世界ランク28位の稲見萌寧選手が銀メダルを獲得できた理由

レックス倉本のGOLFアメリカンな話”ちょっと聞いて〜や‼︎”/第7回

2021/08/11 ゴルフサプリ編集部



稲見萌寧選手が銀メダルを獲得したオリンピック女子ゴルフ。この嬉しい結果について、世界のゴルフトーナメントを取材し続けているレックス倉本氏が独自分析しました!

そして、注目すべきは8月の猛暑の中あんなに素晴らしいグリーンのコンディションを2週間も維持できたこと。

日本のメンテナンス技術は凄いです。これらはパッティングが好調の選手たちにとってはグリーン上でのアドバンテージを十分に発揮できました。ストロークゲインドパッティング(参加選手の平均、今回は30位の選手をゼロとしてその選手と比べてグリーン上でのパフォーマンスが4日間で何打良かったかという指標)という指標がありますが、稲見選手はこの指標でプラス2以上で最終日においてはトップ5に入っています。

男子金メダルをとったザンダー・シャウフェレ選手もこの指標が一番よくプラス3.742で5位でした。特筆すべきは女子の4位に入ったインドのアディティ・アショク選手は4日間の平均飛距離のランキングが参加選手60人中59位で後から2番目の飛距離にもかかわらずメダル争いに最後まで加わっていたのですが、ストロークゲインドパッティングが1位の13.019。これは平均の選手より4日間で14打良かったということでこれは考えられないような異常な数字です。これはグリーンの状態がいいからこそパッティングで勝負している人が最後まで自分の強みで成績を残せたということです。