オールターゲット11を覚えていますか? 今だから言える驚きのストーリー

【第22回】商品開発はドラマ!ウッドとアイアンのギャップを無くした最先端の設計に世界が注目!

2022/11/11 ゴルフサプリ編集部



ゴルフメーカーの商品開発におけるドラマチックな業界裏話をメーカー勤務経験のフリーライター・嶋崎平人が語る連載企画。今回はオールターゲット11(ブリヂストンスポーツ)が主役のストーリー。

GOLF TODAY本誌 No.605/70〜71ページより 写真/ゴルフトゥデイ編集部 取材・文/嶋崎平人

基礎的な研究で、ウッドはなぜこのような形状をしているか、なぜウッドとアイアンにわかれているのか、ウッドの機能は、アイアンの機能はといったそもそもの原点からも調査・研究・開発が行われていった。

研究開発の中で理想的クラブセットとは何かを追求し、「WOS(WellOrderedSet)」理論を構築した。クラブ性能を決定する要素を解析しクラブ設計を行う考え方で、ライ角、ロフト、長さ、スイングウェイト、重心位置、慣性モーメント等を分析した結果を基にクラブを作り上げていった。

この理論をベースに1982年ブリヂストンブランドのウッド、アイアンを開発・発売した。ただ通常のウッド、アイアンのクラブセットでは、一般ゴルファーがクラブ番手に見合う等間隔の飛びが得られないという課題があった。

特に、5番ウッドとそれにつながる3番アイアンの間に飛距離のギャップがあり、その問題解決の為に1983年頃から試行錯誤が繰り返し行なわれていた。