ウェッジの飛距離の目安|PW・AW・SWの使い分け方
この記事ではウェッジの飛距離の目安について、いろいろとお話しします。一般的にウェッジは飛ばすクラブではなく、アプローチショット等で多用する方向性重視のクラブです。そのため飛距離性能よりも、スピン性能といった方向性に深く関わる事柄を重視して選ぶのが一般的です。
とはいえ、飛ばないよりも、飛んだほうがスコアをまとめやすいため、この記事を参考にしてもらえればと思います。
ウェッジはどんな飛距離を打つゴルフクラブ?
ウェッジとは主にアプローチショットなど、短い距離を打つときに多用するクラブです。アプローチショットは飛距離を求めるのではなく、グリーンやピンを狙うショットなので、ウェッジは方向性を重視したクラブと考えれば間違いないでしょう。
ポイント
- ウェッジは短い距離のアプローチで使用するクラブ
- ウェッジの飛距離は60~130ヤードが目安
- ウェッジの種類と飛距離目安・使い分け方
ウェッジは短い距離のアプローチで使用するクラブ
ウェッジはアプローチショットなど、比較的短い距離を打つときに使用するクラブです。アプローチショットは飛ばすショットではないため、ウェッジは方向性を重視したクラブと言えます。
そのため、ウェッジに求められるものは、一般的にスピン性能になるようです。またソールの形に工夫を凝らし、よりアプローチショットが打ちやすくしてある物もたくさんあります。
ウェッジの飛距離は60~130ヤードが目安
一般的にウェッジはPW(ピッチングウェッジ)、AW(アプローチウェッジ)、PS(ピッチングサンド)、SW(サンドウェッジ)、LW (ロブウェッジ)などがあります。それぞれロフト角が違うため、フルショットしたときの飛距離も変わります。
スコア100前後のアベレージゴルファーなら大まかな目安として、60~130ヤード程度打つことができれば問題ないと思います。
ウェッジの種類と飛距離目安・使い分け方
よく使われるウェッジは、PW(ピッチングウェッジ)、AW(アプローチウェッジ)、SW(サンドウェッジ)などがあります。それぞれロフト角やソール形状などが違うため、状況や打ちたいショットに合わせて使い分けます。
ピッチングウェッジ(PW)の飛距離の目安
一般的にPW(ピッチングウェッジ)はロフト角が42~46度程度になります。メーカーやモデルによって違いはありますが、これくらいのロフト角のウェッジをPWと呼ぶことが多いようです。
飛距離の目安ですが、スコア100前後のアベレージゴルファーの場合、90~120ヤード程度打てれば問題ないでしょう。
グリーンまでの距離が100ヤード前後…というケースで使用されることが多いように感じます。
アプローチウェッジ(AW)の飛距離の目安
一般的にAW(アプローチウェッジ)はロフト角が48~52度程度になります。メーカーやモデルによって違いはありますが、これくらいのロフト角のウェッジをAWと呼ぶことが多いようです。
飛距離の目安ですが、スコア100前後のアベレージゴルファーの場合、80~100ヤード程度打てれば問題ないでしょう。
グリーンまでの距離が100ヤード以内…というケースで使用されることが多いように感じます。
サンドウェッジ(SW)の飛距離の目安
一般的にSW(サンドウェッジ)はロフト角が54~58度程度になります。メーカーやモデルによって違いはありますが、これくらいのロフト角のウェッジをSWと呼ぶことが多いようです。
飛距離の目安ですが、スコア100前後のアベレージゴルファーの場合、60~90ヤード程度打てれば問題ないでしょう。
グリーン周りから寄せるときやバンカーショットで使用されることが多いように感じます。
ロブウェッジ(LW)の飛距離の目安
例えばロフト角が60度のロブウェッジの場合、飛距離は50〜70ヤードが一般的でしょう。もちろん、プレーヤーの体力や技術力等によって、これ以上飛んだり、飛ばなかったりしますが、ひとつの目安として、このくらいの飛距離と覚えておきましょう。
最近はロフト角が60度以上あるウェッジもよく見かけます(バンカーからの脱出を第一に考えたウェッジなど)。その場合、飛距離が50ヤード以下ということもあるので、購入を考えている人は試打をして飛距離を確認してから買うのが無難です。
ロブウェッジはロフト角が大きいため比較的簡単に高い弾道のショットを打つことができます。その一方、ラフから使用するときなど、ライをしっかり見極めないと「だるま落とし」を招くため注意が必要です。
ウェッジの飛距離の目安【ロフト角別】
| ロフト角 | 男性(HS40m/s) | 女性(HS34m/s) |
|---|---|---|
| 44度 | 100ヤード | 80ヤード |
| 46度 | 100ヤード | 80ヤード |
| 48度 | 90ヤード | 70ヤード |
| 50度 | 90ヤード | 70ヤード |
| 52度 | 80ヤード | 60ヤード |
| 54度 | 80ヤード | 60ヤード |
