だったりすると、“そのシャフトが欲しい”なんてことになります。奇跡の一発は出るかもしれませんが、平均飛距離は確実に落ちるでしょう」

わかるなぁ~その人の気持(笑)でも、普段のスイングにフィッティングしたいのに、いつもの自分でいられない。それは困りますよね。

「あと、これは男性の方に多いのですが、最新の弾道計測器は、ボールのデータだけでなく、スイングのデータも表示します。ヘッドの軌道のデータを見て、インサイドアウト過ぎるから、とかもっと上からヘッドを入れないと、なんてスイングを変えようとします。もうフィッティングどころじゃありません(汗)上級者の方でもミスを連発して、どんどん焦ってこられるという経験があります」

それは困りますよね、いつもの感じでフィッティングをしたいのに、数字に縛られてしまって、自分を見失う。流石にそうなったらフィッティングどころじゃなくなります。といってフィッティングに来られているのに、レッスンとかするわけにもいかず。なるほど、そういう理由ですか……。

私は仕事柄、弾道計測器の計測に慣れているので、自分のデータはだいたい把握しています。だから特に動揺しませんし、シャフトやクラブの差がわかりやすい。でも普通そういう方はとても少ないですよね。