オデッセイの「5K」という名前のパターは名器の未来を見せてくれる!

新しいオデッセイのパターをコースに持ち込み、ロマン派ゴルフ作家が検証する!

2022/03/28 ゴルフサプリ編集部 篠原嗣典



オデッセイ『TRI-HOT 5Kパター』

『TRI-HOT 5Kパター』は、2022年のパターのトレンドを名器の器にぎゅうぎゅうに詰め込んだパターだ。誰のために存在するパターなのか? コースに持ち込んで、その謎を紐解き、レポートする。

撮影/篠原嗣典

キャロウェイは、オデッセイブランドで2022年2月4日に新しい『TRI-HOT 5K パター』を発売した。

5モデルのラインアップだが、今回、『TRI-HOT 5K ONE パター』と『TRI-HOT 5K TWO パター』をコースで使用して、どんなパターなのかを調査してみた。

『TRI-HOT 5K パター』の最大の特徴は、「5K」である。
5K=5000という数字は、慣性モーメントの単位で聞いて、ビックリした。
慣性モーメントが5000を越えるのは、大型マレットとか、蜘蛛型のパターの専売特許だったからだ。

『TRI-HOT 5K ONE パター』は、パターの歴史を変えた名器『アンサー』型である。
2022年時点で、いわゆるブレード型とか、ピン型と呼ばれるパターは、厳密には『アンサー2』型だ。ニューポート型も同様で、『アンサー』型よりもサイズが大きいのが特徴なのだ。
『TRI-HOT 5K ONE パター』は、純粋に『アンサー』型で、ヘッドの長さが短くて、少し曲線の丸みも入っているコンパクトなヘッドなのである。

つまり見た目は、慣性モーメントとは縁遠いはずの20世紀のパターなのに、慣性モーメントが、デカヘッド並とは…… それだけで、十分にこのパターは魅力的だ。

更に、ヘッドの前方部分に、全体の90%近い重量が集中している。オデッセイは、浅重心と呼んでいるが、いわゆる前重心のパターだ。
2021年から本格化している前重心のパター市場に、殴り込む勢いを感じる。

最後に、フェースインサートが、ファンが多い「ホワイト・ホット インサート」になっているのだ。
オデッセイのパターを使っているゴルファーのためのオデッセイらしさは、しっかりと踏襲されているのである。

実際に『TRI-HOT 5K ONE パター』をコースで打ってみた。

コンパクトなヘッドは、無駄なところがなく、一切の歪みがない。ブレードと後方のツートンも美しく、集中しやすい。

打音は、小さい。音質は高音だが、湿った残響もかぶる。
打ち応えは軽い弾き感とボールがフェースに乗る感じが同居して、しっかりと打ちたくなる。

『アンサー』好きのゴルファーは、『TRI-HOT 5K ONE パター』を無条件でオススメする。ここまで完璧な『アンサー』色が出ているパターは珍しいからだ。
今までのアンサー型は、少しフェースが長い、と不満を持っていたゴルファーにもオススメだ。

距離感も違和感なく、無段階に打ち分けることが出来る。
『TRI-HOT 5K ONE パター』の特徴である慣性モーメントの大きさは、ミスヒットしたときに飛距離が落ちずに、方向性の狂いも最小限で済む機能として発揮される。
ラウンド中に、自分のことながら、魔法を見せられている気になった。

僕は残念ながらアンサー型のパターは方向性に違和感があって得意ではないので、ディープなマニア的な印象は語れないが、それでも、しっかりとストロークしたときの転がりがきれいだということや、上りパットでの直進性の高さなどを実感できた。

『TRI-HOT 5K ONE パター』は、オーソドックスと最先端が融合したパターだ。
ボディーはクラシックカーなのに、エンジンや足回りなどがレーシングカーになっている憧れのスペシャルカーなのである。