| 56度 | 70ヤード | 50ヤード |
| 58度 | 70ヤード | 50ヤード |
| 60度 | 60ヤード | 40ヤード |
上記の表はロフト角別の飛距離の目安になります。ここに記した飛距離はあくまでも大まかな目安に過ぎません。そのため、この距離を打つことができなくても、何も問題ありません。
スコア100前後のアベレージゴルファーはもちろん、ほとんどのアベレージゴルファーは番手通りの距離を打つことは難しいため、ロフト角別飛距離はあくまで目安として考えていただければ良いでしょう。
ウェッジとアイアン・ユーティリティの飛距離の違い
■ユーティリティの飛距離目安
| 番手 | 男性(HS40m/s) | 女性(HS34m/s) |
|---|---|---|
| 3UT | 195ヤード | 150ヤード |
| 4UT | 185ヤード | 145ヤード |
| 5UT | 175ヤード | 130ヤード |
| 6UT | 165ヤード | 125ヤード |
■アイアンの飛距離目安
| 番手 | 男性(HS40m/s) | 番手 | 女性(HS34m/s) |
|---|---|---|---|
| 3I(19度前後) | 190ヤード | ー | ー |
| 4I(21度前後) | 180ヤード | ー | ー |
| 5I(24度前後) | 170ヤード | 5I(28度前後) | 125ヤード |
| 6I(28度前後) | 160ヤード | 6I(32度前後) | 120ヤード |
| 7I(32度前後) | 150ヤード | 7I(36度前後) | 110ヤード |
| 8I(36度前後) | 140ヤード | 8I(40度前後) | 100ヤード |
| 9I(40度前後) | 130ヤード | 9I(44度前後) | 90ヤード |
■ウェッジの飛距離目安
| ロフト角 | 男性(HS40m/s) | 女性(HS34m/s) |
|---|---|---|
| 44度 | 100ヤード | 80ヤード |
| 46度 | 100ヤード | 80ヤード |
| 48度 | 90ヤード | 70ヤード |
| 50度 | 90ヤード | 70ヤード |
| 52度 | 80ヤード | 60ヤード |
| 54度 | 80ヤード | 60ヤード |
| 56度 | 70ヤード | 50ヤード |
| 58度 | 70ヤード | 50ヤード |
| 60度 | 60ヤード | 40ヤード |
上記の表はユーティリティ(ハイブリッド)の飛距離の目安、アイアンの飛距離の目安、ウェッジの飛距離の目安です。クラブが違うため、当然、飛距離も違ってきます。
遠くまで飛ばしたいときは、それに見合ったクラブを使い、飛ばす必要がないときは、それに見合ったクラブを使うのがゴルフ。そのためアプローチやグリーン周りで使用するウェッジで、遠くまで飛ばす必要はありません。
ウェッジで飛距離が出ない原因と見直しポイント
この項ではウェッジで飛距離が出ない主な要因についてお話しします。これまでもお話ししたように、ウェッジは飛ばすクラブではありません。
ただ、クラブなりの飛距離は必要で、それができないのはどうしてなのか…について一般的なことを紹介します。
ポイント
- クラブのスペックが合っていない
- ジャストミートすることができない
- ダウンブローで打つことができない
クラブのスペックが合っていない
使用しているウェッジのスペック等がプレーヤーの技術や体力などと合っていないときは、クラブなりの飛距離が出ないことが多々あります。
プレーヤーにとってクラブの総重量が重すぎると、スピーディーに振ることが難しくなり、ヘッドスピードが上がらず、飛距離が出ない…といったことにつながるでしょう。
またプレーヤーにとってシャフトが硬すぎるとあまりしならないため、シャフト特性を活かすことができず、飛距離が出ないといったことにつながり兼ねません。
ジャストミートすることができない
とても当たり前のことですが、クラブフェースのスイートスポットでボールをきちんと打つ=ジャストミートできないと、クラブなりの飛距離を出すことはできません。これはウェッジに限ったことではなく、どのクラブでも同じです。
ジャストミートするには頭やスイング軸をはじめ、体のムダな動きをなくすこと。つまりスエーせずにスイングすることが何よりも大切です。
高性能の最新モデルを手に入れても、スエーをするときちんとボールを打つことができないため宝の持ち腐れです。
ダウンブローで打つことができない
基本的にゴルフはティアップして打つ場合を除いて、すべてダウンブローで打つことが求められます。
ダウンブローとは、簡単に言うとクラブヘッドがスイングアークの最下点に到達する前にボールをヒットすることです。この打ち方ができないと、多少の差こそあれ、すべてダフっていることになるため、クラブなりの飛距離を出すことはできません。
