金無いのにゴルフやってるオヤジが14年ぶりにラウンド復帰した話

金無いのにゴルフやってるオヤジのはなし 第3話

2022/04/15 ゴルフサプリ編集部 金無いのにゴルフやってるオヤジ



ゴルフをやめてから14年後、金銭的にも時間的にも少々余裕が出てきたので、ようやくゴルフの練習場通いを再開しました。
その後、会社の上司から部のゴルフコンペに誘われて、最初は乗り気ではなかったものの、プレーフィーが14年前の約半額だったことに驚き、急遽、参加することになったという話を、前回に書きました。
今回は、14年ぶりとなった、コンペのラウンドの話をしたいと思います。

会社の部のゴルフコンペに参加すべく、真夏の土曜日の早朝、軽自動車に毛が生えたくらいのコンパクトカー(一応、普通車)にゴルフバッグを詰め込み、東名高速に乗りました。
その後、小田原厚木道路、箱根ターンパイク、伊豆スカイラインと乗り継ぎ、コンペの会場であるゴルフコースに到着したのです。
車を走らせながら、昔、夏坂健氏の「だからゴルフはやめられない」シリーズで読んだ、イギリスの兵士の話を思い出しました。

ある戦争で長いこと従軍していた兵士が、ようやく祖国に帰還できることになり、ホームタウンの駅まで帰ってきます。
普通なら、家族の待つ家に直行しますよね。しかし、彼は、駅から真っすぐに自分のホームコースに向かったそうです。
そして、パターを借り、練習グリーンで滂沱(ぼうだ)の涙を流しながらパットの練習をしていたそうです。そんな話を思い出して、ゴルフ場に到着したら、もしかしたら、私も滂沱の涙を流すのではないかと危惧していました。

実際に到着してみると、なにかソワソワとして、地に足が付いていない感じで、涙が流れるどころではありませんでした。コンペの場合、到着してからスタートまで、拘束される時間が長く、あまり練習する時間はありません。

到着するとすぐにコンペの開会式が始まりました。まずは、偉い人の挨拶があり、次に幹事から、当日のルールについて説明があります。そうこうしているうちに、コンペの中の第1組がスタートするのですが、そこでも偉い人の始球式があり、それも見に行って、拍手しなければなりません。

総勢二十数名のコンペでしたが、私の入った組はコンペの中の最終組だったので、他の組がティーショットしてスタートして行くのをギャラリーとして、ぼぉっと見ていました。結局、スタート前の練習は、パターをちょっと転がしただけでした。