ゴルフスイング解析の先駆け!サイエンスアイって使ったことありますか?〜今だから言える驚きのストーリー〜

【第20回】商品開発はドラマ!SCIENCE EYE(ブリヂストンスポーツ)|フィッティングの未来を切り拓いた!インパクトの瞬間の挙動解析システム

2022/08/28 ゴルフサプリ編集部



インパクトをすぐに見ることができる画期的なシステムとして1986年に商品化したサイエンスアイ。

ゴルフメーカーの商品開発におけるドラマチックな業界裏話をメーカー勤務経験のフリーライター・嶋崎平人が語る連載企画。今回はSCIENCE EYEシリーズが主役のストーリー。

GOLF TODAY本誌 No.603/70〜71ページより
取材・文/嶋崎平人

最適クラブ選びの需要が高まる中で屋内設置型の、「サイエンスアイ」にはゴルフ練習場などの屋外で使用でき、持ち運びができるポータブル型の要望がでてきた。またクラブ販売にも貢献。実際にゴルフ練習場などで試打会をして「売る・売れる」仕組みができた。今までの“感覚論”ではなく、数値データで、納得して購入してもらえる方向に変わってきた。

また、価格を抑えた機器の要望も高まってきた。そして、1997年に最適クラブ選択システムとし「サイエンスアイ フィールド」を発売。価格は300万円を切る298万円に抑えた。クラブフィッティングをすることが、クラブ販売には欠かせないソフトとなり、全国のショップに浸透していった。ブリヂストンも全国で「サイエンスアイ フィールド」を使った試打会「ゴルファーズドック」を展開して、お客様のスイングに合った最適なクラブを無料でアドバイスする試打会を展開し、フィッティングの重要性の認識を広めていった。「サイエンスアイ フィールド」はトータル2000台以上販売され、クラブフィッティングのスタンダードになった。

一方、「サイエンスアイ フィールド」を使って、クラブを診断できる人を養成するために、検診マスター制度もつくり、導入したショップを中心に1000人以上を養成した。現在では各クラブメーカー、シャフトメーカーもフィッティングに力を入れており、そのための計測機器も進化して、トラックマンのような最新の機器を活用している。「サイエンスアイ」から始まった、計測に基づくクラブフィッティングは今やクラブ選びの常識となっている。現在では、スイングのクセを含めて、フィッティングできるように進化。まだ、フィッティングを経験していないゴルファーはぜひ一度経験してほしい。ゴルフライフがより楽しくなるかもしれない。