30ヤードのアプローチをマスターしてスコアロスを減らそう!

ボールを上げてコロがすピッチエンドランをベースに考える

グリーン周りからのアプローチといってもピンまでの距離は様々です。状況ごとにいろいろな距離を打ち分けなくてはなりませんが、アプローチの基準となる30ヤードのショットを身に付けておくとスコアロスが減ってきます。コースによってグリーンの面積の大小は分かれますが、前後左右の直径は30〜40ヤードくらいが主流といえます。そう考えればグリーン周りからのアプローチはピンまでが30ヤードくらいの距離となるケースが割合多いことに気づくでしょう。

クラブはロフト角52度前後のアプローチウェッジがオススメ。アプローチウェッジを入れてない人はロフト角46度前後のピッチングウェッジでも構いません。ショットはボールを上げてコロがすピッチエンドランがベースです。キャリーとランの比率は1対1くらいで、キャリーとランが15ヤードずつのイメージです。ピッチングウェッジでしたらキャリーとランの1対2の比率が目安でキャリー10ヤード、ラン20ヤードのイメージとなります。アプローチはボールをできるだけコロがす方がリスクは少ないのですが、ゴルフ場は平坦な場所ばかりとは限りません。

ボールを高く上げるピッチショットやロブショットはキャリー重視のため、100切りが目標の人にとってはハードルが高すぎます。その点、ピッチエンドランはキャリーとランを兼ね備えるので、いろいろな場面で対応しやすいのです。ピンまで30ヤードばかりではないけれど、30ヤードをしっかり打てればグリーンに確実に乗りますし、カップまで2パット圏内のエリアに運べますから3パットや4パットが激減してスコアアップに大きく前進します。

30ヤードのアプローチの打ち方を説明しましょう。まずアドレスですが、短い距離を打つにはスタンス幅を腰幅程度にします。クラブは短く持ち、なるべくボールの近くに立って小さく構えることが重要です。

広いスタンスで大きく構えると振り幅が必要以上に大きくなりやすく、スイング中にカラダの軸がブレやすいのです。構えを小さくすることでクラブをコンパクトに振りやすく、フェースの芯でボールを正確にヒットしやすくなります。ボールの位置はスタンスの中央が最適です。そしてインパクトの形をイメージし、体重を左足に多めに乗せて構えましょう。

右腰くらいの高さから左腰くらいの高さまで左右対称に振る

30ヤードのアプローチでは大抵の方が腰くらいの高さの振り幅になるかと思います。バックスイングは右腰くらいの高さまで上げて、フォロースルーでは左腰くらいの高さへと振り抜くイメージです。手首をできるだけ使わず、胸の小さな回転を使ってバックスイングとフォロースルーが左右対称となるように振りましょう。

クラブを振り抜く位置をあらかじめ決めておくことも大事なポイント。これを意識すればインパクトを「点」ではなく「ゾーン」で考えられるようになります。結果的にスイングの軌道やインパクトの打点が揃いやすく、30ヤードのアプローチをマスターできたも同然です。

注意したいのはボールの位置です。右足の前の近くにボールを置いて上からヒットしようとする人をよく見ますが、ボールを右に置きすぎるとアドレス、またはインパクトでフェースが開きやすく、トップやシャンクが生じやすくなります。またボールを上げようとして、しゃくり打ちになるのもいけません。ボールをカラダの真正面でとらえやすいように、スタンスの中央にボールをセットして構えましょう。

30ヤードのアプローチのマスター練習法としては、クロスハンドドリルが効果的です。通常のショットを打つときと両手を反対にして握り、腰くらいの高さでスイングしてボールを打ちます。クロスハンドに握ると手首が固定しやすく、アドレス時の両肩と両腕の三角形をキープしてスイングするイメージが強調されてインパクトの正確性が一段とアップします。特にインパクトで手首が折れやすい人に最適な練習法です。

〈まとめ〉
・30ヤードのピッチエンドランを主体にする
・キャリーとランを備えるから使える場面が多い
・クラブを短く持ち、狭めのスタンスで小さく構える
・腰くらいの高さで左右対称形にスイング
・クラブを振り抜くポジションを決めておく
・クロスハンドドリルで手首固定の感覚をつかもう

30ヤードのアプローチは右腰の高さから左腰の高さまで振り抜くイメージ!

中村英美
なかむら・ひでみ/群馬県出身。163㎝。法政大学ゴルフ部卒。2015年の関東女子ミッドアマ優勝。フィリピンや台湾でトーナメント出場の経験を積んだ後、ティーチングの道に進む。21年にPGAで女性初のA級の資格を取得。アマチュアレッスンのほか、女子ゴルファーのキャスティング、コンペ・イベント企画を運営するV・J・Golfを主宰。

取材・文/三代 崇
写真/渡辺義孝
協力/栃木ヶ丘ゴルフ倶楽部


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