ミケルソンがサウジで爆弾発言!パンドラの箱が開き始めたか?

レックス倉本のGOLFアメリカンな話”ちょっと聞いて〜や‼︎”/第16回

2022/02/10 ゴルフサプリ編集部 レックス倉本



先週のAT&Tペブルビーチプロアマはトム・ホギーがツアー初優勝を飾りました。このコースですでに勝っているベテランのジョーダン・スピース、フェデックスチャンピオンのパトリック・キャントレーに対して、ツアー未勝利のホギーとボウ・ホスラーの面白い優勝争いとなりました。そして、何と言っても先週のペブルビーチでのハイライトはスピースの3日目の8番ホールのセカンドショット!今日はこのショットについて少し振り返ります。さらに、僕の頭をクラクラさせた同週に行われたサウジインターナショナルにまつわるお金の話とフィル・ミケルソンの怖いものなし発言にも少し触れたいと思います。

まずはAT&Tペブルビーチプロアマ。ペブルビーチはバックナイン最後5ホールは攻めていけばバーディが出てスコアをグングン伸ばせるし、守りに入ったらボギーも出てスコアを落とす、トーナメントとしたら面白いホールが続くのが特徴です。2000年のタイガーが6勝目をあげた時も上がり5ホールでパー、イーグル、バーディ、パー、バーディで大逆転勝利したのを記憶している方も多いでしょう。今回優勝したトム・ホギーも上がり5ホールで3つスコアーを伸ばしました。

そして、今年は優勝こそ逃しましたが先週1週間通して注目されたのはジョーダン・スピース。中でもやはりハイライトは3日目の8番ホールのセカンドショットです。ティショットのボールがクリフ(崖)の際に止まり、左足のすぐ横は大平洋に向かって真下に崖が落ちていて、おまけに左足下がりからちょっとでも体重が左にシフトしすぎてバランスを崩したら30メートル下の海に落ちて命の保証はないという、まあ何とも恐ろしい状況からのショットでした。

距離は打ち下ろしを計算してほぼ150ヤード、普通スピースならウェッジか9番アイアンで打てる距離ですが、あのショットは7番アイアンを持ってウェイトが間違っても左に行かないように、右にウェイトを残したまま、クラブもそんなに振らないから2番手大きめのクラブを持ってグリーンの手前でもいいからそこにボールを落とそうと打ったショットでした。結果的にグリーンの奥までボールは飛びましたがそこからパーをセーブし、その日は63と素晴らしいプレーをしました。歴史に残るショットでしたね。

スピースは「ハザードの中でもボールが見えて打てるのに打たない選択肢は自分にはなかった」とコメントしてましたが、キャディーにはやめろと何度も言われたそうですが、あとで冷静に考えたら打たないほうが良かったとも言っていて、奥さんと生まれて間もないサミーくんが現地にいたそうなんですが、何て奥さんにあのショットのことを説明したらいいのか頭を抱えていたそうです。