米ツアー初優勝を飾った古江彩佳の強さの根っこにあるもの

ボギーフリーの10バーディで4打差大逆転!

2022/08/01 ゴルフサプリ編集部 小川淳子



米ツアーのトラスト・ゴルフ・スコットランド女子オープンで優勝した古江彩佳

6連続バーディを出しても沈着冷静。古江彩佳が、自分のスタイルを貫き通して優勝を手にした。全英女子オープン直前のトラスト・ゴルフ・スコットランド女子オープンは欧米の強豪が集い、メジャーにつなげようとプレーする大激戦。その最終日に10アンダーを叩き出して米ツアー初優勝を飾った古江だが、いつもと同じように淡々とプレーするプレースタイルの強さを周囲に見せつけた。
写真/Getty Images

常にプレーに集中している。拍手には小さく片手を挙げて応え、合間には白い歯を見せるが、スコアの良しあしにはほとんど表情を変えない。そんな古江の強さが、欧米の強豪相手に光った一戦だった。

シーズン最後のメジャー、全英女子オープンを翌週に控え、欧米の強豪が居並ぶ前哨戦。比較的、穏やかな天候だったとはいえ、リンクスらしい表情も見せたコースで、古江は自分を貫いた。

日本ツアーでも経験のない6連続バーディにも「気づいたらバーディ取れてたと思う感じだった」というほど、プレーに集中。「いつミスするんだろう?」という気持ちをネガティブなものにせず、いいショット、いいパットにつなげて見せた。

改めて確認するが、今年が米ツアーのルーキーシーズン。滝川二高3年だった2019年に、アマチュアとして日本ツアーの富士通レディースに優勝してプロになり、日本でも2020―2021のロングシーズンが、ルーキーイヤーだった。ここで6勝して稲見萌寧と賞金女王を争い、直後に米ツアーQTを突破。今季はそこでのプレーに全力を注いでいる。

安定した粘り強いゴルフで、9試合連続予選通過で順調に滑り出した2022年。下位でも腐らず、あきらめることのないプレーがここにつながっている。

マッチプレーで決勝まで進み、2位となったものの、全米女子オープン、全米女子プロの2つのメジャーでは予選落ちを喫した。だが、飄々とプレーを続けて、先週のメジャー、アムンディエビアンチャンピオンシップでは初日首位発進。最終的には19位タイに終わったが、それを今大会につなげた。