2度のアクシデントを乗り切り3位!20歳の西郷真央がメジャーで見せた無限大の可能性
女子メジャーのアムンディエビアンチャンピオンシップで最終日に猛追
フランスで7月21日から24日まで開催された女子メジャー第4戦のアムンディエビアンチャンピオンシップ。西郷真央が、優勝は逃したがメジャーでの戦い方を自ら学ぶ逞しさを見せている。
(写真:USGA ※2022年全米女子オープンのもの)
アムンディエビアンチャンピオンシップ最終日、西郷はベストスコアタイの7アンダーでプレーして上位陣を猛追。一時は首位に並ぶほどのプレーで、9打差15位タイから3位タイにジャンプアップして大会を終えた。
西郷にとっては全米女子オープン、全米女子プロに続くメジャー3戦目。いずれも、ロレックスランキング上位で手にした出場権だ。今季の日本ツアー開幕戦、ダイキンオーキッドで初優勝し、5月までに5勝する怒涛の勢いでランキングを駆け上ってメジャーの舞台に立ち続けている。全米女子オープン44位タイ、全米女子プロ30位タイと前の2試合はどちらも予選を通過して4日間プレーした。合間も米国に残って練習に励み、全米女子プロ終了後、一度日本に帰って試合に出て調整。挑んだのが今大会だった。
経験を重ねるうちに、どんどんメジャーの戦い方を身につけていくのが伝わってくる。最終日、最終組で一緒に回っていた古江彩佳のクラブが、カートに積まれたまま大会主催のJGA事務局長が運転するカートとの接触で折られてしまったとんでもない事件だ。
思い出されるのは、2019年日本女子アマでの一幕だ。ご記憶の方もいるだろう。
今回は試合中、2度のアクシデントも自力で乗り切った。大会2日目のハーフターンで言ったトイレに、大事なコースメモを置き忘れたのがその1つ目。使用するクラブの番手や距離を書き込んだマネジメントには大切なそれは、そのまま紛失し、その晩、思い出しながら3時間かけて書き直し、残り2日に臨んでいる。
もう一つ、同じ日にカート事故にも遭った。プロの試合は基本的に歩いてプレーするが、時間短縮のためホール間のインターバルなど、決まった場所をカートで送迎するのは、日本でも欧米でも珍しくない。エビアンでは4番と5番の間の傾斜が厳しく、カート送迎が行われていた。その間を練習場送迎の車が走っていたが、西郷の乗ったカートがそれと衝突。無事だったが後部に乗っていたキャディが振り落とされている。一歩間違えば大変なことになるアクシデント。だが、西郷はそれにもあわてることはなかった。