ボナリ高原 ゴルフクラブ|隠れた宝石 ― 倭奴國編― 第参回
行ってみたい! 時空のゴルフ旅
新しい旅が始まる。いわゆる名門コースとか、ビッグトーナメントを開催したとかいうコースではなく、気軽に行けてプレーできて、なんとも言えない味わいがあるコースを見つけて訪ねる。まだまだあります!「隠れた宝石」のようなカントリー倶楽部が。
GOLF TODAY本誌 No.593 18〜21ページより
残暑の鬱陶しさから逃れて、ようやく涼秋を迎える時季が、ゴルフコースは最もその美しい風景を醸し出す。
緑一色のコースも鮮明で清々しいが、どこか哀愁のこもった眩しい黄金色に染まった枯葉の透明感や、山ぎわを紅く染める一葉の存在感が、一打を放つ白球の放物線を際立たせてくれる。
太陽の陽射しが、照れくさそうに斜めから差し込んで、その光と影のコントラストに、季節の移りかわり行く有様を体いっぱいに味わえるのが、この上ない喜びである。
ゴルファーにとって至福の時を感じる瞬間は、大自然の素晴らしい風景を背負ったコースでプレーしているときではないだろうか。
もちろん、その時に放ったボールが、ナイスショットならば、申し分ない。
「久しぶりに、ボナリ高原へいきたいね」
「都心からだと一泊が理想なんだけど、無理すれば日帰りもできる」
「いや、ここは贅沢をして一泊でしょう。朝夕の紅葉も見逃せないよ」
道中の会話は、ゴルフコースとその借景、背負っている風景の絶妙なコースを思い浮かべていた。