練習場へ出かけたらボールの手前のマットにガムテープなどを貼り、テープが剥がれないように打つ練習をすると、ダフりにくくなります。
ウェッジで目安の飛距離が出る正しい打ち方
この項ではウェッジでクラブなりの飛距離を出すための打ち方についてお話しします。ウェッジだからといって特別な打ち方はありません。基本に則った動作をきちんと行うことが何よりも大切です。
ポイント
- バランスの取れたアドレスをつくりましょう
- スエーをしないでスイングしましょう
- 大振りしないように気をつけましょう
バランスの取れたアドレスをつくりましょう
極端に背中が丸まっていたり、あまりにも棒立ちだったりすると、基本に則ったスイングは難しいものです。
誰が見てもきれい、そしてバランスが取れていると感じられるアドレスをつくりましょう。
ゴルフスイングはグリップとアドレスが何よりも大切です。ここをルーズにしたり、蔑ろにすると、良いスイングはなかなか身につきません。
好きな選手の動画などを参考にして、どのようなアドレスをしているかチェックして、取り入れましょう。アドレスが良くなると、ウェッジの飛距離も安定するはずです。
スエーをしないでスイングしましょう
ゴルフはボールが小さく、またフェース面も小さいため、スイング中に体が動きすぎてしまうと、きちんとヒットできません。
つまりスエーをすると、打点が不安定になるだけで何ひとつ良いことはありません。
そのため、頭やスイング軸などを絶対に動かさない意識をもって、スイングすることがとても大切です。
知人と練習へ出かけたときなど、頭等が動いてないか見てもらいましょう。また、スイングしている姿を動画撮影して、スエーの有無を確認しましょう。
大振りしないように気をつけましょう
ウェッジに限らず、どのクラブでも大振りは良い結果をもたらしません。
スイング軸を安定させて、コンパクトにスイングすることが打点を安定させる第一歩です。
打点が安定すれば、それに伴ってショットも安定し、飛ぶ距離もクラブに見合ったものになってくるでしょう。
ハーフスイングやスリークウォータースイングを心がけて振るように意識しましょう。これが大振りしないポイントです。
また、力任せにクラブを振ることも、大振りにつながるため避けるようにしましょう。
ウェッジの距離の打ち分けや調整方法
ここではウェッジを打つ際の距離の打ち分けや調整方法などについてお話しします。スコアをまとめるには80~100ヤード以内の距離をできるだけ安定させることが大切。そのためのコツを以下で紹介します。
ポイント
- 番手と振り幅と距離の関係を把握する
- 打つ距離をしっかり決める
- 体の回転主体のスイングを心がける
番手と振り幅と距離の関係を把握する
ウェッジで距離を打ち分けるためにまず行うことは、番手と振り幅とキャリーの距離の関係をつかんでおくことです。
「私はアプローチウェッジでキャリー50ヤード打つときの振り幅は9時から3時」
「私はサンドウェッジでキャリー30ヤード打つときの振り幅は8時から4時」
というように、ふだんの練習で番手と振り幅とキャリーの距離の関係をつかんでおかなければいけません。
これができていないと、自分なりの「キャリーの距離の目安」がないということになるため、距離の打ち分けは非常にむずかしくなります。したがって、まずは前記したようにあなたなりの「目安」をつくることが大切です。
打つ距離をしっかり決める
ウェッジで距離を打ち分けるうえでとても大切になるのが、打つ距離と打ちたい距離をしっかりと決めることです。ここでいう打つ距離、打ちたい距離とは“キャリー”の距離のこと。
着弾してからどの程度転がるのかは、アベレージゴルファーなど、ゴルフ歴が浅いとなかなかイメージできないため、まずはキャリーをどれくらい打つかをしっかり決めましょう。
しっかり決めないと、スイングの途中でムダな力が入ったり、逆に緩んだりして、思った距離を打つことが難しくなります。
体の回転主体のスイングを心がける
手首の動きが大きくなるとミスを招きやすい
ウェッジで距離を打ち分けるスイングのコツとしておすすめなのが、体の回転主体のスイングをすることです。
練習量の少ないアベレージゴルファーが小手先だけに頼った手打ちスイングをすると、チャックりしたり、トップしたりと、上手にボールを打つことがなかなかできません。
そのため、よく言われるようにアドレスしたときにできる両肩とグリップの三角形をキープして、体の回転主体で打つように心がけましょう。その際、あまり手首を曲げない(手首を折らない)ほうがインパクトが安定します。
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■解説者プロフィール
宮川岳也(みやかわ たけや)
USGTFティーチングプロ。埼玉県の練習場でレッスンを行うとともに、フリーランスのゴルフライターとしても活動している。
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