アマチュアゴルファーが上達するために「思い込み」から脱却して「逆説」を試してみよう
重箱の隅、つつかせていただきます|第27回
スイング、ゴルフギア、ルールなどなど…。ゴルフに関わるすべての事柄の“重箱の隅”をゴルフライター・戸川景が、独自の目線でつつかせていただくコラムです。
Text by Hikaru Togawa
Illustration by リサオ
GOLF TODAY本誌 No.605/74ページより
この流れを止めるには〝思い込み〟から脱却する必要がある。だからこそ〝逆説〟は試してみる価値がある。
たとえばパッティング。「手首を使うな」というが、では手首を使ったらどうなるのか。動いてしまうとミスが出る、それなら意識して動かしたら、どうなるのか。
歴代パットの名手には、リストヒッターは数多く存在する。グリーンの高速化でショルダーパットの名手は増えたが、リストヒットを否定する必要はない。スナップを利かして打つほうが、距離感も方向性も合う、という人はいても不思議ではない。
オーバーラップは元々右手のタッチを生かす握り方で、手首を固めるものではない。スティーブ・ジョーンズはフルショットもこのグリップで1996年の全米オープンに優勝している。
大人は〝経験則〟と〝常識〟が好きだから、練習法もルーティン化することが好きだし、何か別のことにトライすると、それまで積み重ねてきたことが崩れるような怖さを感じやすいのかもしれない。
だが、ゴルフは〝遊び〟だから、本当はリスクにおびえることなくトライ&エラーを重ねるほうが楽しめる。
ただ、これは〝仕事〟にしているプロには無理かも。アマチュアならではの発想、特権かもしれないが。