「スコアで勝負したい」人は、ロングホール(パー5)で飛ばさない
100切りなんて簡単だ!エージシューターの極意 第5回
ロングホール(Par5)のティに立つと、「さあ、飛ばすゾー」と気合を入れる人が多いのではないでしょうか?ところがスコアにこだわるのであれば、ロングホールのティショットこそ、フェアウェイキープを重視すべきだという。今回もエージシューターの高橋氏が、納得のスコアアップ術を伝授します。
写真提供/高橋健二
ゴルフはあらゆる球技のなかで、ボールをもっとも遠くに飛ばせるスポーツです。野球は大谷翔平選手の最長不倒ホームランでも150メートルですし、ハンマー投げもせいぜい90メートルです。でもゴルフは女性やシニアでも200ヤードは飛ばします。たぶん、火薬を動力源とするライフルなどを除き、人間の力でもっとも遠くに飛ばせるのがゴルフであり、ゴルフが今日、世界中に広まったのは、オリンピックの標語にある「より速く、より高く、より遠く」の「より遠く」をもっとも手軽に体現させてくれるスポーツだからではないかと思うのです。
だからゴルファーは競って「飛ばしっこ」をします。その結果、飛ばし自慢のゴルファーの間には変な言葉が当たり前のように飛び交っています。
「いやあ、ちょっと右に飛んで池に入ったけど、最高のナイスショットだったよ」
え、え、池に入ったらミスショットじゃないの?
思わずそんなツッコミを入れたくなるのですが、飛ばし屋を自認する人ほど、こんな表現を当たり前のように使います。
なかには「今日イチのショットが出たから、スコアはもういいや」という人もいます。確かに、ドライバーの飛距離を競うドラコンだけの競技が成立し、ドラコンプロを名乗る人もいるので、スコアは二の次、飛ばしっこ最優先を競い合う楽しみがあることは否定しません。
しかし、しかしですよ。かりに「今日イチのショットが出たから、スコアはもういいよ」という人が、そこまで1オーバーか2オーバーできていたら、そういう言葉を口にするでしょうか。私には、スコアをまとめられない人の苦しい言い訳にしか聞こえないのです。
いや、それで十分満足している、という人はここから先は無視してけっこうです。前述したように、そういう楽しみもあることは私自身しっかりわかっていますので。