7番アイアンのロフト角に注目!ランを抑えるスペックになってる?

「飛距離の階段」ナゼ作れない?―「バランス理論」の盲点|第4回

2023/05/21 ゴルフサプリ編集部 戸川 景



アイアンも飛ばせるほうがやさしい、というが本当だろうか。ゴルフはターゲットゲーム。
遠くを狙い打ちできればアドバンテージとなるが、それには「止められる」という条件が必須のはず。

今どきの飛び系アイアンは、この条件を満たせるのか。

飛距離アップするには、打球の①初速を上げる、②打ち出し角を上げる、③スピン量を減らすことが考えられる。飛距離優先設計のドライバーなら長尺化やヘッドの低重心化で突き詰めていけるが、アイアンやUTは狙ったキャリーを正確に打てることが最優先のはず。

アイアンで「飛ばせる」と実感するのは、キャリーで遠くまで運べて、ランを抑えて止められたときだろう。実は、この「ランを抑える」イメージを持てることが「飛距離の階段」を作る際の最大のポイントとなる。

どの番手でもランが20ヤード以上出るようなら、狙い打ちはできないと感じるはず。ウェッジなら5ヤード前後で抑えたいだろうし、アイアンでも10ヤード前後では抑えたいはず。UTも同様だろう。

各メーカーの、いわゆる「飛び系アイアン」がズルイと思うのは、ラン10ヤード前後で止められる、最大キャリーを出せるクラブを“みんな大好き7番”に設定しようとしていることだ。